正統派セダン、プレミオについて知りたい
プレミオ快適性能・車内空間
■プレミオの特徴は?
プレミオは1957年に発売された『コロナ』をルーツとするモデルで現行モデルは通算13代目になります。
現行モデルのプレミオは2007年にデビューし、2016年、二回目のマイナーチェンジが行われました。
外観デザインはフロント回りを一新したことで大きな変更感があり、内装にも手を加えたほか、先進緊急ブレーキを含む「トヨタセーフティセンスC」を採用するなど、安定性のある車と言えるでしょう。
■プレミオのデザイン・ボディーカラー
新色 ブラッキッシュアゲハフレーク
2016年の6月に、プレミオはマイナーチェンジが行われました。
新色のブラッキッシュアゲハフレークを含み、スーパーホワイトⅡ、ホワイトパールクリスタルシャイン、シルバーメタリック、アティチュードブラックマイカ、ダークレッドマイカメタリック、ダークシェリーマイカメタリック、フロスティーグリーンマイカの全8色と、豊富なバリエーションです。
ブラキッシュアゲハフレークが少し目立つ、という方はシルバーメタリックのボディ色がオススメです。外観が一気に落ち着いた雰囲気に変わります。
エクステリアは、押し出し感のあるフロントグリルに加えて、前よりも精悍さが増したシャープなヘッドランプ。
高級感とスポーティさを表現。プレミオには、横バーを組み合わせたデザインにメッキをあしらったグリルで重厚感。スマートな高級感を演出しています。
■静粛性・シートは?
全幅を5ナンバー枠に収めたコンパクトなボディではありますが、同じ5ナンバー車の『カローラ』に比べるとホイールベースは100mm長く、室内空間はたっぷりした広さが確保されています。
また、大人がゆったり乗れる空間があることから、運転する際に視線が高くなり、運転しやすくなります。
1.5リットルエンジンだと、回したときの騒音がやや大きめになってはしまいますが、1.8リットルエンジンであればそれほど回さなくても力があるので、結果として静かな走りを体感できます。
シートは、なんと前後スライド、リクライニングに加え、シートの上下、座面前端の上下の調整を電動で行うことができます。腰が辛いあなたにもうってつけ、腰を支えるランバーサポートがついています!
プレミオの燃費・走行性能
■燃費
プレミオは、高出力と燃費を同時に追求する「バルブマチック」を採用しています。
このシステムは空気を吸入する際の抵抗を低減することなどにより、エンジンの燃焼効率を高める効果があります。
また、1.5L 1NZ-FE エンジンでは、19.2Km/Lと、低燃費にも余念がありません。
いつものように信号待ちや一時停止時に、エンジンのアイドリングを自動的にストップするアイドリング機能も搭載しているため、エコ運転が簡単にできる地球にやさしい車になっています。
■走行性能
プレミオには、アクティブトルクコントロール4WDシステムが搭載されています。このシステムは、滑りやすい路面や登り坂などで、スムーズな発進、加速に貢献してくれます。
通常の走行ではFF(前輪駆動)に近い状態で、前後輪に回転差が生じると電子制御により、回転速度の差に応じた最適なトルクを後輪へ配分します。
実際の乗り心地の良さも小型セダンとしては上々のレベルにあります。
やや柔らかめの足回りが快適な乗り心地を感じさせ、路面の荒れた部分からの入力もうまく対処します。ステアリングについては、もう少してごたえがあっても良いかなという程度で、操舵フィールや最小回転半径も文句のつけようがありません。
■運転支援
F1で蓄積された空力技術エアロスタビライジングフィンを採用。気流に小さな渦を発生させて車体を左右から押さえつけ、操縦安定性を確保します。
少し運転に自信がない女性や若い人にもオススメの一台ですね。
■実際にプレミオに乗ってみた感想
実際に乗った方の感想はどうなのでしょうか。
プレミオは、まず豊かな室内空間があることは好印象。
ただ、セダンであればピラーをより立てて手前に寄せたいし、後席ドアの開口部形状(乗降時に頭が通る付近)はもっと水平に後ろに延ばしたいと感じる方も多いかもしれませんね。
走りは、乗り味に“トロ味”が増せばなおいいものの、ある種の路面でロードノイズがかなり低く感じられたりと、クラス相応にはなっているようです。
やや操舵力が重めのステアリングにも安心感が感じられます。2リットルということもあり動力性能は十分で、高速走行時には80→100km/hの加速もスッと行なえるなどストレスレスなクルマだそう。
プレミオ 装備・安全性
■衝突回避
Toyota Safety Sense C 搭載のカローラ
プレミオは「Toyota Safety Sense C」を搭載しています。Toyota Safety Sense Cは、レーザーレーダーと単眼カメラを併用した検知センサーと、それに基づく統合的な制御により、事故の回避や衝突被害の軽減を支援します。
自動ブレーキは、10~80km/hの速度で作動し、30km/hの減速を行うことが可能です。
また、レーザーレーダーは近距離を高精度で検知できる上、昼夜の影響を受けにくいのが特徴です。一方、単眼カメラはより遠くまで検知でき、クルマだけでなく白線や対向車のランプなども認識できます。この特性の異なる2種類のセンサーが、卓越した認識能力と信頼性の高いシステムの作動を可能にしています。
プレミオは安全面でも優れていることがわかります。
■高齢者でも安心安全な理由
また、プレミオには、駐車時の操作ミスなどによる衝突の被害を軽減・回避するインテリジェントクリアランスソナーを標準装備されています!
このシステムはとくに、既存ユーザー層の多くを占めている60~70代にとって、運転の誤操作が多いといわれているので、発進から駐車まで、安心感を持って乗ってもらえるところもプレミオの魅力の一つですね。
■バリエーション・価格
それでは気になるプレミオの価格は一体いくらくらいなのでしょうか。
プレミオには多数のグレードがあります。一番高いものだと、2.0G“EXパッケージ”が2,686,255円。一番安いものだと1.5Fの1,908,655円です。人によってはカスタマイズしたりする方もいるかと思いますし、どこで買うかによっても多少価格は変動しますが、高級な軽自動車くらいの相場という感じでしょうか。
(全て税込み)
カスタマイズでは、トヨタが提供している純正のものがあります。例えば、メッキドアミラーカバーやLEDフォグランプ、ナンバーフレームイルミネーション(フロント)などです。
人と少し違いを出してみたいのであれば、自分好みのカスタマイズを施しても楽しいかもしれないですね。
日本の正統派セダンを楽しみたいなら、プレミオで間違いない。
「日本の市場では、こうしたセダンが少なくなってきた。このプレミオ/アリオンは、コロナからずっと乗り継いでくれる人が多い。ほかのメーカーも含め、セダンを乗っていた客が、新しいクルマを探そうとなると、適当なクルマが見つからない。だから他車からの乗り換えも多い。セダンの希望する人たちにはよい反応だ。国内では日産『シルフィ』しかないけど、このクルマも3ナンバーになってしまったから」(原田氏)
最も変わったフロントデザインについて原田氏は、「トヨタのセダンっておとなしい感じ。つまらないという人もいる。そんななか、今回のデザインは押し出し感のある力強いイメージを出せた。逆に出し過ぎて、60代や70代からは遠慮されると思うぐらいだったが、実際に販売し始めたらそんなことはなかった」という。