栃木県に道の駅はいくつある?
道の駅とは自治体らが連携を行ったうえで、一般道に沿って設置される無料休憩施設の総称です。休憩施設であるためトイレや自動販売機コーナーはもちろん、飲食物やおみやげの販売コーナーを備えているところも多いです。近年ではサービスが多様化してきており、温泉入浴施設や遊戯スペース、宿泊施設などを保有している個性的な道の駅も登場するようになりました。人気のある道の駅は遠方からも観光客がやってくるため、貴重な観光資源となっています。
現在、栃木県には24地点の道の駅が存在します。道の駅の性格上、そのどれもがそれぞれ地方色に基づいた個性を打ち出しており、単なる休憩所にはとどまりません。共通している点はどの道の駅も非常に魅力的で、食べたり遊んだりして地域の魅力を丸ごと味わえるという点です。全ての道の駅を周ろうと思うと大変なので、10施設にしぼって特に優れた道の駅を以下に紹介します。栃木を訪れる際には、以下のランキングをぜひ活用してください。
栃木県の道の駅 人気TOP10
栃木の数ある道の駅の中でも人気のあるものは以下の10施設です。どの道の駅も非常に魅力的なので、近くを訪れた時はぜひ寄り道することをおすすめします。
■10位|道の駅 ましこ(芳賀郡)
道の駅 ましこは芳賀郡益子町(はがぐんましこまち)に存在する道の駅で、2016年に作られたばかりの新しいところです。そのため、全体的に施設がきれいで使い勝手も良く、快適性が高い点が特徴です。道の駅 ましこは外壁が黄色の土壁でできている印象的な作りで、この土は益子町の伝統産業「益子焼」で使われている土と同じです。自然の豊かな益子町に調和した外観で、落ち着いた雰囲気が高い評価を読んでいます。
道の駅 ましこの主なサービス内容はレストラン、地元農産物ならびにその加工品の販売、その他観光案内所やレンタサイクルの貸出なども行っています。オープンした時期が新しいためか全体的におしゃれな雰囲気で統一されており、昔の道の駅に感じられた雑然とした感じはありません。女性層や若年層の利用を意識しているのか、提供される食事やおみやげがヘルシー志向なところも特徴です。
この道の駅では「とろたまぷりん」が有名なおみやげです。地元特産の卵を使い濃厚な味わいに仕上げたプリンは食べ応えがあるともっぱらの評判です。益子町を訪れることがあれば、ぜひ道の駅ましこにも寄ってみてください。
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■9位|道の駅 那須高原友愛の森(那須郡)
道の駅 那須高原友愛の森は県下有数の観光地である那須高原に位置しています。この道の駅の最大の特徴は那須高原での観光と合わせて楽しめることで、様々なレジャー施設をめぐる中で気軽に休憩所として立ち寄れます。道の駅 那須高原友愛の森の近くにはレジャー施設だけではなくホテルなどもあるため、泊りがけで旅行するときにも便利です。道の駅の中では「那須とりっくあーとぴあ」など近辺の施設の前売り券がお得な価格で販売されているため、行きたいところがある場合はまず道の駅 那須高原友愛の森を訪れた方がいいかもしれません。
この道の駅は食べ物がおいしいことでも有名で、レストラン「なすとらん」では、地元特産の食材を使ったすいとんなど那須高原ならではの食事を楽しめます。提供されるメニューはおしゃれというよりも郷土色あふれる内容で、山国ならではの暖かみのある味です。
また、サクサクした食感の「那須トラピストガレット」など那須高原のおみやげがほとんど揃えられているところも旅行者にとってありがたい限りです。特産の工芸品を販売するスペースは見ているだけでも楽しく、飽きさせません。
その他、レンタサイクルコーナーや工芸体験の場所も用意されています。空いた時間を道の駅 那須高原友愛の森で使うプランも面白そうです。
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■8位|道の駅 にのみや(真岡市)
道の駅にのみやは真岡(もおか)市二宮地区に位置しており、二宮地区特産のいちごに焦点を当てたサービスが提供されています。「とちおとめ」などの品種で知られるように栃木県はいちごの名産地として有名で、特に真岡市は県下一位のいちご生産量を誇っています。いちごは収穫時期の冬が一番美味しい季節とされますが、夏に収穫できる品種「なつおとめ」も使用しているため道の駅にのみやでは一年中とれたての味が楽しめます。
敷地内にはレストランもあり、地元の食材を使った食事を味わうこともできます。しかし、この道の駅では特産のいちごを使ったスイーツを訪れる目的としたいところです。施設内に存在する「にのみやオリジナル スウィーツ工房」ではタルトやフロマージュ、ロールケーキといった多彩な種類のお菓子が販売されており、そのどれもにいちごが惜しげもなく使われています。お菓子によって使用されている品種も違うため、食べ比べにもぜひチャレンジしてみてください。使用されているいちごにはおなじみの味の「とちおとめ」、甘みのある「とちひめ」、酸味の強い「なつおとめ」 といった種類があります。
いちご好きを名乗る方はぜひ道の駅 にのみやを訪れて、名産いちごの虜になってみましょう。
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■7位|道の駅 湯の香しおばら(那須塩原市)
道の駅 湯の香しおばらは温泉保養地として有名な那須塩原市に位置しています。名前に「湯の香」とついている通り道の駅周辺には日帰り温泉並びに温泉旅館が多く、まさに温泉の香りが漂う立地条件です。道の駅の中に温泉は無いものの、すぐ近くが温泉なので湯治旅行への足がかりに便利です。
せっかく道の駅 湯の香しおばらを訪れるなら、現地のグルメもぜひとも楽しみたいところ。この道の駅ではレストランやおみやげ屋の他、農産物直売所やパン屋もあり、どの施設でも珍しいものが売られています。例えばレストラン「関の里」では郷土料理をアレンジした「巻狩つけ汁うどん」、おみやげ屋兼軽食店「風物語 もみじ屋」では「切り干し大根まんじゅう」、パン屋「あ・グット」では味付けが光るラスク「しおばらすく」が販売されています。中でも特筆すべきは農産物直売所で、地元の農産物のみを販売しており、よそから仕入れた野菜はありません。実は那須塩原は地野菜でも有名な土地で、特に大根、かぶ、ほうれん草に人気があります。特産の野菜はどれも大きくて甘みがある点が特徴で、最良の素材として料理の質を高めてくれるでしょう。
この道の駅には他の道の駅のようにおしゃれに楽しめるスポットはあまりありません。しかし、グルメの質の高さは県内の道の駅で有数です。
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■6位|道の駅 しもつけ(下野市)
道の駅 しもつけは立地条件の良さで人気を集めています。まず、この道の駅はアクセスが良く、県内を縦断する新4号線沿いの県中央部に位置しているため、立ち寄りやすいという特徴があります。那須塩原や日光などの観光地、県庁所在地の宇都宮にも近いため、観光のついでに寄ってみてはいかがでしょうか。実は、道の駅 しもつけは見晴らしが良いという意味でも立地条件が良く、施設内の物見塔(展望台)からは関東平野一円が見渡せます。晴れた日には筑波山も見えるほどで、写真撮影スポットとしても人気です。
道の駅 しもつけでは幅広い種類のグルメを提供しており、お菓子からランチ、軽食、果ては焼き魚と多彩な料理店がお店を開いています。それらのお店では下野市地産の食材をふんだんに使っており、美味しいともっぱらの評判です。
以上の理由により、この道の駅はいつ訪れても人が多いという特徴があります。一度でも訪れてもらえれば、多くの人で賑わう理由がきっと実感できるでしょう。
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■5位|道の駅日光 日光街道ニコニコ本陣(日光市)
日光東照宮が世界遺産になっていることもあり、日光は世界的にも有名な街です。道の駅日光 日光街道ニコニコ本陣は街の入り口に位置しており、周辺住民や観光客の憩いの場となっています。
この道の駅の特徴は東照宮に代表される日光のイメージを伝えている点にあり、提供されている食事もそばや丼ものなどどちらかといえば和食が中心です。また、秋に行われる「今市屋台祭り」で使われる屋台(山車)が常時展示されてあり、きらびやかな見た目を楽しめます。
道の駅の名物も日光の歴史を反映したものとなっています。日光では古くから山岳信仰が盛んで、修行にいそしむ僧侶のために精進料理が作られてきました。日光名物として有名な湯波(ゆば)もその一つで、道の駅でも多くの人が買う人気おみやげです。同じく販売されている現地産の野菜も評判が高いため、湯波とあわせて料理しておいしくヘルシーな料理を作ってみましょう。
さらに時代が下り徳川家康の墓所として有名になってからは東照宮に献上する菓子の文化が発展しました。東照宮献上菓子処として現在も名を残す菓子店が道の駅にも出店しており、歴史ある味を楽しめます。
この道の駅の唯一の難点は、来訪客が非常に多いことです。時には駐車場に入るまでかなり待つこともあるため、行楽シーズンなどは注意してください。
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■4位|道の駅 きつれがわ(さくら市)
道の駅 きつれがわは漢字で書くと「喜連川」で、保養地として有名な喜連川温泉に位置します。道の駅 きつれがわの最大の特徴は道の駅の中に温泉入浴施設が作られていることで、買い物や食事のついでに天然温泉につかりながらゆっくりできます。さらに、普通の温泉だけではなく歩行浴や電気風呂も楽しめるクアハウス(要水着着用)も併設されており、多様な楽しみ方が可能です。せっかく喜連川に来るのなら、ぜひ入浴準備をして訪れて、健康になって帰りましょう。
もちろん、道の駅 きつれがわの楽しみは温泉だけではありません。 鱒(ます)と鮎からダシをとった「喜連川ラーメン」などの美味しい食事があなたを出迎えてくれます。
もしも都合がつくなら、道の駅 きつれがわは桜のシーズンに訪れましょう。2005年の市町村合併で誕生したさくら市は、名前の通り市内に多くの桜の名所があります。花の季節に良質な湯と食事を楽しめば、極上の花見旅行のできあがりです。
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■3位|道の駅 どまんなか たぬま(佐野市)
佐野田沼I.C.に近い道の駅 どまんなか たぬまはインパクトのある名前で注目を集めています。「どまんなか」という名前は日本の中心を表しており、2005年に佐野市に合併した田沼町が本州最南端の佐多岬と本州最北端の宗谷岬のちょうど中間に位置していたことから名付けられました。道の駅 どまんなか たぬまでは、道の駅には珍しく中華レストランが存在している他、足湯が開かれているなど創意的な試みがなされています。
この道の駅では「100時間カレーパン」が人気を集めています。100時間カレーとは100時間以上もの手間をかけて作られた濃厚な味わいのカレーで、過去には神田カレーグランプリで優勝したこともあるカレーでした。道の駅どまんなか たぬまではその100時間カレーがカレーパンとして販売されており、その場で食べてもお土産として持ち帰っても美味しい逸品に仕上がっています。
実は、この道の駅は富士山が良く見える場所としても有名です。訪れた際にはぜひ写真に収めてみましょう。
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■2位|道の駅もてぎ(芳賀郡)
道の駅 もてぎは芳賀郡茂木町(はがぐんもてぎまち)に位置します。茂木町はゆずをはじめとした農産物が特産品であり、道の駅 もてぎでもゆずを使用した食品が大人気を呼んでいます。その代表が「ゆず塩ら~めん」で、このラーメンはチキンベースのラーメンをゆずを使ってあっさり仕上げており、野菜が多くトッピングされたヘルシーな一杯です。もしもゆず塩ら~めんが気に入ったなら、おみやげとして販売されているゆずポン酢を買って帰りましょう。ゆずポン酢を市販の塩ラーメンにたらせば、即席ゆず塩ら~めんのできあがりです。
その他、この道の駅ではソフトクリームも大きな評判を呼んでいます。特に人気の品は地元特産のとちおとめを使用してクリーミィに仕上げた「おとめミルク」です。12月~5月にかけてのみ販売されるこのソフトクリームは購入までに大きな行列ができるため、買うためには少し苦労が必要です。しかし、その上品な味は苦労に必ず報いてくれます。おとめミルク以外にも14種類のソフトクリームが販売されているため、思わず何度も訪れたくなること必至です。
写真愛好家にとってありがたいことに、道の駅 もてぎの近くにはSL路線である真岡鐡道が走っています。そして、茂木駅に近い道の駅 もてぎは絶好のSL路線撮影スポットでもあります。SLを写真に収めたい方は正午と午後の2回の撮影チャンスを逃さないでください。
道の駅 もてぎは道の駅の全国モデルとしても設定されている超優良スポットです。道の駅ファンならば、必ず一度は訪れてみましょう。
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■1位|道の駅 うつのみやろまんちっく村(宇都宮市)
道の駅 うつのみやろまんちっく村は県庁所在地の宇都宮市に位置する道の駅です。この道の駅の最大の特徴は敷地面積の広さで、46ヘクタールもの広さを誇っています。東京ドームの面積が4.7ヘクタールなので、道の駅 うつのみやろまんちっく村がどれだけ巨大かわかります。
この道の駅の広い敷地は多彩な施設で占められています。遊ぶ施設だけをとっても温浴プールや植物用の熱帯温室、動物の飼育スペース、農業体験のできるスペース、はては1ヘクタール(100m×100m)の面積の森まで用意されているほどです。さらに、宿泊施設や天然温泉も用意されており、望むなら泊りがけで遊べる規模は道の駅の枠にはとどまりません。栃木県民の間でもこの道の駅は有名でもはやテーマパークのような存在ですが、もちろん道の駅なので入場料は無料です。
さらにありがたいことに、この道の駅では遊びだけでなく質の高いグルメも楽しめます。営業している店舗もバラエティ豊かで、栃木の郷土料理からラーメン、西洋レストラン、バール風の軽食、果ては地ビール工房まで用意されており、来訪者を飽きさせません。どのお店も美味しいので、気分に合わせて良質の料理を楽しみましょう。
東北自動車道宇都宮I.C.に近いこともあり、非常にアクセスのよい所です。低コストでグルメと遊びを思い切り楽しむよくばり旅行がしたい方は、道の駅 うつのみやろまんちっくに行きましょう。楽しすぎて時間が足りなくなりがちなので、できれば泊りがけ前提です。
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道の駅でより栃木を満喫してください!
今回紹介した道の駅は快適な施設をそなえているだけでなく、ユニークなアピールポイントを持っているところばかりでした。これらの道の駅を活用すれば、栃木県の旅行がさらに楽しくなる事間違いありません。あるいは道の駅をめぐることを目的とした旅行プランを組んでみても面白そうです。ぜひ今回のランキングを参考にして、栃木をより深く隅々まで満喫してみてください。