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車がスタックした!?焦らないためにも、原因と対処法を知ろう

車がスタックした!?焦らないためにも、原因と対処法を知ろう

積雪を紹介するニュース映像などでよく見かける、道路上でスタックしてまった車。これは雪国だけの問題ではなく、近年では普段雪が降らない地域であってもドカ雪が降ってしまうような異常気象も多発しており、車がスタックしてしまう原因や対処法について温暖な地域の方でも知っておきたいところです。起こってほしくはないですが、落ち着いて対処するためにも、この記事で予習しておきましょう。

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⏳この記事は約3~4分で読めます。


2020年12月 関越道立ち往生の様子

2020年12月 関越道立ち往生の様子

お住まいの地域でも発生するかも… 雪で車がスタック

近年、夏季のゲリラ豪雨と並んで、冬季は豪雪による災害も多発していますよね。

もともと積雪量の多い地域の方なら冬季の車の運転にも慣れているほか、スタッドレスタイヤなど車側の準備もバッチリかもしれませんが、普段雪が降らない地域で急に積雪してしまうと、道路上はスタックした車が続発して大パニックになってしまうことも。

雪は降るもののなかなか積雪まで至らない地域などを寒波が襲った結果、道路上で多数の車がスタックしてしまっている映像などがニュースでも流れますよね。

もちろん、そのような状況では無理をして車を運転しないことが大事とも言えますが、どうしても車で出かけなければならない状況もあるかもしれません。

お住まいの地域が温暖だからと油断せず、雪道でスタックしてしまった場合の対処法を知っておくことに損はないでしょう。

救援依頼が多発していると、ロードサービスもすぐ来てくれないかも!

けん引の様子

けん引の様子

故障した時と同じように、スタックしてしまってもロードサービスを呼べば助けてもらえるでしょ、とお思いかもしれませんが、状況によっては地域内でスタックなどが続出してしまうこともあり、ロードサービスの到着予定は数時間後、なんてことも珍しくはありません。

さらに、街中なら周囲の人に助けを求めることもできるかもしれませんが、山中など人通りの少ない地域でスタックしてしまった場合、こちらもロードサービスの到達に時間がかかることが予想されますし、携帯電話の電波が届かないような場所では、場合によっては命の危険すらあることでしょう。

ご自分でできるスタックへの対処法を知っておけば、スムーズに脱出できる可能性は俄然大きくなります。詳しく見ていきましょう。

車がスタックする原因、雪

スバル フォレスター

スバル フォレスター

車がスタックしてしまう原因には泥などのぬかるみもあり、オートキャンプ場などでは雨が降った翌日は路面が緩んでいたりしますよね。とはいえ公道上を走行している限り、ぬかるみによるスタックは稀でしょう。

しかし雪の場合は、舗装路や未舗装路に関係なく積もるので、スタックの危険性はより高まるといえるでしょう。

雪の問題は、簡単には積もっている深さがわかりにくいこと。路面が見える程度の積雪なら問題なくとも、一面真っ白になってしまうと、積もっているのが表層だけなのか、それとも車の最低地上高よりも深いような雪なのか、とっさに判断がつきにくいことでしょう。

土地勘のある道ならまだしも、出先ではなおのこと判断が難しくなりますよね。雪だけでなく凍結路面が急に現れる場合もありますし、冬季は慎重な運転が第一です。

雪でどうしてスタックしてしまうかというと、一般的な二輪駆動車では、片側の駆動輪が空転し始めるともう片側には力が伝わらなくなることが影響します。どちらか一方でも滑りやすい雪につかまってしまうと、その場合簡単には脱出できなくなってしまいます。

四輪駆動車であっても車種によってはこの「空転による駆動力抜け」が起こってしまう場合もあり、悪路に万能なイメージのある四駆であってもスタックすることがあるというのは、覚えておきたいところです。

また、タイヤを空転させることでタイヤ周辺の雪だけが解けてしまい、車が雪の上に乗っかってしまう、いわゆる「亀の子状態」になってしまうと、自力での脱出がより難しくなります。

適切なタイヤでなければ簡単にスタックしてしまう!

グッドイヤー アイスナビ7

グッドイヤー アイスナビ7

普段は積雪しない地域では、冬季であってもサマータイヤを使用している方も多いことでしょう。

しかし、サマータイヤは気温が下がってくるとカチコチに固まってしまうほか、タイヤ溝の深さや構造も雪や凍結路面といった特殊な用途には適していません。その結果、積雪路面ではグリップ力が不足してスタックしてしまったり、自力での脱出が困難となったりします。

その点、スタッドレスタイヤは気温が低くなっても柔らかさを維持できるような材質で設計されているほか、雪をしっかり踏みしめたり、氷表面の水を排出したりと、冬季の厳しいコンディションでも安定した運転ができるような技術が詰まっています。

もちろんスタッドレスタイヤであってもスタックしてしまうことはあるものの、スタックのしにくさ、脱出のしやすさではスタッドレスタイヤの方が上ということです。

タイヤは意外とお高い買い物ですし、特に冬季だけのためにスタッドレスタイヤを購入することに抵抗のある方もいらっしゃるかもしれません。ですが、冬であってもどうしても車を利用しなければならない理由があるなら、スタッドレスタイヤに投資しておけばより安心してお出かけができるかもしれませんね。

近年のスタッドレスタイヤは技術革新が進み、以前のような騒音や振動が大きい、燃費への影響が大きいなどといった欠点をかなり克服してきており、冬季の安心性能だけでなく、乾いた路面での使い勝手も向上しています。

一度購入すれば複数シーズン使えますので、大寒波が頻繁に襲ってくる現代では、持っておいて損はなさそうです。

シーン別 スタック対処法はこれだ

タイヤがスリップしている・新雪にはまっている

まだスタック初期の段階に多いこのような状況では、アクセルを強く踏み込んで回転数を上げれば脱出できる!と思い込んでしまいがちですが、急激に回転数を高めるのはご法度。タイヤが空転してタイヤ周辺だけの雪を解かしてしまうと、車ごと雪に乗っかってしまい、より状況が悪化してしまうためです。

そのため、「動けない!スタックしたかも!」と思った際は、まずゆっくりと車を前後に動かしてみて、少しずつ雪を踏み固めていくようにします。基本的には前進中にスタックする場合が多いと思われますので、ある程度車が動かせるようになったら、スムーズに後退方向に脱出を試みましょう。

車を動かすだけでなく、人力で車周辺の雪を踏み固めることも有用です。その他にも、スタック脱出用の脱出プレートを駆動輪にあてがったり、何もない場合は室内のフロアマットをあてがうなど、スタックしている場所から抜け出すきっかけを与えることも効果的でしょう。

駆動する前輪の上にエンジンなどの重量物があることで駆動力を伝えやすいFF車ではなく、後輪を駆動するFR車の場合は、後部座席に人を乗せるなど、重量をかけることでも脱出のきっかけを与えることができます。

さらに、タイヤの空気を抜いて空気圧を一定程度落とすことでタイヤの接地面積を増やすというテクニックもあります。これを行った場合は空気圧の調整が必須ではありますが、本格的なオフロード走行を行う車両も使うような手法ですので、効果は期待できそうです。

それでも車が動かせない場合は、周囲に人がいれば押してもらうか、他の車にけん引してもらうなどすることができます。特に人に押してもらう場合には、事故が発生しないようにアクセルの踏み方には注意が必要です。

雪のかたまりに車が乗ってしまっている

雪でスタックしている車

雪で身動きがとれない

勢いよくかたまり状の雪に乗り上げてしまった場合や、スタック脱出を試みて駆動輪周辺の雪を解かしてしまい、いわゆる「亀の子状態」になってしまった場合も、まずはゆっくり前後に車を動かしてみて、足場を踏み固めていきましょう。

タイヤが浮いてしまうほどの乗り上げ方なら、スコップなどを使って雪をかき出していき、タイヤを接地させてから踏み固め作業を行ってみましょう。

あまりに強固に凍ってしまっているかたまりなどでは、スコップでは歯が立たないことも。この場合も周囲に人がいれば押してもらうか、けん引してもらうことができれば、効果的に脱出できるでしょう。

スコップなんて持ってない!という方は、板状のものや木の枝などでもある程度は代用することができるかもしれませんが、やはり効率は著しく落ちてしまうことでしょう。もしもの備えとして、コンパクトに折り畳めるようなスコップをトランクに常備しておくと、より安心感が高まるかもしれませんね。

脱輪してしまっている・道から落ちてしまっている

スリップしてしまってブレーキがきかなかったり、スピン状態になってしまった結果などとして、脱輪してしまうこともあるでしょう。この場合は対処が難しく、場合によってはロードサービスを待つ方が得策な場合もあります。

たとえば前輪駆動車の場合、後輪側、それも片側が軽く脱輪してしまっている程度なら、急発進しないように気をつけながら発進させるなどして、自力で脱出することも可能かもしれません。

たとえ片側でも駆動輪が落ちてしまうと、一般的な車では駆動力がそちらに逃げてしまって脱出は難しくなりますし、無理に脱出しようとすると状況を悪化させてしまうおそれもあります。

乾燥した路面であっても自動車の脱輪は対処が難しく、素人目には脱輪による車体側へのダメージなどが分かりにくい場合も。

よりコンディションの悪い積雪路面で脱輪、その上スタックしてしまいそうな場面では、周囲に人がいるなら押してもらうか、けん引してもらうことで脱出できる場合もありますが、危険を避けるためにも、最善の対処法を知っているロードサービスに救出を依頼することは、確実な解決法でしょう。

また、スリップして道路上から外れてしまった場合は、自力脱出はより難しくなります。車の往来のある道路上とは雪質がかなり異なる場合もありますし、脱出経路上に穴や溝が隠れていて二次被害が発生する危険性も。この場合も、ロードサービスに救出を依頼しましょう。

スタック脱出に役立つ便利アイテムも。常備しておけば安心

《画像提供:Response 》三菱ふそう ATHENA スタック脱出用ボード

先ほどの対処法でも登場したように、スタック脱出に役立つアイテムが複数存在します。

まずは脱出プレート。これはタイヤと雪の間に噛ませることで脱出のきっかけを作れる優れもので、コンパクトに折りたたんで収納できるものも多くあります。普段は活躍の機会はなかなかなさそうですが、フロアマットではあまり強いきっかけを与えられないという声もあり、備えているかいないかではスタック時の安心感が変わってきそうです。

また、こちらもコンパクトに収納できるものが増えているのがスコップ。雪をかき出す必要のある場合、人力では限界がありますので、こちらも備えておけば安心でしょう。

いずれの対処法でも、自力で脱出できない場合、最終的にはけん引してもらうことが効果的な脱出方法であるため、けん引ロープを積んでおくことも考慮するべきでしょう。

まとめ

日産 エクストレイル FCV

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スタックへの対処法や便利グッズをご紹介してきました。雪の降らない地域であってもいつ訪れるか分からない寒波に備えておけば、いざというときに安心できそうですね。

車がスタックしてしまったパニック状態では、その車の駆動輪が前なのか後ろなのかも混乱してしまうかもしれませんね。対処法や道具をしっかり活かすためにも、マイカーの基本情報を今一度確認しておくのもいいかもしれません。

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