車庫証明とは?
車庫証明の取り方とは?
車を所有するには駐車場を確保しなければなりません。
路上を駐車場代わりにしたら交通マヒになったり、事故にもつながってしまいます。
マイカーを入れる車庫がちゃんとあるのかを証明するのが車庫証明です。
■車庫証明はなぜ必要?
一般に言われるところの車庫証明は、「自動車保管場所証明書」の通称名ですが、文字通り自動車の保管場所を証明する書類となります。
具体的には「自動車の保管場所の確保等に関する法律」の車庫法によって規定されている運輸支局で行う自動車の新規登録・移転登録(名義変更)・変更登録の際など、自動車のナンバーを取得する際に必要になる書類です。
この証明書がなければナンバーを取得できず、一部の車庫証明が不要な地域を除いて一般道を走ることが出来ません。
「自動車の保管場所の確保等に関する法律」から抜粋
■第一条(目的)
この法律は、自動車の保有者等に自動車の保管場所を確保し、道路を自動車の保管場所として使用しないよう義務づけるとともに、自動車の駐車に関する規制を強化することにより、道路使用の適正化、道路における危険の防止及び道路交通の円滑化を図ることを目的とする。
■第十一条(保管場所としての道路の使用の禁止等)
何人も、道路上の場所を自動車の保管場所として使用してはならない。
■車庫証明は、新車・中古車関係なく必要なの?
車庫証明書は新車はもちろん、中古車でも必要です。
ナンバー付きの中古車でお住まいの地域が同じならナンバープレートはそのままですが、所有者や住所が変わるために車庫証明は必要になります。
また、車の所有者を変更した際や引っ越した場合にも車庫証明の申請は必要になります。
■地域により、車庫証明が不要な場合も!
月極駐車場
車庫証明の適用除外地域というのがあって、その地域では車庫証明が必要有りません。東京都を例にとると、普通自動車なら、桧原村、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、青ヶ島村、小笠原村。
また、軽自動車では、福生市、武蔵村山市、羽村市、あきる野市、瑞穂町、日の出町、奥多摩町、大島町、八丈島町、桧原村、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、青ヶ島村、小笠原村が該当します。
いずれも人口や所有率が低い地域、あるいは通行量の少ない地域の山間部や島部となっています。車庫がなくてもあまり迷惑がかからない地域ですね。
※2020年2月現在
■販売店に手数料を払わずに自力で行えば節約に
一般的には車庫証明は、販売店で代行してもらいます。
しかしながら、代行手数料が別にかかってきてしまいます。
見積書や契約書の諸費用という項目にありますね。販売店によってその金額は異なりますが、1万5千円~2万円程度が相場となります。
しかし、車庫証明は自分で取得することができ、そうすれば手数料が節約できます。
難しい手続きではないのですが、警察署の窓口に行くという敷居の高さがあるのと、平日にしか窓口が開いていないので、その時間に行けるかという問題があります。
では、販売店に手数料を払わずに自力で行うにはどうしたらいいのでしょうか。
自力でトライ!車庫証明を取得するまでの流れ
車庫証明は提出と取得のために警察署へ2度行く必要があります。
■知っておこう!自力で車庫証明を取得する際に必要な書類
車庫証明の申請書
必要書類 | 内容 | |
---|---|---|
自動車保管場所証明申請書(2通) | 自動車保管場所証明(車庫証明)を申請するための書類で、 これに警察の印が押されて車庫証明となる本体です。 購入する車の情報や保管場所の住所などを記載します。 | |
保管場所標章交付申請書(2通) | 車体後部のガラスの内側に貼るステッカーを交付してもらうための書類です。 自動車保管場所証明とほぼ同じ内容を記載します。 | |
保管場所の所在図・配置図 | 車を保管する場所(駐車場)の地図です。 所在図は、自宅と車の保管場所(車庫)の位置関係や直線距離を記載した地図を添えます。配置図は保管する駐車場の大きさ、入り口の広さ、出入り口の幅、接する道路の幅等も記載します。 | |
保管場所使用権原疎明書面(自認書) | 保管場所が自分の土地の場合はこの「自認書」になります。 自宅のガレージなどですが、申請する車の所有者と、土地の所有者が同じでなければいけません。同居の親族であっても、土地の所有者が異なれば、下記の承諾証書が必要になります。 | |
保管場所使用承諾証明書 | 月極駐車場などをを借りる場合は「保管場所使用承諾書」がそれぞれ必要になります。 不動産屋や管理組合などで捺捺印記入と捺印をお願いします。契約している期間も忘れずに記入してもらい、契約書の写しも添える必要があります。 | |
使用の本拠位置が確認できるもの | 本拠の位置を確認するために、運転免許証などの提出を求めることがあります。 |
必要な書類は警察署のホームページからダウンロードできる他、車庫証明の窓口でも用意されています。また、販売店にも用意されているので、もらう事が出来るはずです。
■必要書類の提出
自分の住んでいる地区を管轄する警察署に行って申請をします。印鑑(認め印)を持参します。
料金を収入証紙で納める必要があります。申請できる時間は、平日の午前9時30分~午後5時15分までですが、警察署によって異なったり、昼休み時間は受け付けないので注意しましょう。
申請が終わると、納入通知書兼領収書がもらえます。そこに受理予定日が書いてあるので、確認しましょう。受理された車庫証明はこの通知書と引き換えになります。
車庫証明は受理されるまでに時間がかかります。提出から中2~3日ほどが平均ですから、月曜日に提出して木曜日という具合です。
■車庫証明の交付と受け取り
申請日から2~3日後、記入された予定日に再び警察署に行き、通知書を見せ、問題がなければ受領されたて車庫証明と保管場所標章番号通知書、そしてステッカーが交付されます。
■車庫証明所得にかかる費用・手数料
費用は現金支払いではなく、収入証紙を購入するのが基本です。申請時に必要なのが費用が2,100円で、申請用紙に貼り付けます。そして、交付された時にいっしょにもらう標章(ステッカー)交付手数料が500円となります。
収入証紙は通常隣接する交通安全協会で販売されています。
■車庫証明書を届ける
これで車庫証明を取る作業は終了ですが、住所変更など自分で陸自に行って行う時には、そのまま他の書類と一緒に陸自に持っていきますが、登録作業は販売店側が行うので、その車庫証明は販売店に届けなくてはいけません。
■時間と手間を惜しまないなら自分で出来る車庫証明
警察署へ平日に2度行くのは仕事をしている人には難しいかもしれません。仕事先と住所が離れていればなおさらで、初めて車を持つ人は警察までの足も確保しなければなりません。
また、提出が遅くなるとそれだけ車の登録と納車が遅れてしまいます。知り合いや家族に頼めればいいのですが、そうでなければ販売店に頼むのが無難化も知れません。あるいは提出だけして、受け取りは販売店に頼み、手数料を割り引いてもらうという手もあります。
気になる!車庫証明に関する疑問
まだまだ車庫証明に関する疑問があります!
■車庫証明 引っ越し、住所変更の時はどうする?
引越しをした時に役所で住所変更の手続きをすると思いますが、車の住所変更もする必要があります。つまり、車庫証明で住所変更手続きをすることです。
この手続きをせずに、そのままにしておくと罰則に問われることもあるので、必ず行うようにしなくてはいけません。
自動車の保管場所の確保等に関する法律第7条によると、引越しをした時は15日以内に住所変更手続きをいけないとされています。
保管場所の位置を変更したとき又は保管場所の位置を変更したときは、変更した日から十五日以内に、変更後の保管場所の位置を管轄する警察署長に、当該自動車の使用の本拠の位置、変更後の保管場所の位置その他政令で定める事項を届け出なければならない。
※「自動車の保管場所の確保等に関する法律」より抜粋
■車庫証明、軽自動車に車庫証明は必要?
軽自動車の場合は、自動車保管場所証明書(車庫証明)の申請は不要ですが、代わりに自動車を保管している駐車場の位置を、管轄する警察署へ届け出なければいけません。
しかし、軽自動車の保管場所の届出は全ての地区ではなく、県庁所在地の市、人口10万人以上の市、東京や大阪の中心から30㎞圏内という特定の以下の条件を満たしている地域に居住している場合のみ必要があるのです。
そして、必要な書類は普通車の車庫証明取得時のものと同じで、所轄の警察署に提出するのも同じですが、必要な費用は500円のみです。つまり届け出てステッカーをもらうだけで、再度訪れる必要もありません。
普通車と比べるとは費用も安く簡単なので、ぜひ自分で行いたいですね。
■車庫証明の有効期限は?
車の登録手続きを受ける場合、車庫証明の有効期限は発効から基本的に1ヶ月以内となっています。つまり、車庫証明の交付を受けてから様々な理由で登録まで時間がかかりすぎると、有効期限が切れてしまう事になります。
その場合、再発行をすることになり、同じ内容の書類をもう一度提出しなければなりません。しかし、記載事項が変わらない限り取得までの期間は、最初の時よりも早くなるのが普通です。
■車庫の要件、距離は自宅から何キロ以内?
車庫証明は、保管場所が使用の本拠の位置から直線距離で2キロメートル以内であることが条件になります。これ以上離れていたら本当に利用するとは考えにくいためです。
通常は、この範囲内でないと実用的ではないので大丈夫でしょう。
しかし、古い大規模団地などや、都心部では月極駐車場もなかなか見つからないことも。
2キロという距離は、今ではパソコンやスマホなどで簡単に計れると思いますが、直線距離というのがキモとなります。
まとめ
車庫証明を自分で取得できれば節約できますが、仕事を休むことで不利益が生じる、少しめんどくさい、などと思う方は、手数料を払ってでも販売店に代行してもらう方が得策です。
あくまで時間が自由に使える場合や、住所変更などすべて自分で行える場合に限っての方法だと考えてください。