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マイクロカー(ミニカー)とは?おすすめ車種やコンパクトなボディの魅力を解説

マイクロカー(ミニカー)とは?おすすめ車種やコンパクトなボディの魅力を解説

1人乗り専用自動車「マイクロカー(ミニカー)」とは、軽自動車よりもボディや排気量が小さい、都市部の移動にマッチした車です。今回は、マイクロカー(ミニカー)のメリットとデメリット、およびおすすめの車種を紹介します。

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マイクロカー(ミニカー)とは?

《写真提供:response》《写真撮影 中尾真二》XEV YOYO

マイクロカーはミニカーとも呼ばれ、軽自動車よりもさらに小さな1人乗り自動車のことです。

法律上の定義は、「総排気量20cc超~50cc以下のエンジンまたは電気モーター」を備え、「定格出力が0.25kw超~0.6kw以下」の原動機を搭載したもので、積載量は90kg以下、法定速度は60km/h、乗車定員は1名と定められています。

見た目は小さく、エンジンは原動機付自転車クラスですが、道路交通法上は普通自動車に分類されています。ですから原動機付自転車のようにヘルメットをかぶる必要はなく、2段階右折などの規則も適用されません。

1人乗りとはいえ、原動機付自転車と比べて走行に安定感があり、雨天でも濡れることがなく、何より法定速度が60km/hなので車の流れに乗ることも十分可能。シティーコミューターとして魅力があります。

2人乗りできるマイクロカー「超小型車(超小型モビリティ)」との違い

マイクロカー(ミニカー)とよく似た区分に、「超小型車(超小型モビリティ)」があります。

自動車よりコンパクトで、環境性能に優れているところはマイクロカー(ミニカー)と似ていますが、排気量が125cc以下と大きく、1人~2人乗りという違いがあります。これはマイクロカー(ミニカー)が国土交通省の定める区分で第一種原動機付自転車なのに対し、超小型モビリティが軽自動車に区分されているからです。

長年、超小型車(超小型モビリティ)については明確な定義がされていませんでしたが、2020年9月1日に道路運送車両法施行規則が改正され、「全長2.5m以下、全幅1.3m以下、全高2m以下で、最高速度は時速60km以下の軽自動車のうち、高速自動車国道または自動車専用道路などを運行しないもの」という明確な枠組みが示され、一般道を自由に走行できるようになりました。

なお、超小型車(超小型モビリティ)として販売されている一部の車種では、引き続き公道を走行する許可を自治体に求める必要があります。

マイクロカー(ミニカー)の運転に必要な免許は?

マイクロカー(ミニカー)を運転するためには、普通自動車免許が必要です。

道路運送車両法において、マイクロカー(ミニカー)は原動機付自転車として扱われますが、道路交通法では普通自動車に分類されるため、原動機付自転車の免許だけでは運転できません。

マイクロカー(ミニカー)のメリット

《写真提供:response》《写真撮影 中尾真二》CITY TRANSFORMER:パフォーマンスモード

狭い路地でも走りやすい

マイクロカー(ミニカー)は、長さが2.5m以下、幅が1.3m以下、高さが2.0m以下と定められており、ボディが非常にコンパクトなので取り回しがよく、狭い路地でも走りやすい車です。

原動機付自転車よりも安定しており、スピードも出せる

マイクロカー(ミニカー)は4輪ということもあり、2輪の原動機付自転車に比べて安定感があり、転倒する危険性はほとんどありません。しかも4面が覆われているので、身体がむき出しになっている原動機付自転車と比べて安全です。

加えて、原動機付自転車が法定速度30km/hなのに対し、マイクロカー(ミニカー)は法定速度60km/h。ストレスなくスピーディーに乗れる快適性も魅力です。

省エネ・省スペース

マイクロカー(ミニカー)は小型・コンパクトのため、当然軽量になるので、全体的に燃費の良い車種がそろっています。

さらに非常にコンパクトなボディは規格いっぱいでも長さ2.5m以下。これは大型ワンボックス車の長さと比べると、約半分にあたります。都市部の狭小地に住宅を構えている方でも十分に駐車スペースを確保できる大きさです。

維持費が安い

マイクロカー(ミニカー)は、その維持費の安さも大きな魅力。年間の自動車税は3,700円で軽自動車と比べて半分以下です。さらに車検を受ける必要がなく、重量税や取得税もいりません。

自賠責保険は原動機付自転車用が適用されます。また、任意保険も原動機付自転車もしくはファミリーバイク特約に入れます。ただし、各損害保険会社によって対応が異なる可能性があるので、加入する際は直接確認することをおすすめします。

車庫証明が不要

マイクロカー(ミニカー)は道路運送車両法における扱いが原動機付自転車なので、車庫証明はいりません。

軽自動車であっても一部の地域以外は車庫証明が必要になるため、この手軽さは自動車取得のハードルを下げてくれるでしょう。

マイクロカー(ミニカー)のデメリット

《写真提供:response》《画像:マイクロスクーター・ジャパン》マイクロリノー

乗車定員が1人

マイクロカー(ミニカー)は乗車定員が1名のみで、2人乗りは違反になります。当然、家族やカップルで同時に乗れないので、ひとりで出かける用途以外では使用できません。

通常の乗用車であれば、バッグや買い物袋などを助手席に乗せたりできますが、そうした使い方もできず、これまでとは違う使い勝手に不便さを感じるかもしれません。

高速道路に乗れない

マイクロカー(ミニカー)は道路運送車両法では原動機付自転車となるため、自動車専用道路や高速道路を走ることはできません。そのため、遠方に出かけるような使い方には向きません。

そもそもボディサイズがコンパクトなため、燃料タンクの容量が小さく、長距離移動は難しい設計です。あくまでシティコミューターとして利用することに限定して利用するのがよいでしょう。

デフォルトの装備が最低限

マイクロカー(ミニカー)の中には、エアコンやパワーステアリングなどが標準装備されていない車種もあり快適性は今ひとつです。シートや内装品も、同価格帯かそれ以下の軽自動車と比べても、十分とはいえません。

原動機付自転車と比べれば、雨などの天気に左右されないという意味で快適ですが、車同士で比較した場合はどうしても他の自動車と比べて快適性が劣ります。

車体価格は軽自動車と比べて高い

マイクロカー(ミニカー)の、車両本体価格相場は100万円前後です。

商用軽自動車には、100万円しない車種も数多く存在しており、1人乗りで、荷物も軽自動車ほどは載せられない、しかも長距離移動が難しいなどをトータルで考えると、どうしても高い買い物に感じるかもしれません。

おすすめのマイクロカー(ミニカー)

《写真提供:response》ホンダ、超小型EV マイクロコミューターの試作車

排気ガス規制や時代のニーズにより、現在購入できるマイクロカー(ミニカー)は、ガソリンエンジンを持たない、電気モーター仕様がほとんどです。

自家用車として乗っている人はあまり多くないかもしれませんが、コンビニエンスストアやファーストフード店舗における配達用として、見かけることが多くなってきました。

ここでは、おすすめのマイクロカー(ミニカー)を4台紹介します。

コムス

《写真提供:response》≪撮影 小松哲也≫トヨタ車体・コムス

トヨタ車体から発売されている超小型電気自動車のコムス。全国のセブンイレブンの配達車として店の駐車場に置かれていることがあり、目にしたことがある方も多いかもしれません。

コムスは100%電気自動車のため、走行中の二酸化炭素や大気汚染物質の排出量をゼロにでき、環境に優しいという特徴があります。

用意されているモデルは2種類で、シティーコミューターを想定し、ショッピングや通勤に最適な「P・COM」と、宅配などのビジネスシーンに最適な「B・COM」があります。

さらにB・COMには3タイプあり、基本装備で構成された「ベーシックモデル」、後部にデッキを備えて輸送効率を高めた「デッキモデル」、キー付きデリバリーボックスを装備した「デリバリーモデル」が展開されています。

カラーバリエーションが豊富で、塗装レスを合わせると8種類から選択できます。1充電で57km走行可能、約6時間で満充電、満充電までの電気代が約159円(2022年2月時点の東京電力・従量電灯B30.57円/kWhで計算)なのも魅力です。

新車価格は2022年5月現在、P・COMで873,000円(消費税抜き)、B・COMベーシックが727,000円(消費税抜き)、B・COMデッキが855,000円(消費税抜き)、B・COMデリバリーが895,000円(消費税抜き)となっています。

また中古車市場では2022年5月現在、車両本体価格が326,364円(消費税抜き)~525,455円(消費税抜き)で販売されています。

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Lala

富山の中堅自動車メーカーであるタケオカ自動車工芸から販売されている電気マイクロカーLala。排気ガス規制により、ガソリンエンジンのマイクロカー(ミニカー)の生産が難しくなり、各メーカーが撤退する中、地道に生産を続けてきました。

Lalaの特徴はワイドボディ、おかげで走行が安定しています。パワーウィンドウ、バックモニターが標準装備されているほか、3点シートベルトやスライド・リクライニングシート、ミラー付サンバイザーなども標準装備。

オプションも充実しており、エアコン(クーラー)やパワーステアリングも搭載可能。ウインカーオートキャンセラーなど、他のマイクロカーにはあまり見られない機能も充実しています。

車両タイプは、「鉛電池タイプ」と「リチウム電池タイプ」の2種類があり、1度の充電で鉛電池タイプは約80㎞、リチウム電池タイプは約120㎞の走行が可能です。

車両本体価格は、鉛電池タイプが920,000円(消費税抜き)、リチウム電池タイプが1,320,000円(消費税抜き)。中古車市場では2022年5月現在、Lalaの販売を確認できませんでした。

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e-Apple

e-Appleは、100%電気自動車で、製造は中国JIAYUAN社製。電動自動車、電動車ギアーなどの開発・生産・販売を1982年からしている歴史があり、イタリアの国際的デザイン賞「A’Design Award(エーダッシュデザインアワード)」でも受賞した実績があります。

日本での販売は、中古車買取・販売などで有名な「アップル社」が行っており、パワーステアリング、パワーウィンドウ、電動リモコンミラー、コンビネーションメーター、ヒーター・クーラー、パノラマルーフ、12インチアルミホイールタイヤなど、標準装備が充実しています。

「鉛バッテリータイプ」と「リチウムイオンバッテリータイプ」の2種類が用意されており、鉛バッテリータイプで走行距離が80km、リチウムイオンバッテリータイプで走行距離は120kmです。

オープン価格のため参考価格になりますが、鉛バッテリータイプで900,000円(消費税抜き)前後、リチウムイオンバッテリータイプで1,200,000円(消費税抜き)前後です。また中古車市場では2022年5月現在、車両本体価格が872,728円(消費税抜き)~1,163,637円(消費税抜き)で販売されています。

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ミリューR

ミリューRは、電気マイクロカーLalaも手掛けるタケオカ自動車工芸から販売されている電気自動車です。同社が創業当時より販売を続け、40年以上愛されているガソリンミニカーのアビーをEV化した車両で、北陸電力と共同開発し、1回の充電でおよそ50kmの走行が可能です。

環境に優しく、回生ブレーキ付きで電質の良さを実現。モーターのトルクを切り替えるエコモードとパワーモードの2つの走行モードを搭載し、キビキビとしたドライビングや坂道での走行を快適にしています。さらに安全性も配慮されており、アシストブレーキのほか、ニュートラルスタート・スイッチやデフロスター機能も搭載しています。

現在、ミリューRはモーター廻りのモデルチェンジを行っており、販売価格は発表されていません。完成は2022年夏頃を予定しています。また2022年5月現在、中古車市場でもミリューRの販売は確認できませんでした。

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まとめ

《写真提供:response》《写真撮影 小松哲也》Open Street(オートモーティブワールド2022)

今回は、1人乗り専用自動車「マイクロカー(ミニカー)」についてまとめました。

車に求めるニーズが多様化し、有用な選択肢としていま注目されているマイクロカー(ミニカー)はメリット・デメリットが比較的はっきりしている車なので、自分のニーズに合うか今回の記事を参考にしながら選んでみてください。

よくある質問

マイクロカー(ミニカー)の運転に必要な免許は?

マイクロカー(ミニカー)は道路運送車両法において原動機付自転車として扱われますが、道路交通法では普通自動車に分類されるため、運転には普通自動車免許が必要です。

マイクロカー(ミニカー)は高速道路に乗れる?

マイクロカー(ミニカー)は道路運送車両法で原動機付自転車にあたるため、高速道路や自動車専用道路を走ることはできません。

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