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欧州最大級の自動車ショー「IAAモビリティ2023(ミュンヘン・モーターショー)」の開催概要を紹介!

欧州最大級の自動車ショー「IAAモビリティ2023(ミュンヘン・モーターショー)」の開催概要を紹介!

2年に1度開催されるヨーロッパ最大級の自動車ショー「IAAモビリティ(ミュンヘン・モーターショー)」。ドイツ・ミュンヘンを大規模に使用して、新しいモビリティの可能性を提案してくれます。2023年9月5日から10日に開催される「IAAモビリティ2023」概要と、どのような特徴のあるイベントなのか紹介します。

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IAAモビリティ(ミュンヘン・モーターショー)とは

《写真提供:Response》《写真撮影 南陽一浩》 IAAモビリティ2021

「IAAモビリティ(ミュンヘン・モーターショー)」とは、世界5大モーターショーのひとつに数えられるヨーロッパ最大級の国際的なモーターショーで、ドイツ・ミュンヘンで開催されることからミュンヘン・モビリティショーとも呼ばれています。

2019年までは同じドイツのフランクフルトで開かれており、長年フランクフルトモーターショーと呼ばれてきたので、こちらの名前のほうが馴染み深いという方もいらっしゃるかもしれません。

ドイツ・ミュンヘンに会場を移して最初の開催となった「IAAモビリティ2021」では、コロナ禍にも拘わらず、世界95カ国から40万人以上が来場しました。75の自転車ブランドを含む744社が出展し、自動車以外にも、自転車や都市計画、新たなデジタルサービスなど、モビリティに関わる幅広い分野が扱われ、大成功を収めました。

そして、2023年には2年ぶりにドイツ・ミュンヘンで「IAAモビリティ2023」が開催されます。2021年と比べ、新型コロナウイルスによる影響も少なくなり、前回開催以上の盛り上がりになることが予想されます。

IAAモビリティ2023 開催概要

《写真提供:Response》《写真撮影 中尾真二》 IAAモビリティ2021現地最終レポート

開催展名

IAA MOBILITY 2023

開催日時

2023年9月5日(火)~10日(日) 9:00~18:00

会場

Messe München(メッセミュンヘン)、およびミュンヘン市内オープン・スペース

主催者

German Association of the Automotive Industry (VDA)
(運営:Messe München)

専門分野

自動車、モビリティ、スマートシティ

開催周期

2年に1回

前回の開催実績

2021年に開催
来場者数:407,379人(95か国)
出展者数:744社

IAA MOBILITY 5. bis 10. September 2023

https://www.iaa-mobility.com/de

Die Zukunft der Mobilität. Nach ihrem spektakulären Start mit mehr als 400.000 Besuchern im vergangenen Jahr nimmt die IAA MOBILITY Kurs auf 2023.

モビリティの未来を体験!IAAモビリティ2023の特徴

《写真提供:Response》《Photo by Peter Kneffel/picture alliance via Getty Images/ゲッティイメージズ》 アウディ・グランドスフィア(IAAモビリティ2021オープンスペース)

IAAモビリティ2023は、単なる自動車展示会ではなく、従来の自動車中心の考え方を超越し、バス、電車、自転車、e-スクーターといった多様な交通手段、そしてそれに関連するテクノロジーや都市計画に焦点を当てています。

このイベントは、単に新しい製品やサービスを展示する場ではなく、持続可能性、スマートシティ構築、そして環境問題に対する新しい解決策を模索する場となっています。

IAAモビリティ2023における注目すべき特徴を3つ紹介します。

会場間の革新的モビリティと次世代都市計画

IAAモビリティ2023は、メッセ・ミュンヘンを利用したサミット会場と、旧市街の街並みを活用した屋外展示場のオープンスペースの「2会場」で構成されています。

この10kmほど離れた2つの会場を移動には、新型EVの試乗やドライブ、専用シャトルバスの利用、地下鉄・トラム・バスなどの公共交通機関の活用といったモビリティ体験を提供し、モビリティの将来性を考慮する試みがなされています。さらにこの2つの会場をつなぐ専用レーン(Blue Lane)が用意され、都市計画への提案が行われているのも特徴です。

ほかにもオープンスペースに出展している各社ブースを移動するのに、自動車や電動キックボードを使用可能で、より手軽なモビリティも提供されています。

従来のモーターショーに見られがちな、広大な展示・見本市スペースを徒歩で移動して回るという形とは一線を画す、会場内・会場間の移動もモビリティショーのひとつとして捉え、モビリティを軸とした新しい都市の在り方も体感できるモーターショーとなっています。

持続可能な交通と自治体協力の新展開

IAAモビリティは長い間、ドイツ・フランクフルトでモーターショーを開催してきましたが、開催地をミュンヘンに移転し、内容をリニューアルしました。

理由のひとつは、ミュンヘンが持続可能な交通システムの取り組みを進めていたこと。この一環として、IAAモビリティの開催を招致した背景があります。

そのためIAAモビリティでは、会場間を結ぶ高速鉄道、会場をつなぐ専用レーン(Blue Lane)の整備など、自治体の協力がなければ実現できないような、モーターショーの枠組みを超える試みがされています。

これまでは、自動車メーカーの主導で進められてきたため、「乗り物(モビリティ)」がクローズアップされるケースが大半でしたが、走る道路がなければモビリティも十分に価値を発揮できないことを考えると、こうした自治体の提携・協力は、このモーターショーの大きな特徴といえるでしょう。

ミュンヘンの美街で楽しむ多様なモビリティ体験

オープンスペースの会場は、ミュンヘンの旧市街にあたるアルシュタットエリアで開催されており、観光地としても名高い美しい街並みに溶け込むよう配慮されています。

出展企業は自動車メーカーのほか、システムサプライヤーやモビリティ関連など幅広く、サミット会場とは異なる体験が可能です。

モビリティ体験として、自動車、Eバイク、電動キックボードといった一人乗りのマイクロモビリティが提供され、各ブースを回るのに利用できます。

また前述のとおり、サミット会場とオープンスペース会場間の移動には新型EV車両が用意され、運転できる体験型イベントとなっています。もちろんこうした移動を望まなければ、専用シャトルバスや電車などの公共交通機関を選ぶことも可能です。

IAAモビリティ2023 記者発表会を動画で見る

IAAモビリティ2023 出展企業

《写真提供:Response》《hoto by Peng Dawei/China News Service via Getty Images/ゲッティイメージズ》 メルセデスベンツ EQB(IAAモビリティ2021)

会場は大きく分けて、「サミット会場」と「オープンスペース会場」があります。それぞれの会場に出展予定の代表的な企業を紹介します。

サミット会場

・ACE Auto Club Europa e.V.
・ADAC
・Amazon Web Services
・AUDI
・AWL
・AZOWO GmbH
・Bayerisches Staatsministerium für Wirtschaft, Landesentwicklung und Energie
・Baier & Michels GmbH & Co. KG (b&m)
・BMW AG
・BMW GROUP
・BorgWarner Inc.
・Robert Bosch GmbH
・Friedrich Boysen GmbH & Co. KG
・Brain of Materials AG
・Calterah Semiconductor
・CATL | Contemporary Amperex Technology Co., Ltd.
・Continental AG
・CUPRA
・DECO
・DeepDrive
・DeepRoute
・DENSO
・Deutsche Alpenstraße | Bayerische Fernwege e.V.
・Diadrom Systems AB
・Dirac Research
・Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V.
・ECARX
・EcoG GmbH
・Ekoenergetyka-Polska
・EKPO Fuel Cell Technologies
・elexon GmbH
・ElringKlinger AG
・e-mobilio GmbH
・Farasis Energy
・FKG Scandinavian Automotive Supplier Association
・FORVIA
・FORVIA Faurecia
・Fraunhofer-Gesellschaft
・Fulpra
・Gentex Corporation
・Hamamatsu Photonics Deutschland GmbH
・HELLA GmbH & Co. KGaA | Part of Group FORVIA
・IAV GmbH
・Infimotion Technology
・Intensa
・iwis SE & Co. KG
・KIRCHHOFF Automotive GmbH
・LEONHARD KURZ Stiftung
・Luminar
・Magna
・Meleghy Automotive
・Mercedes-Benz
・Miba Group
・mocci | CIP Mobility GmbH
・MTC Mobility Technology Center GmbH
・Mubea U-Mobility
・Munich Electrification
・ONLOGIST GmbH
・Opel Automobile GmbH
・PORSCHE
・Modular Pumptrack by S'COOL & Parkitect
・RENAULT
・Samsung Display
・Samsung Electronics
・Schaeffler Technologies
・sdp GmbH
・Secil Kaucuk San. ve Tic. A.S. | Secil Kautschuk Deutschland GmbH
・Seoul Robotics
・Siemens AG
・Siliko
・Sonatus
・South Carolina Department of Commerce Europe Office
・Stromer
・SUSI&James GmbH
・UINCS
・Verge Motorcycles OÜ
・Volkswagen AG
・Webasto Group
・Xotigo GmbH
・ZEISS
・ZF Group
・Zoppas Industries Heating Element Technologies

オープンスペース会場

・ACE Auto Club Europa e.V.
・ADAC
・AUDI
・Bayerisches Staatsministerium für Wohnen, Bau und Verkehr
・BMW AG
・BMW GROUP
・BMW M
・BMW Motorrad
・Robert Bosch GmbH Bosch eBike Systems
・Brose Fahrzeugteile
・CUPRA
・Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V.
・Honda Deutschland Niederlassung der Honda Motor Europe Ltd.
・iSY - Ride it - Love it
・LEGO
・Lotus
・Mercedes-Benz
・MINI
・Mubea U-Mobility
・Opel Automobile GmbH
・PORSCHE
・Modular Pumptrack by S'COOL & Parkitect
・RENAULT
・Riese & Müller
・SIXT
・Specialized
・Stromer
・Verge Motorcycles OÜ
・Volkswagen Financial Services
・Webasto Group

IAAモビリティ2023で発表予定の車両をピックアップ

BMW ヴィジョン・ノイエ・クラッセ

《画像提供:Response》《photo by BMW》 BMW ヴィジョン・ノイエ・クラッセ(IAAモビリティ2023)

ヴィジョン・ノイエ・クラッセは、次世代のBMWブランド車の姿を提示した次世代EVコンセプトカー。力強いホイールアーチ、格納されたグリーンハウス、前方に急傾斜した「シャークノーズ」のフロントが特長です。

フロントでは、3次元アニメーションによる照明効果によって、人と車両との間に直感的なインタラクションが生まれるといいます。

BMW i7プロテクション

《画像提供:Response》《photo by BMW》 BMW i7 プロテクション

BMW i7プロテクションは、大型EVセダンの7シリーズの新型EV「i7」をベースにした防弾装甲車両。ボディを支える構造全体にアーマースチールを使った「BMWプロテクション・コア」を採用し、こちらをベースに、防弾装甲仕様のドア、強化されたアンダーボディ、防弾ガラスが組み合わされています。

また、車内インターホンシステムで窓を開けずに外部とコミュニケーションができたり、フレッシュエア供給や消火器などの特別なオプションも選べるなど、要人などの安全を守る機能が満載です。

MINI クーパー・エレクトリック

《画像提供:Response》《photo by MINI》 MINI クーパー・エレクトリック

MINI クーパー・エレクトリックは、クラシカルな丸型ヘッドランプと八角形グリルがフロントに配されており、ひと目でMINIと分かるデザインに。

EV走行の楽しさを実現するために、2つのパワーレベルを用意。モーターの最大出力が184hpの「クーパーE」と、218hpの「クーパーSE」がラインアップされています。

MINI カントリーマン 新型EV

《画像提供:Response》《photo by MINI》 MINI カントリーマン(クロスオーバー)新型のEV

日本名では「MINI クロスオーバー」に相当するMINI カントリーマンの新型EVが欧州で発表されており、こちらがIAAモビリティ2023で初公開される予定です。

標準仕様の「クロスオーバーE」と、ブランド初の全輪駆動のEVとなる高性能仕様の「クロスオーバーSE ALL4」の2種類がラインアップされています。

メルセデスベンツ EQV(改良新型)

《画像提供:Response》《photo by Mercedes-Benz》 メルセデスベンツ EQV 改良新型

メルセデスベンツ EQVは、ミニバン「Vクラス」のEV車で、メルセデスベンツはEQVの改良新型をIAAモビリティ2023で初公開すると発表しました。

改良新型ではフロント部分が大きく変更され、特に大型のフロントグリルを採用。これはEVの「メルセデスEQ」シリーズと共通のデザインで、イルミネーションも付いています。

マルチビームLEDヘッドランプと新形状のLEDテールランプを標準装備し、インテリアには、12.3インチのワイドスクリーンディスプレイが2つと、新デザインのステアリングホイールが搭載されています。リアゲートとアルミホイールも新デザインで、全体として高級感が増しています。

前回開催のIAAモビリティ2021の様子はどうだった?

こちらの動画は、モビリティ産業にフォーカスしたコンサルティングや、マーケティングを手掛けるカノラマジャパン株式会社が提供している「IAAモビリティ2021」の様子です。

動画の音声は日本語ではありませんが、日本語字幕がついています。

ちなみに、「IAAモビリティ2021」では5カ国から407,379人が参加し、そのうちの71%が40歳以下でした。出展者は32カ国から744社、スタートアップは78社が出展し、32カ国から936人がカンファレンスで講演しています。

展示面積は90,299㎡で、これは「東京モーターショー2019」の約3倍にあたる広さ。加えて、ユーザー体験に8,846台の試乗車(自動車・自転車・電動キックボードなど)が準備され、利用されました。

まとめ

《写真提供:Response》《写真撮影 南陽一浩》 VW独自のソフトウェア会社「CARIAD」

今回は「IAAモビリティ2023」の開催概要や、どのような特徴のあるイベントなのかをまとめました。

自動車産業が盛んなドイツで開かれる、世界5大モーターショーのひとつに数えられるヨーロッパ最大規模の国際的なモーターショー。各メーカーから発表される新型車を含めてぜひチェックしてみてください。

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