トップへ戻る

三菱GTO|その魅力と生産終了の理由は?

三菱GTO|その魅力と生産終了の理由は?

GTOと聞いてすぐに三菱GTOを思い浮かべる方はかなりの車好きの方に間違いないのではないでしょうか。そこで今回は三菱GTOと言う車について振り返ってみます。

[PR]本ページはプロモーションが含まれています
⏳この記事は約3~4分で読めます。


  • カービュー査定

三菱GTOとは?

GTO(1990年)

GTO(1990年)

1989年に東京モーターショーで「三菱HSX」の名で出品された車が1990年にGTOとして市販されました。

これが三菱GTOの初代モデルにあたります、初代モデルの特徴として一部北米向けにFF車がありましたが、それ以外の全グレードは4輪駆動車であったことが大きな特徴としてあげられます。

このモデルはシャーシ・エンジン共にディアマンテをベースに作られており、GTO用にそれらをアレンジしたものでした、エクステリアは三菱らしさが溢れており非常に個性的なものが採用されています。

この時期日産はR32型スカイラインGT-R・Z32型フェアレディZ、トヨタはスープラ2.5ツインターボ、ホンダは初代のNSXが発売され国産スポーツカーの熾烈な競争が始まった時代でした。その中GTOは直線番長とも揶揄されながら確固たる位置を得るモデルでした。

GTOは実質スタリオンの後継車として誕生し、「新時代の4WDスポーツカー」という触れ込みで発売されました。

GTOの販売戦略として高度な車の性能を、どなたでもより安全にかつ快適に楽しむ事が出来るように、AWC(オールホイールコントロール)として4輪を制御するシステムを採用していました。

また高速走行時の安全確保のため車体の揚力を押さえるシステムとして、時速80kmでフロントベンチュリーカバー・リアスポイラーを自動的に稼働させ、安定を増す「アクティブエアロシステム」を一部のグレードモデルに導入していました。

こうした当時最先端の技術が盛りだくさんのモデルが三菱のGTOなのです。先端技術の投入でより高い安全性を確保しながらも、誰でもハイクラスなドライビングを堪能できるモデルそれがGTOという車です。

GTOの生産中止の理由

《写真提供:response》名古屋ナンバーの愛知県警GTOパトカー

GTOは2001年に販売が終了しました。その大きな理由が「側面衝突基準」と言われております。当時国土交通省により設定された側面衝突の際の安全基準に残念ながらGTOはそぐわなかった事がその大きな要因といわれています。

また、スポーツカー人気の低迷期に存在した事もこのGTOの販売終了に起因しているかも知れません。それは1999年の販売台数が267台であったことで証明されています。

販売が好調であれば安全基準への適合も出来たはずですが、時代のニーズとずれた点は惜しくも残念な事ですが、現実として受け止めねばならない事だったのでしょう。こうしてGTOの販売は終了したのです。

GTOの魅力に迫る

三菱自身が銘打った「スーパー4WDスポーツカー」三菱・GTOの魅力は、同時期に販売されていたスカイラインGT-Rや初代NSXの影に隠れてしまいがちですが、三菱のれっきとしたスポーツモデルだったのではないでしょうか?

その魅力の原点は1989年東京モーターショーに出展されたコンセプトカー「HSX」が始まりでした。その一目で見るものを釘付けにするそれまでの日本車とは一線を引くフォルムは強烈でした。

ボディサイズは、全長4,555mm全幅1,840mmとスポーツカーと呼ぶには、あまりにも巨大でありましたが迫力は圧倒的でした。

国内での販売は4WDのみでしたがエンジンは3リッターV型6気筒DOHCで、インタークーラー付きツインターボモデルと自然吸気モデルの2種類のエンジンが用意されていました。

自然吸気モデルには5速マニュアルと4速オートマティック、ターボモデルには当初は5速マニュアル、後に6速マニュアルのみとなっておりました。またトランスミッションは名門ドイツのゲトラグ社製で国内での採用は初めてでした。

GTOはとにかく車としての基本的な走る・曲がる・止まるに徹底的にこだわった末に行き着いた「オールホイールコントロール理論」を基本理念として設計されました。

その理論の中枢であるサスペンション・ブレーキ・ステアリングを制御するシステムとして、搭載されている「ECS」電子制御サスペンション「4WS」4輪操舵システムとブレーキには、APロッキード製6ポットブレーキがオプションで採用されていました。

こういった当時の最新技術や装備を搭載していたモデルそれが三菱・GTOの魅力であった事はいうに及びません。

今でも探せるGTOの中古車

当時よりも人気が出てきたかもしれないGTOですが、現在の中古市場はどうなっているのでしょうか?今でも探せるGTOについて見ていきましょう。

GTOの中古車の探し方

オークション

オークション

現在中古車市場では在庫が潤沢というほどではありませんが探すことは可能です。探すとすれば一般的には中古車販売業者からの購入が一般的ではありますが、希にオークションサイトなどでも見ることがあります。

ネットでの購入は比較的探すことが安易という事もあり、探しやすさでは一番ですが中々実車が見られないという欠点はあります。

譲り受けるという方法もあります。現在所有している方をご存じならこの探し方も有効ではありますが、なかなか難しいのが現状ではないでしょうか。

一番確実なのは中古車販売業者からの購入でしょう。その販売業者が所有しているのであれば確実に購入出来る方法ですし、ご自身で探すより業者で探して頂く方が短時間に要望に添ったものが入手しやすくなります。

GTOの中古相場

こちらでは、GTOの一般的な中古車相場を見ていきましょう。

GTO 3.0 4WD:110万円台
GTO 3.0 SR 4WD:30万円台~140万円台
GTO 3.0 ツインターボ 4WD:160万円台~380万円台 
GTO 3.0 ツインターボMR 4WD:250万円台~390万円台

GTOの中古車の価格帯は約30万円台~約390万円台と幅広くなっていますが、新車時価格を上回るようなプレミアム価格にはなっていません。また、100万円以下の中古車もまだ流通しています。

※情報は車情報サイトresponse中古車価格より(2021年1月現在)
※車両本体価格となります。

response中古車はこちら

GTOの維持費

維持費

維持費

維持費として普段最もかかるのは燃料代ではないでしょうか。GTOの燃費は良くてもリッター10km位だと思われます。そしてGTOはハイオクを使用するので燃料費はそれなりにかかるものと考えなければならないでしょう。

車検代としてはGTOは分類が大型クラスに区分されるので、安く見積もっても最低でも約8万円はかかるでしょう。

年式もたっている上にハイオク使用・タイヤ代などと維持費は普通車とは比べものにならないほどかかかると思われますが、やはりスポーツカーであること高年式車である点を考えるとそれを高いとはいえないかも知れません。

三菱GTOのライバルは?

《写真提供:response》日産スカイラインGT-R(R32)

発売当時のライバル車としてはバブル期だったこともあり多く存在しました。日産スカイラインGT-RのR32、フェアレディZ・Z32、トヨタスープラ、ホンダのNSXなどがありましたが、やはり代表的なライバル車としてはR32ではないでしょうか?

しかしながらその性格の違いは決定的な物があったのは確かです。レースに勝つことを目指し勝利を宿命づけられていたGT-Rと、アメリカ市場も視野にいれて販売されたGTOでは目指すものが違っていたからです。

エンジン出力やエクステリアなどは遜色のないものがありました。開発の出発点が違ったGT-RとGTOを比べること自体が間違っているのかも知れませんが、発売時期などからライバル視された事は間違いありません。

三菱のスポーツタイプの将来は

《写真提供:response》《撮影 宮崎壮人》三菱 ランサーエボリューションX ファイナル・エディション

現在、三菱の販売するスポーツタイプの車としては残念ながらラインナップにはありませんが、噂としてはランエボ(ランサーエボリューション)の復活などが囁かれています。

過去において輝かしい記録のあるランサーやパジェロなど三菱には多くの遺産があります。今後それらがどのように展開されるかはまだ不明ですが、今後の三菱に期待を寄せる方が多くいることもあり、限り三菱の復活を願うばかりです。

まとめ

三菱 GTO

三菱 GTO

三菱・GTOはまさに隠れた名車と呼ぶに相応しい車であったことを多くの方が認めています。国産車としてGTOが残した功績や評価は当時より現在の方が高いのではないでしょうか。今なお飽きの来ないデザインや走行性能は現在でも十分に通用します。

購入をお考えの方はまだ間に合うこの名車をご検討下さい。あなたの期待にこたえることができるでしょう。

  • カービュー査定

関連するキーワード


三菱 車種情報 GTO

関連する投稿


【2025年最新】新車で買える!おすすめMT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

【2025年最新】新車で買える!おすすめMT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

最近では年々その数を減らしながらも、スポーティな走りや「車との一体感をより感じやすい」「運転感覚を楽しみやすい」として、一部のユーザーから熱烈な支持を受けるMT車(マニュアル車)。そんな根強い人気もあってか、各メーカーにはわずかながらにMT車(マニュアル車)のラインアップが残っています。この記事では、新車で購入可能な現行車種のMT車(マニュアル車)をメーカー別に紹介します。スポーツカーや、SUV、軽自動車など、意外とバラエティ豊富な車種が生き残っていますので、お気に入りの1台を見つけてみてください。


三菱 新型トライトンが世界初公開!9年ぶりのフルモデルチェンジで日本導入へ

三菱 新型トライトンが世界初公開!9年ぶりのフルモデルチェンジで日本導入へ

三菱は2023年7月26日に、タイ・バンコクで、フルモデルチェンジを果たした1トンピックアップトラック新型「トライトン」を発表しました。同車は、2024年初頭に日本にも導入される見込みです。


3列シート/7人乗りSUV 国産車&外車 25車種を一覧で比較!

3列シート/7人乗りSUV 国産車&外車 25車種を一覧で比較!

ファミリーカーとして人気を博しているミニバンに待ったをかけるのが、多人数も乗れるSUV。最近では3列シート・7人乗りSUVが続々市場に導入されています。本記事では、現在日本で購入可能な、現役の国産車から外車まで、ありとあらゆるメーカーの「3列シート/7人乗り SUV」についてまとめてご紹介します。


新車で買える!現行MT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

新車で買える!現行MT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

車との一体感をより感じやすい運転感覚が熱烈な支持を受けるMT車ですが、もはやスポーツカーでもラインアップ数がどんどん減っているのが現状。この記事では、こだわりのMT車が選べる現行車種をメーカー別にご紹介していきますので、どんな車種でまだMT車が選べるのかをぜひチェックしてみてください。スポーツカーから軽自動車までバラエティ豊富な車種が登場しますので、お気に入りの一台がきっと見つかるはずです。


三菱 ランサーってどんな車だったの?エボリューションとは何が違う?

三菱 ランサーってどんな車だったの?エボリューションとは何が違う?

ランサーと言えばすぐにエボリューションが思い浮かんでくることでしょうが、ランサーはエボリューションの原形モデルとしてラリーなどでも活躍した車です。その性能は当時としては、ずば抜けたものがありました。今回は三菱ランサーを見ていきましょう。


最新の投稿


レクサス新型「IS」発表!V6やAWDモデルが復活…人気の特別仕様車「F SPORT Mode Black Ⅳ」も登場

レクサス新型「IS」発表!V6やAWDモデルが復活…人気の特別仕様車「F SPORT Mode Black Ⅳ」も登場

レクサスは2025年7月25日、コンパクトFRスポーツセダン「IS」のIS350/IS300hの一部改良モデルを発表。同時に特別仕様車「F SPORT Mode Black Ⅳ」も設定し、同年8月4日から全国のレクサス店を通じて販売します。


バッテリー式電源車の特徴と用途|レンタル前に知るべき全知識

バッテリー式電源車の特徴と用途|レンタル前に知るべき全知識

電源が確保できない場所で機材を使いたいとき、頼りになるのが「電源車」です。とくに近年注目されているのが、発電機ではなく大容量バッテリーを搭載した「バッテリー式電源車」。騒音や排気ガスを出さず、誰でも簡単に使えることから、撮影現場やイベント、災害対応など、さまざまな場面で活躍しています。本記事では、バッテリー式電源車の特徴や従来型との違い、どのようなシーンで重宝するのかをくわしく解説。レンタルを検討している方に向けて、選ぶうえで知っておきたい情報をわかりやすく紹介します。


レクサス新型「LC」発表!走り味の違う究極モデル「PINNACLE」も登場

レクサス新型「LC」発表!走り味の違う究極モデル「PINNACLE」も登場

レクサスは2025年7月24日、クーペ/コンバーチブルの「LC」(LC500h/LC500/LC500 Convertible)の一部改良モデルを発表。全国のレクサス店を通じて同年8月4日に発売すると公表しました。同時に、特別仕様車 LC500“PINNACLE”及びLC500 Convertible“PINNACLE”も発表、それぞれ100台を抽選販売するといいます。


マツダ新型「CX-5」世界初公開!待望の“3代目”がついに登場

マツダ新型「CX-5」世界初公開!待望の“3代目”がついに登場

2025年7月10日、マツダは、欧州事業を統括する「Mazda Motor Europe(マツダ・モーター・ヨーロッパ)」が、新型クロスオーバーSUV「MAZDA CX-5(マツダ シーエックス ファイブ)」を世界初公開したと発表しました。欧州では2025年末、日本を含むその他の市場では2026年中の発売を予定しているといいます。


日産 新型「キャラバン」発表!新たな"黒仕様"追加や安全性の向上を実施

日産 新型「キャラバン」発表!新たな"黒仕様"追加や安全性の向上を実施

日産は2025年7月17日、商用バン「キャラバン」の一部改良モデルを発表。実際の発売は同年8月25日を予定しています。今回の改良では、新たなグレードの追加や、安全性能の向上が図られています。