SUVなら人も荷物も余裕がなきゃね!室内広々のコンパクトSUV

ホンダ ヴェゼル インテリア
古くはクロカン車、RVなどと呼ばれていた本格的なSUVは、角ばったキャビンを持ち、車体全長も長く、人も荷物も満載できる実用派が大多数を占めていました。
しかし、昨今のSUVの流行に伴って、テールをクーペ風に絞り込んでみたり、全長を切り詰めてスポーティさを演出したりなど、これじゃ室内の使い勝手でハッチバック車と変わらないでしょ!と感じるようなSUVも増えてきています。
また、SUVのラインナップが増えてくるに従って、段々と低価格なコンパクトSUVも充実してきており、お値段的にはSUVがお求めやすくなって来ている印象もありますよね。
そこで、コンパクトSUVながら、室内ユーティリティ性に優れた車を4台ご紹介します。SUVらしい余裕のある室内にご注目ください。
【2020年最新】室内広々おすすめSUV 4選!
■ホンダ ヴェゼル:安定のユーティリティ王

ホンダ ヴェゼル
コンパクトにまとまったボディながら室内は想像以上に広い、というのは、ホンダ車の持つ伝統的な美点の一つですよね。もちろん、コンパクトSUVのヴェゼルにも、その特徴はしっかりと活かされています。
ホンダの十八番「センタータンクレイアウト」によって脅威のユーティリティ性を誇るヴェゼルは、後席空間や荷室の広さだけでなく、その使いやすさも重要なポイント。
特に荷室では、開口部がしっかり幅がある上にかなり低い位置まで開くので、重たい荷物でもあまり持ち上げずに済むのが嬉しいところです。

ホンダ ヴェゼル モデューロX 荷室
その低い開口部からほぼフラットに続く荷室は、床面からの天井までの高さがしっかり取られているのがポイントで、ダイブダウン機構付きのリヤシートを倒せばもはやミニバンかと思うような大空間が出現します。
後席座面を持ち上げて固定ができる「チップアップ機能」も、背の高い荷物を運ぶ際などに重宝しますよね。
まるでクーペのような流麗なラインを描くキャビンの外観からは想像できないユーティリティ性の高さは、ヴェゼルが人気を維持できている理由の一つでしょう。

ホンダ ヴェゼル モデューロX
ホンダ ヴェゼルの室内寸法(長さ/幅/高さ):1,930mm/1,485mm/1,265mm
ホンダ ヴェゼルのVDA方式荷室容量(定員乗車/最大):393L/(データ無し)
ホンダ ヴェゼルの荷室にゴルフバッグは:積める(横置き1本、3人乗車で3本)
ホンダ ヴェゼルのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,330mm×1,770mm×1,605mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,610mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,280kg | |
燃費 | WLTCモード:21.0km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒ハイブリッド 1,496cc | |
エンジン最高出力 | 97kW(132PS)/6,600rpm | |
エンジン最大トルク | 156N・m(15.9kgf・m)/4,600rpm | |
モーター種類 | 交流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 22kW(29.5PS)/1,313-2,000rpm | |
モーター最大トルク | 160N・m(16.3kgf・m)/0-1,313rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | 7速DCT | |
新車価格 | 2,586,018円(消費税込) |
■日産 キックス:見た目以上の余裕!

日産 キックス
日産久しぶりの新型車ということや、e-POWER専用車種第一弾ということもあってか、登場から大反響を巻き起こしているキックス。
切れ長のヘッドライトなどのディテールだけでなく、なかなかの角度で絞り込まれているリヤガラスなどのフォルムも十分にスポーティなもので、室内ユーティリティは大丈夫なの?と心配になってしまいますが、テールゲートを開けばその不安はすぐに消えてしまうことでしょう。
なんとコンパクトSUVクラストップとなる荷室容量を誇るキックスは、確かに一目でわかる荷室の広さが印象的ですよね。
トノボードより上は、前述の絞り込みの効いたリヤガラスによってあまり空間がないようですが、トノボードから荷室床面までの高さは特筆ものです。

日産 キックス 荷室
また後席空間としても、ヴェゼルには劣るもののかなりの余裕があり、背の高い方をお乗せしても全く問題なさそう。運転席と助手席のシートバック形状が足元空間に最適化されていることや、リヤドアの窓がかなり大きめなこともあり、開放感のある空間が広がっています。
これらのユーティリティ性の高さは、実質上の先代となるジュークでは弱みだった部分ですので、キックスのSUVらしい使い勝手の良さは嬉しいところですね。
残念ながら後席を可倒しても荷室床とはフラットにならないのですが、それでも後席格納時の空間の広さはかなりのもの。大きめの家具などかさばる荷物でも、キックスにならそのまま載せられそうですね。

日産 キックス
日産 キックスの室内寸法(長さ/幅/高さ):1,920mm/1,420mm/1,250mm
日産 キックスのVDA方式荷室容量(定員乗車/最大):423L/(データ無し)
日産 キックスの荷室にゴルフバッグは:積める(横置き3本)
日産 キックスのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,290mm×1,760mm×1,610mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,620mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,350kg | |
燃費 | WLTCモード:21.6km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒ハイブリッド 1,198cc | |
エンジン最高出力 | 60kW(82PS)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 103N・m(10.5kgf・m)/3,600-5,200rpm | |
モーター種類 | 交流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 95kW(129PS)/4,000-8,992rpm | |
モーター最大トルク | 260N・m(26.5kgf・m)/500-3,008rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | ー | |
新車価格 | 2,759,900円(消費税込) |
■スバル XV:背は低めでも室内ゆったり

スバル XV
先にご紹介したヴェゼル、キックスよりも明確に全高が低めに設定されているため、XVの室内の広さはイメージしにくいかもしれません。
しかし、ボディサイズを見比べると、コンパクトSUVクラスでは長め・広めのボディを有しており、価格的には競合するもののもはやワンクラス上?と思えるほどの室内の余裕があることは、XVの隠れた魅力なのです。
もちろん、ルーフ高が1,550mmに抑えられているので、立体駐車場には入るものの室内頭上空間ではやや劣ってしまいます。しかし、それを補ってあまりある後席の膝前空間は非常に魅力的ですし、そんな空間を有しつつ荷室も床面長がしっかり確保されており、スクエアで使いやすそうですよね。

スバル XV(2019年型) 荷室
なんと、タイヤ直径が700mm程度の一般的な自転車であっても、後席さえ格納してしまえば、前後のホイールを外すことなく荷室に載せることができる余裕は、コンパクトに凝縮されて見えるXVのスタイリングからは想像がつきにくいのではないでしょうか。
これらのXVの特徴は、軽量・高剛性だけでなく、より広い室内空間の確保まで見込まれた新プラットフォーム「スバル グローバルプラットフォーム」を採用していることにも関係することでしょう。低く構えたエレガントさもありつつ、SUVらしい使い勝手が実現されていることは、XV独自の魅力となっています。
ヴェゼルやキックスよりボディサイズが大きいといっても、近年どのセグメントでも拡大の一途となっている全幅はまだ1.8m、全長も約4.5mと、狭い道や駐車場でも扱いやすいサイズを維持しており、普段の使い勝手が犠牲になっていない点はポイントが高いですね。

スバル XV
スバル XVの室内寸法(長さ/幅/高さ):2,085mm/1,520mm/1,200mm
スバル XVのVDA方式荷室容量(定員乗車/最大):385L(1.6L車)/(データ無し)
スバル XVの荷室にゴルフバッグは:積める(横置き2本、天井まで積んで横置き3本)
スバル XVのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,485mm×1,800mm×1,550mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,670mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,530kg | |
燃費 | WLTCモード:19.2km/L | |
エンジン種類 | 水平対向4気筒ハイブリッド 1,995cc | |
エンジン最高出力 | 107kW(145PS)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 188N・m(19.2kgf・m)/4,000rpm | |
モーター種類 | 交流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 10kW(13.6PS) | |
モーター最大トルク | 65N・m(6.6kgf・m) | |
駆動方式 | 全輪駆動(AWD) | |
トランスミッション | CVT | |
新車価格 | 2,651,000円(消費税込) |
■三菱 eKクロス スペース:軽と侮るなかれ

三菱 eKクロス スペース
やや変化球ではありますが、室内の広さという点では普通車に負けないスーパーハイトワゴンの軽自動車からも、SUV風味の三菱 eKクロス スペースをおすすめしたいところです。
同社の大型ミニバンであるデリカD:5を思わせるような「ダイナミックシールド」を採用したフロントフェイスは存在感がありますし、スキッドガード風のパーツやルーフレールなどで、SUV感がうまく演出できていますよね。
とかく事務的に仕上がりがちなスーパーハイトワゴンにおいて、有償色とはなりますがポップなツートーン塗装なども相まって、かなりアクティブな印象に仕上がっているのが好印象です。
そして、軽規格の限られたボディサイズをユーティリティ性に全振りした角形のボディの利点は、圧倒的な後席空間や荷室空間に現れています。

三菱 eKクロス スペース 荷室
スーパーハイトワゴンの後席の、もはやリムジン級と思うほどの膝前空間と、頭上遥か上の天井がもたらす開放感は、一度味わってしまうと病みつきになってしまいますよね。
eKクロス スペースで特徴的なのは、その後席の前後スライド幅がクラス最大という点でしょう。荷室の広さと後席の余裕をシーンごとに調整できるほか、後席に取り付けたチャイルドシートに乗ったお子さんの世話が運転席に座ったままでも可能になるなど、新たな便利さも提供してくれます。
また、シート生地が撥水タイプとなっていたり、オプション設定にはなりますが後席シートバックと荷室床面を防汚タイプのPVCや樹脂製のものが用意されているなど、SUVらしい使い勝手も実現されています。
軽と侮れない実力の持ち主ですので、新車価格や維持費がお安いことは、むしろ嬉しい誤算といったところでしょうか。

三菱 eKクロス スペース
三菱 eKクロス スペースの室内寸法(長さ/幅/高さ):2,200mm/1,335mm/1,400mm
三菱 eKクロス スペースのVDA方式荷室容量(定員乗車/最大):118L/630L
三菱 eKクロス スペースの荷室にゴルフバッグは:(データ無し)
三菱 eKクロス スペースのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,780mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,495mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 970kg | |
燃費 | WLTCモード:18.8km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒ハイブリッド 659cc | |
エンジン最高出力 | 47kW(64PS)/5,600rpm | |
エンジン最大トルク | 100N・m(10.2kgf・m)/2,400-4,000rpm | |
モーター種類 | 交流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 2kW(2.7PS)/1,200rpm | |
モーター最大トルク | 40N・m(4.1kgf・m)/100rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | CVT | |
新車価格 | 1,859,000円(消費税込) |
まとめ

スバル XV 荷室
コンパクトでも広々室内をガッツリ使えるSUVをご紹介してきました。
SUVのアクティブな外観は、この車でどこに行こうと考えさせる魅力がありますが、何を積んでどう楽しもうと考えた時に、「あれは積めないな…」と諦めなければならなかったとしたら非常に残念ですよね。
ご紹介した車種では室内の広さはバッチリですので、あれもこれも積み込んで、ご家族やご友人と一緒にお出かけできそうですね。