国内マツダ車唯一の3列シート×フラッグシップ

マツダ CX-8
マツダの現行ラインナップには、売れ筋の「ミニバン」はラインナップされていないことはご存知でしたか? 過去にはワゴン系のプレマシー、トール系のビアンテ、大型のMPVがラインナップされていたのですが、それらに代わって今多人数乗車が可能な唯一のマツダ車は、3列シートのSUV「CX-8」となっています。
CX-8は、もはやマツダ最大のセダンであるマツダ6よりも全長が大きく、高さ方向に余裕のあるSUVボディを活かした広々としたキャビンもあって、国内マツダのフラッグシップ級車種として扱われる重要な車。
しかも発売から3年が経とうとしている現在に至るまで、しっかりと売れ続けている継続的な人気も特徴的です。その人気の理由を探るべく、CX-8の魅力について調べてみました。
■CX-8注目ポイント:3列シートで7人まで乗れる余裕!

マツダ CX-8 インテリア
なんといってもCX-8の魅力は3列シートを備えたSUVであることでしょう。
地味でつまらないミニバンはイヤ、流行のSUVに乗りたいけど、家族の関係で5人以上乗れないと… とお思いの方にはぴったりとなる、2列目キャプテンシート仕様の6人乗りか、ベンチシート仕様の7人乗りが用意されています。
SUVらしい力強いエクステリアと実用性を兼ね備えている点は非常に魅力的ですよね。その存在感は、オーナーだけでなく、ご家族も誰かに自慢したくなる車となることでしょう。
■CX-8注目ポイント:フラッグシップらしい上質なインテリア

マツダ CX-8 インテリア
ブランドフラッグシップ級の車だけあって、内装の仕立ては非常に上質。細部にまでこだわり抜くマツダデザインと組み合わさり、SUVやミニバンとしてでなく、高級サルーンとしてライバルと比較したくなるような上質空間となっています。
上級グレードではナッパレザーシートが装備されたり、シートベンチレーションが用意されるなど、装備の豪華さは嬉しいところですし、見やすいダッシュボード上部に設置されたマツダコネクトのディスプレイや電動パーキングブレーキなど、現代的な装備も忘れていません。
■CX-8注目ポイント:これぞマツダ!伸びやかなエクステリア

マツダ CX-8
ミニバンではなくSUVの3列シート車となるCX-8をわざわざ選びたくなるポイントが、そのエクステリアの流麗さでしょう。まるで3列目が収まっているとは思えない滑らかなルーフラインは非常に魅力的ですよね。
ベースであるCX-5からは230mmもホイールベースが延長されるなど、デザイン的に破綻してしまいそうな気がしますが、そこはもはやデザイン力で定評のあるマツダ。一切の冗長さを感じさせない統一感のあるデザインは、CX-8の大きな魅力です。
■CX-8注目ポイント:パワフルなディーゼルやガソリンターボも

マツダ CX-8 スカイアクティブG 2.5T エンジンルーム
マツダ車らしくクリーンディーゼルエンジンがもちろん選択できるCX-8。低回転からパンチ力のあるディーゼルエンジンは、大型のボディと7人まで乗れるキャパシティを持つCX-8にこそぴったりの選択肢ではありますが、求める性能に応じてガソリンエンジンとガソリンターボエンジンが選択できるバリエーションの豊富さも嬉しいところですよね。
最大トルク450N・mの力強さが魅力のディーゼルに対し、ガソリンターボはトルクでは譲るものの、最高出力が230PSという伸びの良さが特徴的。燃費ではディーゼルが数割優るのですが、車両重量ではガソリン/ガソリンターボが軽量ですので、どちらを選ぶか悩ましいところですね。
マツダ CX-8のスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,900mm×1,840mm×1,730mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,930mm | |
最大乗車定員 | 7名 | |
車両重量 | 1,840kg | |
燃費 | WLTCモード:12.2km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒 2,488cc | |
エンジン最高出力 | 140kW(190PS)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 252N・m(25.7kgf・m)/4,000rpm | |
駆動方式 | 四輪駆動(4WD) | |
トランスミッション | 6速AT | |
新車価格 | 4,205,300円(消費税込) |
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,900mm×1,840mm×1,730mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,930mm | |
最大乗車定員 | 7名 | |
車両重量 | 1,890kg | |
燃費 | WLTCモード:11.6km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒ターボ 2,488cc | |
エンジン最高出力 | 169kW(230PS)/4,250rpm | |
エンジン最大トルク | 420N・m(42.8kgf・m)/2,000rpm | |
駆動方式 | 四輪駆動(4WD) | |
トランスミッション | 6速AT | |
新車価格 | 4,589,200円(消費税込) |
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,900mm×1,840mm×1,730mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,930mm | |
最大乗車定員 | 7名 | |
車両重量 | 1,920kg | |
燃費 | WLTCモード:15.4km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒ディーゼルターボ 2,188cc | |
エンジン最高出力 | 140kW(190PS)/4,500rpm | |
エンジン最大トルク | 450N・m(45.9kgf・m)/2,000rpm | |
駆動方式 | 四輪駆動(4WD) | |
トランスミッション | 6速AT | |
新車価格 | 4,670,600円(消費税込) |
実際のところ、CX-8の室内空間はどうなの?
■CX-8の2列目シート:高級装備も充実、グレード選びは慎重に!

マツダ CX-8 エクスクルーシブモード 2列目シート
マツダ車のフラッグシップ扱いとなるCX-8ですから、1列目だけでなく2列目シートでも上質な装備が特徴です。
特にトップグレードのエクスクルーシブモードの2列目シートはもはや高級車並み。左右独立のキャプレンシートは、中央にアームレスト付きの大型コンソールを装備し、シートヒーターだけでなくベンチレーション機能まで備えるほか、3列目へのパワーウォークイン機能も備えたパワーシートとなっています。

マツダ CX-8 エクスクルーシブモード 2列目シート
この豪華さは嬉しいところですが、XD エクスクルーシブモードをディーゼルの廉価グレードであるXD スマートエディションと比較すると、その他の豪華装備も含まれるとはいえ差額が100万円を超えてしまうなどお値段にもしっかり反映されますので、どの装備が必要かはしっかり見極めたほうがよさそう。
各エンジンのLパッケージ車では、シート表皮自体はエクスクルーシブモードと同様にナッパレザーになりますし、2列目がベンチシートとなる7人乗りも選択が可能。上質なデザインも相まって、廉価グレードのクロスシートでも十分な高級感があることも悩ましいポイントです。
Lパッケージとエクスクルーシブモード以外のグレードではシート色がブラック限定になるので、ディープレッドやピュアホワイトといった色がどうしてもお好きな方は上級グレード一択となるかもしれませんね。
■CX-8の3列目シート:膝の角度がポイント、乗り込みやすさは?

マツダ CX-8 エクスクルーシブモード 3列目シート
流麗なエクステリアデザインのCX-8にして意外なのが、3列目シートの居住性の良さ。
流石に膝前空間は広々というわけにはいきませんが、適度な空間が確保されていますし、頭上空間も大人でも落ち着いて乗れるスペースが確保されています。ヘッドレストがしっかりと高さ・厚みがある点が嬉しいですね。
また、2列目がしっかりと前方に移動できるほか、ワイドに開くドア開口部もあって、3列目シートへの乗り込み性も上々。
そして重要なポイントが、床面と座面との高低差。SUVに無理して3列目シートを装備した場合や、小型ミニバンなどではこの高低差が少なく、まるで体育座りのような落ち着けない体勢で座らざるを得ない場合も多いのですが、CX-8ではしっかりと高低差が確保されており、ゆったりとした着座姿勢が実現されています。

マツダ CX-8 荷室
その余裕の3列目を有しながら、定員乗車時でも荷室に余裕がある点も大きな魅力。サブトランクの深さもしっかりありますし、何より左右壁面がしっかりえぐられていることで荷室横方向の幅がきちんと確保されており、7人で旅行に出かけても大丈夫そう。
普段7人が乗らない場合、3列目シートは床面にフラットに収納できるので、3列シートとなったことによるネガティブポイントが見当たらないほどの完成度の高さは、CX-8の大きな魅力です。
CX-8買うならどのエンジンがおすすめ?諸費用で考えてみよう

マツダ CX-8 メーターパネル
3種類という豊富なパワートレインから選択できるCX-8ですが、装備内容が同等のグレード同士で比較すると、どのグレードがお得になるのでしょうか?
クリーンディーゼルのXDとガソリンターボの25Tでは、上級グレードであるエクスクルーシブモードを選ぶこともできますが、ガソリンの25Sでも選択可能なLパッケージ同士で比較してみましょう。
マツダ公式サイト上のカンタン見積り機能を使って計算したところ、2020年10月現在、25S Lパッケージの支払い総額概算は421.596万円、25T Lパッケージでは460.616万円、XD Lパッケージでは456.716万円となりました。
25Sが最安となるのは車両価格の安さから当然なのですが、面白いのは車両価格ではXDより安い25Tのが、支払い総額ではXDを超えてしまうこと。
これは諸費用の違いによるもので、ハイブリッドシステムなどを装備しない25Sや25Tでは税額がかさむのに対し、クリーンディーゼル車として認定されているXDは自動車税環境性能割も自動車重量税も非課税となるという大きな違いがあるため。
この結果、税金と保険料の合計額では、XDが約5万円なのに対して、25Sと25Tでは約16〜17万円と大きな差があります。
これに加えてCEV補助金が支給されたり、燃料となる軽油がレギュラーガソリンよりも安く、燃費値でもXDが最も優れているなど、ランニングコストも含めればXDがかなりお得になりそうですね。
マツダ CX-8 新車価格

マツダ CX-8
マツダ CX-8はグレード数が非常に豊富なことが特徴的。エンジン別にはガソリンの「25S」、ガソリンターボの「25T」、クリーンディーゼルの「XD」の3種類があり、全グレードで2WDと4WDを選ぶことができます。
2020年10月現在最もグレード数が多いのはXDで、特別仕様車を含めると6グレード展開。
税抜き新車価格では、最も廉価なXD スマートエディション 2WDが約320万円、最も高価なXD 100周年特別記念車 4WDで約454万円となっています。
ついでグレード数が多いのは25S。こちらは5グレード展開となっており、最も廉価な25S 2WDは約281万円、最も高価な25S 100周年特別記念車 4WDで約420万円となっています。
グレード数では3グレードと少なめな25Tは、豪華装備グレードのみに絞ってラインナップされているため価格は高めに感じられますが、同等グレード比では25Sにプラス40万円ほど、XDからマイナス10万円弱ほどの価格差となっています。最も廉価な25T Lパッケージ 2WDでは約395万円、最も高価な25T 100周年特別記念車 4WDでは約447万円となっています。

マツダ CX-8
まとめ

マツダ CX-8
マツダの誇るフラッグシップSUV、CX-8の魅力についてご紹介してきました。2020年上半期の3列シートSUV販売台数ランキングではCX-8がNo.1を獲得したとのことですが、この継続的な人気も納得の魅力的なパッケージですよね。
よりコンパクトでスポーティなCX-5に比べ、大人の余裕が感じられるCX-8。あえて人気のソウルレッドクリスタルメタリックではなく、落ち着いたマシーングレープレミアムメタリックなどのエクステリアカラーで、シックに乗りこなすのも似合いそうです。