ステーションワゴンとは?
ホンダ・シャトル改良新型 コンパクトステーションワゴン2019年バック
ステーションワゴンとは車の形態のひとつの名称であり、主にフロントのエンジンルームと客室荷室が分かれた形の2ボックスカーを指します。クーペやハッチバックも2ボックスカーと区分されますが、それぞれに使用目的が異なります。
また、混同されやすいのがライトバンですが、形状的には同じです。違いは車両登録時の商用目的か日常使用かだけになります。
居住性と広いラゲッジスペースから、日常や仕事に大活躍してきたのがステーションワゴン。セダンとミニバンの両方の魅力を足した車と言えます。
かつてほどの爆発的な人気はありませんが、今なお中古車市場を賑わし、マニアックな根強い人気が途絶えたことはありません。
ナンバープレートは5ナンバー、もしくは3ナンバーです。現行車種は少なく、車検記載上ステーションワゴンと区分されていても、一般的にミニバンと認知されている車種もあります。
ホンダステーションワゴンの特徴は?
1991年のアコードワゴンの登場以来、途切れがちになりながらもステーションワゴンモデルを生産してきたホンダ。そこに継承されてきたのはドライバーファーストの理念です。
常に走りと居住空間とのバランスを考え「人のためのスペースは最大に、メカニズムは最小に」のポリシーを実現してきました。
実用性とデザイン性を兼ね備えた外観はホンダのステーションワゴンのひとつの特徴と言えますアコードやシビック、オデッセイ、いずれも伝説となる名車ぞろいです。
現在販売されている5ナンバー車種は「シャトル」と「ジェイド」のみ。いずれもホンダらしく、人のことを最大限に考え、スタイリッシュに仕上がっています。
ホンダステーションワゴン現行車種
ホンダは、これまで数多くの個性的なステーションワゴンを輩出してきましたが、近年は1ボックスカーやSUVに押され気味です。
かつて、爆発的人気を博したアコードワゴンは2013年をもって生産終了となりました。現在、ホンダから販売されているステーションワゴンは2種類、「シャトル」と「ジェイド」のみです。
どちらもホンダらしい個性的なステーションワゴンであり、今後の5ナンバーモデルを担う車と言えます。
■【ホンダ シャトル】隠れた実力派?
5ナンバーワゴン、ホンダ シャトル 2019年
「シャトル」という言葉は、人や荷物を載せて頻繁に行ったり来たりする輸送機関を意味します。
地球と宇宙を行き来していたアメリカのスペースシャトルが話題になった時代、ホンダのシャトルはスペースシャトル同様に、「人と荷物を最先端の技術を駆使して安全に運ぶ」というコンセプトの元、発表されました。
シャトルはホンダの伝統的な名車、シビックの進化版です。
シビックがステーションワゴンの形態になったのは、2代目のスーパーシビックがシビックカントリーとして売り出されてから。1983に年デビューした3代目のワンダーシビックからはシビックシャトルと改名し、ここで初めてシャトルという名前が出てきます。
1996年まで生産され、しばらくシャトルの名が途絶える期間がありました。
その後、2011年になるとコンパクトカーの人気車種、フィットのステーションワゴン版、フィットシャトルが売り出されます。アメリカのスペースシャトル退役後の2015年、シャトルはステーションワゴンらしい独自色を前面に打ち出した個性的な車として再デビューを果たします。
ホンダ シャトル 改良新型
広大なラゲッジスペースは通常で570リットルと、9.5型のゴルフバッグを4個積載できるほどの広さです。
後部シートを倒せば1,141リットルにまで広がり、やわらかいカーペット生地を使用した荷室の床の奥行きは184cmにまで拡大され、クラス最大のスペースを確保します。
ホンダ シャトル 改良新型
シャトルの車内空間の広さはラゲッジスペースだけに留まりません。キャビンにおいても、運転席と助手席がハイデッキセンターコンソールで仕切られ、独立した空間となっています。
サイドブレーキはフットペダルへと変更になり、ゆったりとした後部シートは頭上空間にもひざ回りにも余裕を持たせ、足を組んで座れるほどです。リクライニング機能もついてリラックス感が高まります。
これだけの車内空間が持てるのはホンダ独自のパッケージング技術「センタータンクレイアウト」によります。すなわち、通常、後部座席下に配置される燃料タンクを、フロント座席下に移動することで効率的な空間レイアウトを実現させたのです。
また、アレルフリー高性能脱臭フィルターを採用し、スギ花粉や埃、その他のアレルギー性疾患を引き起こすアレルゲンを5分以内に半減。15分でほぼ捕獲してフィルター内で処理します。
フィットシャトルのテイストを継承しながらも、独自性を追求してきたシャトルにはステーションワゴンとしての魅力が満載です。
ホンダ シャトル 改良新型
フロントフェンダーやドアパネルは3代目フィットと同じものを使いつつ、フロントマスクは様相を変えデザインを一新しています。
遊び心をふんだんに取り入れ、商用モデルは設定せずにステーションワゴンとしての確実な位置づけを行ってきました。
トヨタのカローラフィールダーや日産ウイングロードと並ぶ、日本を代表するステーションワゴンです。
ホンダ シャトルのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,440mm×1,695mm×1,545mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,530mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,130kg | |
燃費 | JC08モード:22.0km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒横置 | |
最高出力 | 95kW(129PS)/6,600rpm | |
最大トルク | 153N・m(15,6kg・m)/4,600rpm | |
駆動方式 | FF | |
トランスミッション | 無段変動オートマチック |
情報は2020年4月現在の公式サイトより
ホンダ シャトルの新車価格
全国メーカー希望小売価格(税込)
HYBRID Z・Honda SENSING | FF:2,607,000円 4WD:2,772,000円 |
HYBRID X・Honda SENSING | FF:2,418,900円 4WD:2,616,900円 |
HYBRID・Honda SENSING | FF:2,158,200円 4WD:2,356,200円 |
G・Honda SENSING | FF:1,808,400円 4WD:2,006,400円 |
情報は2020年4月現在の公式サイトより
ホンダ シャトルの中古車価格
ホンダ シャトルの中古車価格は、93.6万円〜281.5万円となっています。
グレードや状態、物によりますが、新車で購入するよりも比較的お安く購入できます。
※情報は車情報サイトresponse中古車価格より(2020年4月現在)
■【ホンダ ジェイド】3列シートも選べる
ホンダ ジェイドRS ハイブリッド 改良新型
多くのカーマニアに高い評価を受けているのがホンダのジェイドです。
かつて、一世を風靡したオデッセイの生まれ変わりとも言われ、スポーティで魅力的な外観が人気を博しています。2013年より中国で生産開始されたホンダの世界戦略車で、日本で発売が開始されたのは2015年からです。
タイプは2種類、2列シートの定員5名モデルと定員6名の3列シートのモデルがあります。
厳密には2列シートのタイプをステーションワゴン、3列シートのタイプはスポーティミニバンと呼んでいます。しかしながら、ホンダらしいスタイリッシュな外観と高い実用性に何ら変わりはありません。
発売当初はハイブリッド車のみでしたが、後年になり1500ccのガソリンターボ車が追加販売されました。
燃費はハイブリッド車でおよそ24km、ガソリン車で18kmを記録し、いずれもこのクラス最高の数値を示しています。
ホンダ ジェイドRS ハイブリッド 改良新型
外観の概要として特徴的なのが、低重心ロールーフであることです。
このスタイルはオデッセイからストリーム、そしてジェイドへと継承されているスタイルで、根強いファンを持つホンダ独自のスタイルと言えます。
フロントノーズの延長線上にAピラーを配置することにより、車内空間を最大限に保つことに成功。フューエルタンクや排気システムも極限まで薄型化が図られています。
ホンダ ジェイド ハイブリッドX 改良新型
高級感あふれるインテリアテイストをふんだんに盛り込み、座席それぞれのパーソナリティを重視。飛行機の座席のようなアームレストでくつろぎ感も格段です。
2列目シートは前後し、ケースバイケースの使用が可能。ゆったりと足を伸ばしてくつろぐことができます。
パーソナリティを重視する構造は3列目シートも同様。それぞれに独立したシートは、荷物の量や乗車人数に合わせて自由自在に収納可能です。
ホンダ ジェイド ハイブリッドX 改良新型
テールゲートを低く大きく取っているため、重く大きな荷物の出し入れも難しくありません。どこまでも人にやさしい車と言えます。
2列シート、3列シート共に、同クラス最高のステーションワゴンと言えるでしょう。
それぞれのライフスタイルに合った選択をお勧めします。
ホンダ ジェイドのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,660mm×1,775mm×1,530mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,760mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,430kg | |
燃費 | JC08モード:18.0km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒横置 | |
最高出力 | 110kW(150PS)/5,500rpm | |
最大トルク | 203N・m(20.7kg・m)/1,600-5,000rpm | |
駆動方式 | FF | |
トランスミッション | 無段変速オートマチック(トルクコンバーター付) |
情報は2020年4月現在の公式サイトより
ホンダ ジェイドの新車価格
全国メーカー希望小売価格(税込)
HYBRID X・Honda SENSING | 3,146,000円 |
HYBRID RS・Honda SENSING | 2,952,400円 |
X・Honda SENSING | 2,799,500円 |
RS・Honda SENSING | 2,605,900円 |
G・Honda SENSING | 2,443,100円 |
情報は2020年4月現在の公式サイトより
ホンダ ジェイドの中古車価格
ホンダ ジェイドの中古車価格は、97.9万円〜279.3万円となっています。
グレードや状態、物によりますが、新車で購入するよりも比較的お安く購入できます。
※情報は車情報サイトresponse中古車価格より(2020年4月現在)
まとめ
ホンダ ジェイド ハイブリッドRS
ホンダのステーションワゴンには、常に高い理想と現実的な用途との絶妙のバランスが生かされています。
SUVやワンボックス車に押されて一時的な下火を迎えていますが、ホンダのこだわりがステーションワゴン市場を活性化しているのは間違いありません。
いつまた人気に火が点くのか、今後も動向が注目されます。