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エンジンマウントは強化すべき?劣化具合もいち早くチェック

エンジンマウントは強化すべき?劣化具合もいち早くチェック

エンジンマウントは車のアキレス腱と言われています。これは強化するにもメリットと、デメリットがあります。エンジンマウントが劣化したときにかかる、工賃や交換時期が気になるとこではないでしょうか。今回は、エンジンマウントとは何かから、劣化に対しての対象方について紹介していきます。

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⏳この記事は約3~4分で読めます。


エンジンマウントとは

エンジンマウントとはエンジンを車両に搭載するときに車体にエンジンを固定する部品のことです。

防振、制振、支持機能の3つの機能を果たすほか、エンジンの振動が車体に伝わるのを低減してくれます。つまり、エンジンマウントは車室内の快適性を確保するのに重要な役割も果たしているんですね。

また、加減速の際の、クランクシャフトを中心に回転しようとするエンジンを押さえ込んでくれる役割も受け持っているんです。

エンジンマウントの構造は

エンジンマウントの構造は、エンジンの左右とトランスミッション後部の 合計3つの支点で支持されているものが多いです。金属のハウンジングと呼ばれるボルトに、ゴムブッシュを介することで、3点それぞれで車体とエンジンが固定されています。

そうすることで、エンジンの振動を車体に伝えない構造となっているのです。柔軟性が必要な事から、素材として主にゴムを使用しています。ゴムを素材に使用することで「防振」、「制振」、「支持機能」といった機能を果たすのです。

仮に、金属のボルトで固定してしまうと、エンジンの強い振動衝撃が車体に大きく伝わり、車体が振動してしまいます。また、ボルト自体も、振動によって徐々に緩むでしょう。エンジンマウントと呼ばれるゴムパーツのお陰で車内の快適性も担保されています。

レーシングカーでは、金属固定となることも多いです。それは、アクセルを加速するためには、素早くエンジン機動を伝える必要があるからです。ゴム素材では、緩やかなアクセル加速となるため安全ですが、レースなどでは不向きなのです。

エンジンマウントの構造は進化中?

エンジンマウントも、日に日に改良が重ねられてきているのです。快適性を考慮するとエンジンの振動を効率良く吸収するにはなるべく柔らかい素材のゴムを使いたいところです。しかし、その機能ばかりに視点を向けてしまうことで瞬間加速といった部分の機能が失われてしまう可能性があります。

柔らかなゴム素材にしすぎることで、加速時には、エンジンが動かないところまで動ききってから、駆動力がタイヤに伝わります。そのため、少し時差が生まれるため瞬時に加速することが難しくなります。

これは、サーキットやレースのような状態では、致命的です。
そこで、両方の観点から改良を考えられているエンジンマウントがいくつかあります。それらは、以下の通りです。

1 液体封入式エンジンマウント
2 電子制御式エンジンマウント
3 磁性流体式エンジンマウント

液体封入式エンジンマウントは、マウントの内部にオイルが入っています。その抵抗でエンジンの振動を抑えます。サスペンションのダンパーのような働きです。大きなエンジンの振動を吸収しつつ、大きな衝撃とともに揺れを効果的に軽減します。

電子制御式エンジンマウントは、液体封入式エンジンマウントの抵抗に対して反応します。仕組みとしては、エンジンの振動周期や加速度に応じ、電子制御することで可変させます。これにより、様々な状況に応じて最適なエンジンダンピングを実現してくれます。

磁性流体式エンジンマウントは最新のテクノロジーです。ダイナミックエンジンマウントと呼ばれています。磁性体を混ぜたオイルに、電磁場を与えます。それによって、オイルの粘度抵抗を自在に変化させることができるのです。

電子制御式よりもきめ細かな制御と反応速度がメリットですが、最新の技術ということもあり価格が高いのが難点です。ポルシェやベンツなど一部高級車に搭載されています。

エンジンマウントの劣化は

メーカーでは大体10年もしくは10万kmの使用を想定しています。

しかし、これは使用状況によりけりです。実際には、それよりも早くに劣化する場合が多いようです。

エンジンマウントの役割は、「防振」、「制振」、「支持機能」です。つまり、劣化してくると車内に響く騒音が大きくなったり、車全体に伝わる振動が大きくなるといった現象がみられます。
ゴムがちぎれた場合は加減速時にエンジンが暴れ回ることとなり、衝撃音や異音が聞かれることがあります。

仮にエンジンマウントが破損した場合にも、エンジンの固定性は失いますが、脱落したりする事はないです。とはいえ、エンジンにつながった冷却水やガソリンのパイピングといったエンジン周囲に与える衝撃やダメージ、さらには固定力を失い、あちらこちらに動いたエンジン自体が、他の部品にぶつかってしまうことで破損していくことも十分に考えられます。

アクセル、クラッチ操作を雑に行うことやや、加減速を頻繁に繰り返すようなスポーツ走行は劣化を早める原因にもなります。

エンジンマウントのチェック方法は

車種により異なりますが、車体の前方部分にあることが多いと思います。車種によっては、ボンネットを開けて確認することもあれば、ジャッキアップして、ボンネットを外す必要があることもあります。

エンジンマウントの強化は必要?

エンジンマウントを強化するメリット

シフトチェンジや加減速での反応向上、動作全般で安定性が向上することです。これらは、サーキット・カーレース等で、スピードを出して走る場合に役立つものです。

強化マウントは、本来衝撃吸収のために力を逃していた部分を、埋めることで力を逃げないようにするパーツです。

また、劣化したマウントでは、しばし走行中にエンジンが振られてしまいますが、それがなくなることでエンジンの位置が安定することになります。

エンジンマウント強化デメリットとは

エンジンマウント強化のデメリットとしては、快適性が失われてしまうことです。快適性は、それまでマウントで吸収されていた力や衝撃が車体側に伝わるようになってしまうからです。

車体に衝撃が伝わると、車体はかなり激しく振動するようになります。そのような車体での走行は、乗っている人間も衝撃を感じざるをえません。

デメリットはもうひとつあります。それは、衝撃や、振動が強く伝わることで、車のボディや足回りの部品に負担がかかってしまうことです。

特に古い車には、かなりの負担となります。マウントで逃がせなくなった衝撃は、繋がっているボディから足回りへと伝わるのです。

エンジンマウントの劣化具合の判断は?

エンジンマウントが劣化してくると、走行中の騒音や、振動が明らかに大きくなって症状として現れることが多いです。目安としては、約10万Kmと言われてはいますが前述のとおりそれよりも早く劣化することが多いです。約5万kmを越えた段階で状態によっては交換を検討してもよいと思います。

AT車では、その劣化具合をブレーキを踏んで停止している状態で判断できます。ニュートラルギアの状態と、ドライブレンジの状態で振動の仕方に違いがあるかチェックします。その時に、大きく振動・騒音が変わるようであれば、だいぶ劣化が進んでいると考えてよいでしょう。また、ギアを変える際にも、うなり音や、ガタガタとした異音が聞かれた場合も劣化が進んでいると思っていいでしょう。

MT車の場合には、低いギアでのシフトチェンジで症状が現れてくると言われています。ギアチェンジがスムーズにできなくなってきたら疑いましょう。加速時、減速時などに、ガタガタや、衝撃音のような異音が聞こえてきたらゴムがちぎれている可能性が高いです。

今すぐ確認したいという方のために、以下では、AT車でできる、簡単なチェック方法を紹介します。
1 車が停止するように、サイドブレーキをしっかりかけましょう。
2 Dレンジにシフトチェンジしましょう。
3 ブレーキペダルも踏んでおきます。
4 緩やかに、右足でアクセルを徐々に踏みこんでいきます。

以上の動作でエンジンが持ち上がるようであれば、エンジンマウントが劣化していると考えられます。

エンジンマウントの交換方法は

エンジンマウント交換するには、自分で行う方法と、ディーラーなどで行ってもらう方法があります。自分で行う場合には、まず部品を購入しなければなりません。実際行うには、エンジンをジャッキやクレーンで持ち上げる必要があります。

したがって、自分で行うということは初心者には難しいかもしれません。オススメの方法としては、部品を購入し、ネットで安く修理してくれるところを探して依頼する方法です。費用としては、最初からディーラーでお願いするよりも、若干コストを抑えることができ、かつ自身の負担も減り、早く修理できる利点があります。

全てのエンジンマウントを交換するのではなく、一部のエンジンマウントを交換する方法もあります。これは、どちらかというと手入れに近い考え方です。エンジンの搭載方向などの要因にも左右されますが、エンジンマウントにも負担が掛かりやすい箇所があります。

負担が大きく、損傷が見られるようなマウントだけを、定期的に交換していくことも手段の一つです。とはいえ、作業工程として前述したとおり、修理者の負担は、小さいものではないと言えます。

エンジンマウントの工賃は

エンジンマウントに異常が起きたら、交換することはわかりました。
では、一体費用はどれくらいかかるのでしょうか?

車種にもよりけりですが、一般的なゴムマウントであれば1個あたり3,000円~4,000円です。1回の交換で、3つ購入するとして約1万5000円ですね。
液体封入式が1個あたり、およそ8,000円前後で、3つだと2万4000円程度です。
電子制御式が1個あたり1万円前後のため、約3万円近くかかります。
交換工賃は車種によりけりですが、相場としては1台で1万5000円~2万円と考えてよいでしょう。
交換全体費用としては、約1万~5万円程度の見積もりと考えてよいでしょう。

ポルシェやメルセデス・ベンツなど一部の高級車には1個あたり約10万円の磁性流体式のエンジンマウントが搭載されています。

エンジンマウントの交換時期は

約10年・10万Kmの走行を経過したら変えるべきと、言われています。
しかし、前述したとおり、劣化の兆候を感じたら変えるべきでしょう。
もちろん使い方にもよりますが、だいたい3~5年を目安に考えるべきです。

エンジンマウントの故障は車検に通るの?

結論的には、エンジンマウントが劣化していても車検を通すことは可能です。 理由としては、車検ではエンジンマウントに関して保安基準は定められていないからです。

とはいえ、エンジンマウントが劣化した状態で運転を続けていると、最終的にはエンジンマウントのゴムが切れてしまう可能性があるため、非常に危険です。 劣化を感じたら、交換することを頭に入れてくほうがベターです。

まとめ

私たちが普段快適に、走行できているのは「エンジンマウント」があるからということがお分かりいただけたのではないでしょうか?
エンジンはかなりの衝撃や振動を発生します。車を動かすということは、それだけパワーが必要ということですね。そして、その衝撃を感じずに走行するためにエンジンマウントが、しっかりと衝撃を吸収しているからです。

そのぶん、エンジンマウントは劣化が早いという面もありますが、これは致し方ないと捉えるべきでしょう。常に、大きな衝撃と戦ってくれているわけですから、ゴム素材とはいえ負担は大きいです。
そして、最近ではエンジンマウントも進化してきています。今後も、ますます性能は向上するでしょう。

消耗しやすいエンジンマウントですが、本記事では交換時期や寿命についても、ご紹介しました。
約3~5年と、耐久性が高いとは言い切れません。お値段は少々かかりますが、車・走行の安全面を考えれば必要と言えます。
交換に関しては、自分で行うにはハードルが高いと言えそうですね。部品のみ購入して、安く修理してくれるところをネットで探すもありです。

エンジンマウントにも、気を配って、安全で快適な走行を継続していきましょう。

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