みなさんは、エンジンオイル交換を、適切なタイミングでしていますか?
「車検のたびにカーディーラーにおまかせしている」方も多いのではないでしょうか?
当記事では「自分でエンジンオイルの交換をしたい」という方のためにエンジンオイルの選び方、おすすめのエンジンオイルについてをご紹介致します。
そもそもエンジンオイルとは?
そもそもエンジンオイルの役割を簡単に説明すると、ピストンとシリンダーに膜をつくり爆発のパワーが逃げるのを防いでくれています。
また、回転部分でも潤滑の役割を果たして摩擦による焼け付きを防止するという役割があります。
エンジンオイルの種類、なぜこんなに多い?
「エンジンオイル交換を自分でやってみよう!」と思ったものの、種類が多くて困ってしまった人も多いのではないでしょうか?
そもそもエンジンオイルは何故こんなに種類が多いのでしょう?
答えは「人によって車種、走り方、走る地域や季節が違う」からです。
より分かりやすくいうと、「人によって車種、走り方、走る地域や季節が違うことに対応するため」にエンジンオイルの種類が多いのです。
エンジンオイルの種類、重要なポイント3つ!
エンジンオイルの選び方に関しては重要なポイントが3つあります。
・粘度の数字
・ベースオイルの種類
・品質規格の高さ
この3つです。
この3つのポイントが車種、走り方、走る地域や季節に合うものを選ぶことが、マイカーを長持ちさせる大事な要素となります。
特に粘度に関しては、車種によっては推奨粘度が決まっているので注意が必要です。
それでは選び方のポイント3つを確認していきましょう。
■1、粘度の数字
まずは粘度についてです。
粘度は、エンジンオイルの硬さのことを示します。
上述しましたように、車種によっては推奨粘度が決まっているので注意が必要です。
例として「5W-30」というエンジンオイルの表記があるとしましょう。
→
Wの左側の数字の5
数字が小さければ小さいほど、低温時でもオイルが柔らかいことを示します。
■特徴
始動性が早く、燃費が良い
ファミリードライブ向け
冬向け
−の右側の数字30
数字が大きければ大きいほど、高温時でもオイルが堅いことを示します。
■特徴
高速性能がいい
モータースポーツに適している
耐摩耗性が優れている
夏向け
さまざまな走行条件に対応するためには、対応できる温度域にある程度の幅をもたせることが重要と言われています。
しかし近年、車の性能が飛躍的に向上し「0W-20」「0W-16」などの超低粘度エンジンオイルがハイブリッド車を中心に推奨されるようになってきています。
■2、ベースオイルの種類
ベースオイルは、エンジンオイルのもとになるオイルのことです。
ベースオイルには主に以下3つの種類があります。
■100%化学合成油(化学合成油)
■部分合成油
■鉱物油
の3つです。
グレードは
■100%化学合成油(化学合成油)→■部分合成油→■鉱物油の順に低くなります。
ベースオイルについての特徴と適応は下記の通りとなります。
■【車好き、レースに参加する方へ】→100%化学合成油(化学合成油)
精製過程で不純物を可能な限り排除した高純度のベースオイルです。
不純物が含まれていないため、潤滑性能が高く、劣化しにくいため、交換の頻度が長いと言われてま
す。
■【毎日車に乗る、高速道路をよく使う方へ】→部分合成油
鉱物油と化学合成油(20%以上)を混ぜ合わせたベースオイルです。
鉱物油の弱点を化学合成油の成分で補うように作られています。
■【街乗り、日常使い方の方】→鉱物油
原油を蒸留して不要成分や有害成分を取り除いて作られたベースオイルです。
現在一般的に普及しているベースオイルで、街乗り、ちょい乗りには問題ありません。
■3、品質規格の高さ
品質規格は、エンジンオイル自体の品質のことです。
品質規格は主に2種類があります。
1. API規格
米国石油協会(API)
アメリカ自動車技術者協会(SAE)
アメリカ材料試験協会(ASTM)の三者が定める規格です。
2.ILSAC(GF-5)規格
日米の自動車工業会(ILSAC)が定める規格です。
API規格に省燃費性能を加えて考えられている規格です。
ILSAC規格=API規格+省燃費性能
と考えるとわかりやすいですね。
規格・特徴 比較表
API規格 | ILSAC規格 | 特徴 |
---|---|---|
SA | 運転条件がゆるやかなエンジンに使用可で、添加物を含んでいないオイル(ベースオイル)。 | |
SB | 最低レベルの添加物を配合したオイルで、かじり防止・酸化安定性の機能が改善されている。 | |
SC | 1964~67年型のガソリン車に満足して使用できる品質を持ち、デポジット防止性・磨耗防止性・サビ止め性腐食防止性が備わっている。 | |
SD | 1968~71年型のガソリン車に満足して使用できる品質 | |
SE | 1972~79年型のガソリン車に満足して使用できる品質を | |
SF | 1980年型以降の車に適応。酸化、高温デポジット(堆積物)、低温デポジット、サビ、防腐食性能に優れている | |
SG | 1989年型以降の車に適応。SFに比べて、動弁系の耐摩耗性と酸化安定性が要求され、エンジン本体の長寿命化に優れている。 | |
SH | GF-1 | 1993年型以降の車に対応。SGの性能に加え、スラッジ防止性、高温洗浄性に優れている。 |
SJ | GF-2 | 1996年型以降の車に適応。SHに比べて、蒸発性、せん断安定性に優れている。 |
SL | GF-3 | SJに比べて、省燃費性の向上・排出ガスの浄化性能、オイル劣化防止性能に優れている。 |
SM | GF-4 | SLに比べて、浄化性能・耐久性能・耐熱性・耐磨耗性に優れている。 |
SN | GF-5 | SMに比べて、省燃費性能の持続性に優れ、触媒保護性能を強化。 |
エンジンオイルの選び方とおすすめエンジンオイル4選
エンジンオイルの選び方は、マイカーの車種、走り方、走る地域や季節が違うと変わってきます。
今回はエンジンオイルのおすすめを粘度別にご紹介します。
以前は様々な環境に対応する為に、「0W-30」や「5W-40」といった粘度に幅をもたせたオイルが推奨されていました。
最新のハイブリッドカーは省燃費エンジンを守る、超低粘度のものが推奨されています。
「低粘度エンジンオイル」が必要とされる理由…カストロールの「0W-16」 | レスポンス(Response.jp)
https://response.jp/article/2017/03/25/292596.htmlカストロールが新たに発売したエンジンオイル『カストロール エッジ 0W-16』と『カストロール マグナテック ハイブリッド 0W-16』の最大の特徴。それは「0W-16」と表記されているように低粘度であることだ。
■ハイブリッド車向け 粘度0W-16 おすすめエンジンオイル
Castrol(カストロール)社から2017年3月に発売された、ハイブリッド車向けの、超低粘度エンジンオイルです。
100%化学合成油で、エンジンが低音でも流動性を保ち、エンジンを保護します。
こちらは0W-16エンジンオイルが推奨されている車以外には使用できません。
■ハイブリッド車向け 粘度0W-20 おすすめエンジンオイル
Mobile(モビール)社のハイブリッド車向けの、超低粘度エンジンオイルです。
100%化学合成油で、ストップが多い街中におすすめです。
こちらは0W-20エンジンオイルが推奨されている車以外には使用できません。
TOYOTA(トヨタ)社のハイブリッド車向けの、低粘度エンジンオイルです。
トヨタ車の純正のオイルで、コストパフォーマンスに優れているのが特徴です。
こちらは0W-20エンジンオイルが推奨されている車以外には使用できません。
■スポーツカー向け 粘度5W-40 おすすめエンジンオイル
Castrol(カストロール)社の、高出力エンジンを搭載したスポーツカー向けのエンジンオイルです。
100%化学合成油で、BMWやAudi(アウディ)などの欧州車にもおすすめです。
まとめ
今回は粘度別にオススメのエンジンオイルと選び方を紹介させて頂きました。
エンジンオイルを購入する際は、
・粘度の数字
・ベースオイルの種類
・品質規格の高さ
の3つに注目して、値段などを比較して選んでみて下さい。