バッテリー充電器の役割は乗らない間に減った電気を補うこと
バッテリー充電器は、家のコンセントの電気で車のバッテリーを充電する道具です。車のバッテリーは走っている間に充電されるので、乗らない日が続いたり、近所を短く走るだけだったりすると、使った分の電気を取り戻せません。
止めている間も、車の時計やコンピューターは少しずつ電気を使い続けています。乗らない間に減った分を家で補っておくのが、冬の朝にエンジンがかからなくなるのを防ぐいちばん手軽な方法です。
バッテリーが上がってしまったときの対処法は、こちらで詳しく解説しています。
車のバッテリーが上がったらどうする?呼ぶ先と費用、自分で直す手順 | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/1216寒くなってきた朝、出かけようとしたらエンジンがかからず、室内灯もメーターもつかなかったら、何から手をつければいいのか焦ってしまいますよね。自分で直せるのか、誰に頼めばいいのかも迷うところでしょう。バッテリーが上がったときに頼れるのは、JAFか自動車保険のロードサービスです。ほかの車とケーブル(ブースターケーブル)でつなぐか、持ち運べる始動用のバッテリー(ジャンプスターター)があれば、自分でエンジンをかけられる場合もあります。かかったあとは、止めずに走って充電することが大切です。この記事では、バッテリー上がりの見分け方、ロードサービスの呼び先と料金、自分で直す手順、かかったあとの走り方、上がる原因と冬の予防について解説します。
■ジャンプスターターとの違いはバッテリーを充電できるか
ジャンプスターターは、上がったバッテリーの代わりに電気を流して、その場でエンジンをかけるためのものです。車のバッテリーを充電する機能はありません。
バッテリー充電器はその逆で、家のコンセントがないと使えないので、出先で上がったときではなく、乗らない間に家で備えておくための道具です。
充電器の中には、エンジンをかけるときに電気を足す「セルスタート」の機能を持つ製品もあります。家の車庫でバッテリーが弱っているときに、充電器をつないだまま始動を助けてもらうための機能で、充電器だけでエンジンをかけることはできません。
ジャンプスターターの選び方は、こちらで詳しく解説しています。
【ジャンプスターター】人気おすすめ商品 厳選20選 | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/2407突然のバッテリー上がりでエンジンがかからなくなった時、ジャンプスターターを一台クルマにおいておけば安心です。ジャンプスターターとは、クルマのバッテリーに接続するためのモバイルバッテリーで、クルマのエンジンの始動だけでなく、スマホやタブレットの充電にも使える便利アイテムです。今回は、そんな便利なジャンプスターターをご紹介します。
車のバッテリー充電器の選び方は電圧・電流・バッテリーの種類
車のバッテリー充電器は、車の電圧に合っているか、バッテリーの容量に見合った電流で充電できるか、使っているバッテリーの種類に対応しているかの3つで選びます。
乗らない間につないでおくなら維持充電、寒い車庫で使うなら使用温度も見ておきましょう。
| 見るところ | 選び方の目安 |
|---|---|
| 電圧 | 乗用車は12V。24Vのトラックにも使うなら12V/24V対応 |
| 充電電流 | バッテリー容量の1/10が普通充電の目安。B19(28〜30Ah)なら3〜4A、D23(48〜52Ah)なら5〜6A、D31(60〜72Ah)なら6〜7A |
| 対応容量 | 自分のバッテリーの容量(Ah)が範囲に入っているか |
| 対応バッテリー | 開放型・密閉型・AGM・アイドリングストップ車用。リチウムは対応と書かれた製品だけ |
| 維持充電 | 満充電のあとも、電圧が下がれば自動で充電し直す機能があるか |
| 使用温度 | 0〜40℃の製品が多く、−20℃から使える製品もある |
充電電流は大きいほど早く終わりますが、容量に対して大きすぎる電流で急いで充電すると、バッテリーの寿命を縮めます。電流を切り替えられる充電器なら、容量の1/10に近い値を選びましょう。
■アイドリングストップ車ならISS対応かどうかを見る
アイドリングストップ車用のバッテリー(ISS)を充電するなら、ISSに対応と書かれた充電器を選びましょう。
ISSはふつうのバッテリーより高い電圧で充電しないと満充電になりにくく、専用のモードで電圧を上げる製品があります。ISSモードの電圧は製品で違いますが、ふつうのバッテリー向けの14.3〜14.5Vほどより高い15.5V前後です。
専用のモードがなくてもISSに使える製品もあれば、ISSのバッテリーだと状態によって満充電にできない製品もあります。「ISS対応」の表示に加えて、専用のモードがあるかどうかも見ておきましょう。
自分の車のバッテリーの種類が分からないときは、バッテリー本体の表示か車の取扱説明書で確かめてください。
車のバッテリー充電器のおすすめ7製品
迷ったら、使い方から候補を絞りましょう。普通車やミニバンまで1台で充電したいならMP-320、軽自動車やバイクの小さなバッテリーならMP-310、24Vのトラックも充電したいならMP-330が候補です。
冬に冷え込む車庫で使うならDRC-600、条件に合うリン酸鉄リチウムのバッテリーも充電したいならNo.2734を選べます。どれを選ぶ場合も、自分のバッテリーの電圧・容量・種類が対応する範囲に入っているかを確かめてください。
| 製品 | 電圧 | 最大電流 | 対応容量 | 対応バッテリー | 始動補助 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| メルテック MP-320 | 12V | 15A | 4〜140Ah | 開放型・密閉型・AGM・ISS(専用モードあり) | なし | 軽からミニバンまで1台で |
| メルテック MP-310 | 12V | 6.5A | 4〜72Ah | 開放型・密閉型・AGM・ISS(専用モードなし) | なし | 小さめのバッテリー、バイク |
| メルテック MP-330 | 12V/24V | 25A(24Vは12A) | 4〜176Ah | 開放型・密閉型・AGM・ISS(専用モードあり) | 最大35A | トラックや農機も |
| BAL No.1738 | 12V | 10A | 6〜240Ah | ISSは満充電にならない場合あり | なし | ふつうのバッテリーを維持充電 |
| BAL No.2734 | 12V | 10A | 15〜100Ah | 開放型・密閉型・AGM・ISS・ディープサイクル・12.8Vのリン酸鉄リチウム(BMS内蔵) | なし | リン酸鉄リチウムも含めて使い分け |
| セルスター DRC-600 | 12V | 6A | 2.3〜90Ah | 自動車・二輪車用の鉛バッテリー | 最大35A | 冬の寒い車庫(−20℃から) |
| オメガプロ OP-BC02R | 12V | 15A | 8Ah以上 | 開放型・密閉型 | なし | 弱ったバッテリーの回復充電 |
※最大電流・対応容量はメーカー公式の仕様。最大電流は充電中にずっと流れる電流ではありません。容量の基準(時間率)は製品で違い、No.2734は5時間率で15〜100Ah、10時間率で2〜100Ah。始動補助は、充電器をバッテリーにつないだまま始動を助ける機能で、充電器だけでエンジンをかけることはできません。
■メルテック MP-320|軽からミニバンまで使える15A
メルテックのMP-320は、12Vのバッテリーを最大15Aまでの電流で、全自動で充電します。対応容量は4〜140Ahと幅広く、ふつうのバッテリーのほか、AGMやアイドリングストップ車用(ISS)もモードを切り替えて充電でき、ISSモードでは15.5Vまで電圧を上げられるのが強みです。クリップを逆につないだり、ショートしたりしたときは、自動で出力を止めてくれます。
軽自動車からミニバンまで、家の車をまとめて1台で充電したいなら、最初の候補に入れておきたい1台です。
■メルテック MP-310|軽やバイクの小さなバッテリー向け
メルテックのMP-310は、最大6.5Aの小さめの充電器です。対応容量は4〜72Ahで、開放型・密閉型・AGM・ISSのバッテリーに対応し、ハイブリッド車にも使えます。ISS専用のモードがない代わりに、ふつうのバッテリーと同じ設定のまま、アイドリングストップ車のバッテリーも充電できるつくりです。
軽自動車やコンパクトカー、バイクのように、バッテリーの容量が小さい車に使うなら、この電流で足ります。
■メルテック MP-330|24Vのトラックにも使える
メルテックのMP-330は、12Vと24Vの両方に使えます。12Vなら最大25A、24Vなら最大12Aで、対応容量は4〜176Ahです。最大35Aで始動を助けるセルスタート補助も付いていて、充電が終われば維持充電に切り替わるので、つないだままにしておけます。
乗用車のほかに、24Vのトラックや農機のバッテリーも1台で済ませたい人向けです。
■BAL No.1738|充電後も13.6Vで維持充電
BAL(大橋産業)のNo.1738は、12Vのバッテリーを最大10Aで充電する充電器です。充電が終わると約13.6Vの維持充電に切り替わるので、乗らない間もつないでおけます。充電中の電流・電圧・容量はデジタル表示で確かめられ、端子を外さずに積んだままでも充電できる製品です。
アイドリングストップ車用のバッテリーは満充電にならない場合があるため、ふつうのバッテリーの車を、乗らない間つないで保たせたいときに選びましょう。
■BAL No.2734|リン酸鉄リチウムにも対応
BALのNo.2734は、12Vの鉛バッテリーのほか、12.8Vのリン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LiFePO4)のうち、BMS(電池を守る制御回路)を内蔵したものも充電できる充電器です。リチウムイオンバッテリーなら何でも充電できるわけではないので、電池の種類とBMSの有無を確かめてから使いましょう。
STD・AGM・ISS・Li-ion・DEEPの5つのモードがあり(ISSモードは15.7V)、電圧が5V以下まで下がった鉛バッテリーを充電するリバイブ機能も持っています。使用温度は0〜40℃です。
車のほかに、リン酸鉄リチウムのバッテリーを積んだバイクや、ディープサイクルのバッテリーも充電したい人に向いています。
■セルスター DRC-600|−20℃の寒い車庫でも使える
セルスターのDRC-600は、使用温度が−20〜40℃と寒さに強い12V用の充電器です。0.8A・2A・4A・6Aの電流を選べ、低温やドライセル(AGM)向けのスノーモードや、最大35Aで始動を助けるセルスタートの機能も付いています。満充電のあとは、電圧が下がったときの補充電と定期的な充電で、バッテリーの状態を保つ仕組みです。
冬に冷え込むガレージや車庫で乗らない間つないでおくなら、寒さを気にせず使えます。
■オメガプロ OP-BC02R|10V未満から回復充電
オメガプロのOP-BC02Rは、2A・6A・10A・12A・15Aの5段階から電流を選べる12V用の充電器です。電圧が10V未満まで下がったバッテリーを見つけると、弱い電流でゆっくり約10Vまで戻してから、ふつうの充電に移ります。充電後に電圧が下がったときも、自動で充電し直すので手間がかかりません。
しばらく乗らずに弱ってしまったバッテリーを、交換する前に充電で試してみたいときに役立ちます。
バッテリー充電器の使い方はつないでからコンセントを差す
バッテリー充電器は、クリップをバッテリーにつないでからコンセントを差し、終わったらコンセントを抜いてからクリップを外します。順番を逆にすると、火花が出てバッテリーから出る水素ガスに火がつくおそれがあるからです。
バッテリー充電を始めるとき・終えるときの順番
- 風通しのよい場所で、火の気を遠ざけ、保護メガネとゴム手袋をつける
- 車のエンジンを止め、ライトなどの電装品のスイッチをすべて切る
- 液口栓のあるバッテリーは液の量を見て、中間より少なければ精製水をUPPERの線まで足す
- 赤いクリップを+端子、黒いクリップを−端子(積んだままなら車体の金属部分)につなぐ
- コンセントを差し、電流やモードを選んで充電する
- 充電が終わったらスイッチを切り、コンセントを抜く
- 30分以上おいてから、クリップを外す
30分以上おくのは、充電中に出た水素ガスが散るのを待つためです。実際の操作は、車・バッテリー・充電器それぞれの取扱説明書に従ってください。
■積んだまま充電してよいかは3つの取扱説明書で判断する
バッテリーを車に積んだまま充電してよいかは、メーカーによって答えが違うので、車・バッテリー・充電器の3つの取扱説明書で判断します。
バッテリーメーカーの推奨するのは、車から外し、液口栓も外して充電する方法です。積んだまま扱いを誤ると、引火やバッテリーの破損、車や電装品を傷める原因になりかねません。
一方で、充電器メーカーの多くは、積んだままでも充電できるように製品を作っていて、端子を外さないぶんオーディオや時計の設定も消えずに済みます。
ただ、充電器が積んだままの充電に対応していても、車やバッテリーの側がその方法を認めているかは別の話です。液口栓を外せるのは開放型のバッテリーだけなので、密閉型は無理に開けないでください。
車から外すときは、−端子から先に外しましょう。ハイブリッド車は、取扱説明書で補機バッテリーの充電のしかたが指定されている場合に限って、指定された端子につないで充電してください。
普通充電にかかる時間は容量の1/10の電流で半日ほど
ふつうの鉛バッテリーの普通充電は、容量の1/10の電流で、空の状態から満充電まで約12時間が目安です。半分ほど残っていれば6時間、4分の3ほど残っていれば3時間で済みます。バッテリーメーカーの目安でも、充電時間は4〜12時間ほどです。
実際にかかる時間は、バッテリーの種類や状態、充電器の制御のしかたで変わります。全自動の充電器は電流を自分で調整するので、最大電流の数字から時間を計算せず、取扱説明書に従いましょう。
急速充電は、エンジンがかかるところまで戻すための応急の充電で、満充電にはならず、バッテリーの寿命も縮めます。液を補充できない密閉型のバッテリーには急速充電をせず、充電器にブーストや急速のモードがあっても、ふだんは普通充電を選びましょう。
バッテリーの劣化の見分け方は電圧と充電後の様子
バッテリーが充電で戻るかどうかは、エンジンを止めているときの電圧と、充電したあとの様子で見分けます。電圧が12.4V以上なら正常、10.5〜12.3Vなら充電で戻る見込みがあり、2〜3年以上使って10.5V以下まで下がっていれば交換を考える時期です。
測るときは、走った直後なら5〜10分、充電した直後なら30分以上おいてからにします。液口栓のあるバッテリーなら、6つの部屋の液の比重の差が0.04以上あるときも寿命です。
電圧が低いだけで、寿命とは決められません。充電しても電圧が安定しない、エンジンをかける力が戻らないといったときは、販売店やカー用品店でバッテリーテスターによる点検を受けてください。交換の目安は2〜3年なので、何度充電してもすぐに弱るなら、充電より交換を考えましょう。
バッテリーの寿命と交換時期は、こちらで詳しく解説しています。
カーバッテリーの寿命と交換時期は?バッテリーにやさしい車の使い方 | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/5553キーレス、パワーウィンドウ、パワーシート… 現代の車は、電気仕掛けの便利機能が盛り沢山。自動車のバッテリーが上がってしまうと、エンジンがかからないどころか車内に乗り込むことすら難しくなっています。重要なカーバッテリーですが、普段から点検やメンテナンスをしている方は少ないのではないでしょうか。この記事では、カーバッテリーの寿命を判断する目安や、カーバッテリーにやさしい車の使い方を紹介します。
カー用品店でのバッテリー交換の費用と時間は、こちらで詳しく解説しています。
オートバックスのバッテリー交換はいくら?工賃と時間、持ち込みの可否 | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/5554エンジンのかかりが重くなってきて、本格的に寒くなる前にバッテリーを替えておきたいと思っていませんか?オートバックスだといくらで、どれくらい待つのか、ネットで買ったバッテリーでも付けてもらえるのか、気になりますよね。オートバックスのバッテリー交換は、本体代に工賃2,200円(税込)〜を足した額で、作業そのものは10分ほどからです。工賃には古いバッテリーの処分費も入っています。持ち込みは受けるかどうかも工賃も店舗しだいなので、行く前に電話で聞いておくと無駄足になりません。この記事では、オートバックスのバッテリー交換の費用と時間、持ち込み、即日交換と予約、追加工賃がかかる車、バッテリーの価格と保証、無料点検について解説します。
車のバッテリー充電器のよくある質問
■パルス充電でバッテリーは長持ちする?
パルス充電は、細かく区切った電流で、極板に付いた硫酸鉛の結晶(サルフェーション)を取り除く機能です。充電器メーカーは、バッテリーの力を戻して長持ちさせる機能として扱っていますが、効果はバッテリーの状態によって違います。寿命が来たバッテリーが新品同様に戻るわけではありません。
■充電器はつないだままにしていい?
満充電のあとに維持充電(フロート充電)をする製品なら、つないだままにしておけます。電圧が下がったら自動で補充電し、乗らない間の放電を補うのが維持充電の役目です。
つないだままにする場合も、ときどき充電器の表示やバッテリーの様子を確かめましょう。維持充電のない充電器は、充電が終わったら外してください。
■ハイブリッド車のバッテリーも充電できる?
充電できるのは、電装品を動かす12Vの補機バッテリーだけです。走るための大きなバッテリーは充電できません。つなぎ方は車種で違うので、車の取扱説明書で補機バッテリーの充電のしかたを確かめましょう。
■充電中に変なにおいがしたら?
すぐに充電を止め、そのバッテリーは使わないでください。卵が腐ったようなにおいは、硫化水素が出ているおそれがあります。
■冬の寒い車庫でも充電できる?
充電器の使用温度とバッテリー液の状態を確かめれば、充電できます。0〜40℃の製品が多いので、氷点下になる車庫で使うなら、−20℃から使える製品を選ぶのが無難でしょう。
ただし、バッテリー液が凍っているときは充電してはいけません。電気が減ったバッテリーは液が凍りやすく、比重1.100前後まで下がると約−10℃で凍るので、凍っている疑いがあれば充電せずに販売店などに相談してください。
まとめ:バッテリー充電器の選び方と使い方は電圧・種類・つなぐ順番
車のバッテリー充電器は、車の電圧(12Vか24V)、バッテリーの容量に合った電流、アイドリングストップ車用などバッテリーの種類で選ぶのが基本です。乗らない日が多い車なら維持充電の付いた製品を、寒い車庫で使うなら使用温度の低い製品を選んでおくと、冬の朝も慌てずに済みます。
使うときは、つないでからコンセントを差し、抜いてから外す順番を守りましょう。積んだまま充電するかどうかは、充電器とバッテリー、車の取扱説明書で確かめてください。


