税金やメンテ費用に車検… 車を持つのって大変!
車検費用 イメージ
好きな時に好きな場所へ行くことができ、行動範囲がグッと広がるのが自家用車。人混みや荷物を気にすることなく移動できる手段として、通勤にお買い物にと、毎日たくさんの方が便利に利用しています。
しかし、そんな便利さの反面、車を持つということは経済的にはかなり負担が大きいもの。車を購入する費用の負担が大きい上、乗れば乗るだけかかるガソリン代や、毎月の駐車場代や保険料の負担もありますし、毎年の自動車税や数年ごとの車検でもドキッとしてしまうような額が請求されることも。
便利さの対価とはいえ、これらの負担を押してまで車を持つということは非経済的ともいえます。そのため、車を持たない選択をされている方も、多くいらっしゃることでしょう。
《画像提供:Response 》イメージ
とはいえ、先ほどご紹介したような、たとえ雨でも濡れることなく、荷物が多くなっても問題なく、時刻表に縛られることなくどこにでも行けるという自家用車の便利さは、なかなか捨てがたいものです。
そこで注目を集めているのが、使いたい時に使う分だけ利用料金を払うだけで、複数の人で車を共有する「カーシェア」です。
中古車や軽自動車で価格を安く抑え、走行距離をなるべく少なく抑えて諸費用を節約するなどして、徹底した倹約によって車をなんとか維持するような「我慢」のカーライフではなく、効率的な車の利用方法として広がりを見せているカーシェア。
カーシェアの特徴や、人気カーシェア会社のサービスの比較までご紹介していきますので、あなたの毎日にカーシェアがぴったりかどうか、きっと判断ができるようになるはずです。
車の利便性と高コスパを融合「カーシェア」に注目
タイムズカーシェア(現・タイムズカー) イメージ
車を持っていても、実際に運転しているのは一日のうちで長くても数時間程度、1週間のうちでも数度という方も多いものと思われます。とはいえ車の維持費は、税金など使っている時間数に関わらず固定でかかるものも多いので、利用頻度が低いとコスパが悪くなりがちです。
そんな問題点を解決できるかもしれないのが「カーシェア」。もともとはヨーロッパが発祥とされますが、近年では日本国内でも普及しており、幅広い地域でカーシェアステーションやカーシェア車両を見かけることができるようになってきています。
そんなカーシェア、利用するとどんなメリットがあるのでしょうか? 詳しく見ていきましょう。
■カーシェアってどうやって使うの?
ポルトガルのEVカーシェアリングサービス「Emov」 イメージ
カーシェアは、基本的にはスマートフォンやPCなどを使ってオンラインで利用の予約をし、カーシェアステーションに赴いてICカードやスマートフォンを用いて車両のロックを解除することで利用を開始します。
開始後は自家用車やレンタカーと変わることなく、利用予約した時間の間は自由に車を使うことができます。カーシェアで特徴的なのは、返却時のガソリン給油が必須ではないという点で、給油するとクーポンがもらえるカーシェア会社もあるのですが、用事が済んだらサッとステーションに返却することも可能。
ICカードやスマートフォンを用いて車両をロックすれば利用は終了します。店頭での手続きや応対が必要になるレンタカーと違い、よりスピーディでシンプルな利用ができる点が特徴的ですね。
ただし、そのシンプルな手続きを実現するために、カーシェアは運転免許証の情報などを含めて事前に会員登録が必要なことが一般的です。会員用のICカードの発行に数日〜1週間程度かかることもあるので、カーシェアを使ってみたいと思ったなら早めに会員登録しておくとよいでしょう。
■どこにステーションがあるの?
タイムズカープラス(現・タイムズカー)のステーション イメージ
現在、日本国内には主要なカーシェア会社で合計して約18,000箇所のステーションが設置されているという調査結果があります。どうしても都市部などに集中しがちではあるものの、意外と気づいていないだけで、お近くにもカーシェアステーションがあるかもしれません。
各カーシェア会社では、スマートフォンなどの現在地を元にした周辺のステーション検索や、地名やランドマークでのステーション検索ができます。まだカーシェアを利用するかどうかは決めかねていても、一度検索してみると、使い勝手の想像もつきやすいかもしれませんね。
■カーシェアの利用ならこれくらいの金額負担で済む
《画像提供:Response 》Patto アプリ画面
カーシェアは会員登録が基本と先ほどご紹介しましたが、会社によっては会員登録時に入会金が発生する場合もあります。また会員登録後は、たとえ利用していない月であっても基本料金が発生するプランがほとんどとなっています。
基本料金は会社によって差があるものの、おおよそ月額1,000円程度が相場。実際にカーシェアを利用した場合には、15分単位で利用料金がかかるものがほとんどとなっており、車両クラスにもよるものの利用料金は200円程度からが相場となっています。
これらを組み合わせると、週末のお出かけに週1回1時間程度利用するだけなら、月5,000円程度の負担になります。自家用車を保有している場合に比べれば、一気に安上がりになっている印象ですね。
話題のカーシェア会社を比較!人気3社の特徴はここだ
カーシェアの基本がわかったところで、人気のカーシェア会社3社をチェックしていきましょう。
カーシェアという基本サービスはどこの会社も同じながら、各社それぞれ細かな違いがあります。会員登録が必要なカーシェアですので、複数のカーシェア会社に登録するというのはあまり現実的ではなく、どれか1社を選ぶ必要がありますよね。
どの会社があなたにぴったりなのかをしっかり吟味して決めておきたいところです。
■タイムズカー:業界トップクラスの規模で使いやすさ光る
タイムズカー ロゴ
業界トップクラスの会員数、ステーション数、シェア車両台数を誇る最大手のカーシェア会社が「タイムズカー」です、もはや桁違いの規模となっており、ステーション数でいえば2021年6月現在で国内に存在する約18,000箇所のうち、13,000箇所近くがタイムズカーのステーションとなっています。
実際に街中でも、タイムズの駐車場などを活用したカーシェアステーションや、タイムズカーのステッカーの貼られた車を見かける頻度はかなり高いのではないでしょうか。
会員数が多いとはいえ、ステーション数も車両数も多いですので、希望の時間帯に希望の車を借りやすいという点はタイムズカーの大きな特徴です。車種としても軽自動車からミニバンまで幅広く用意されており、目的にあった車が選びやすいです。
人気があるだけに、初期費用としてカード発行料の1,650円がかかるほか、月額料金は個人・家族プランともに880円、利用料金はベーシッククラスで220円/15分からと、料金面ではやや強気と言えるかもしれません。
しかし、2021年4月からサービス名称が「タイムズカー」に変更されたのと同時に、長時間の利用時に嬉しい最大時間料金が大幅に値下げされるなどしており、競合カーシェア会社だけでなく、レンタカーに対しても競争力のある価格設定となっている点には注目しておきたいですね。
■カレコ・カーシェアリングクラブ:憧れの高級車にも乗れちゃう!
カレコ・カーシェアリングクラブ ロゴ
先ほどご紹介したタイムズカーに次ぐ規模のカーシェア会社が「カレコ・カーシェアリングクラブ」です。タイムズと同じく、三井のリパークを中心としたステーション配置となっており、主に都市部、特に関東圏で広く展開されています。
ステーション数やシェア車両数ではタイムズカーに大きく水をあけられているものの、料金面ではお得感が光ります。ICカードを発行しなくてもスマートフォンやお手持ちのSuicaなどで利用ができるため、初期費用や入会金がかかりませんし、月額の基本料金が0円になる「月会費無料プラン」が用意されているなど、まだカーシェアをどこまで使うかわからない人も気軽に始めやすくなっています。
利用料金もベーシッククラスで140円/10分と割安で、お近くにステーションがあるなら今から始めるのにぴったりと言えそう。
またカレコ・カーシェアリングクラブの大きな特徴は、シェア車両のバリエーションが豊富なことで、特にレクサスやメルセデスベンツ、ジャガー、ランドローバーといった高級車、マツダ ロードスターやホンダ S660のようなスポーツカーなど、趣味性の高い車両が用意されている点が魅力的。
当然、そのような車両が用意されているステーションは限られるものの、普段なかなか触れることのできない高級車を利用時間中は存分に味わえるというのは、カレコならではのサービスですね。
■オリックスカーシェア:よく使うなら基本料がゼロになるうれしさ
オリックスカーシェア ロゴ
ステーション数やシェア車両数としては、タイムズカー、カレコに次ぐ規模の「オリックスカーシェア」。
ステーションは、オリックスレンタカーの店舗内や、マンションの駐車場などで展開されている場合が多いので、実際に利用したい場所の周辺にステーションがあるかどうかは前もって確認しておいた方が良さそう。
価格設定的には、利用料金はスタンダードクラスで210円/15分からとなっており、特別に安いという印象ではありませんが、こちらも月額無料の「個人Bプラン」が用意されているほか、月額基本料が840円かかる一般会員でも、オリックスカーシェアの利用頻度に応じて基本料が無料になるプライムステージプログラムがあるなど、うれしい特典も用意されています。
車種としては、軽自動車からミニバンまで幅広いことはもちろん、タイムズカーと同様に電気自動車である日産 リーフが用意されている点が目新しい印象です。
4時間半未満の利用期間中にガソリン給油をすると15分間分の料金がサービスされるなど、面白い取り組みも見られるオリックスカーシェア。長時間の利用ではお得感も大きいですので、ステーションが近くにあるなら利用を検討しておきたいところです。
まとめ
フィアット 500を利用したイタリアのカーシェアリングサービス「LeasysGO!」
カーシェアの基本や使い方、カーシェア会社のそれぞれの特徴までご紹介してきました。
都市部が中心というステーションの配置によって、旅行や出張先で急に車が使いたい!なんてシーンでも短時間の利用予約ができて対応しやすいカーシェア。カーライフの新しい形として、スマートに活用していきたいところですね。
よくある質問
■カーシェアってどうやって使うの?
基本的にはどのカーシェア会社もスマートフォンなどからオンラインで利用予約をし、スマートフォンや会員カードなどを使ってシェア車両を解錠するだけで、あとはレンタカーなどと同じような使い勝手です。返却の際に給油の義務がないサービスも多く、より気軽に利用できます。
■カーシェアってレンタカーとは違うの?
どちらも車を借りることのできるサービスですが、レンタカーはレンタカー店舗の営業時間内に車を借りたり返却する必要があるほか、貸し出し時間も1時間単位のものが多いのに対し、カーシェアは「分単位」で借りることができ、店頭での手続きが不要など特徴があり、よりお手軽なサービスです。
■カーシェアを利用してみたい!事前登録はいるの?
カーシェアサービスでは基本的に事前に会員登録が必要で、カーシェア車両の利用に必要なICカードの郵送を待つ必要があるなど1週間程度は時間がかかる場合がほとんど。カーシェア会社によっては、店舗での入会手続きによってその場で利用可能になるところもありますので、とりあえずすぐに体験してみたいならそのようなサービスがおすすめです。