基本中の基本編
■アクセルとブレーキペダルの位置
アクセルペダルとブレーキペダルの位置をまずは確認しましょう。
冗談を言っているの?と感じる方もいると思いますが、免許を取得している人でも長らく車に乗っていないと、どちらがアクセルペダルでどちらかブレーキペダルなのかを一瞬わからなくなってしまう方がいます。
アクセルペダルは右側でブレーキペダルはアクセルペダルの左側にあるペダルです。
ちゃんと確認しておきましょう。
■ロービームとハイビームの変更方法
ロービームとハイビームはヘッドライトに用意されている灯火類の種類のことで、ロービームなら40m先を、ハイビームなら100m先を照らすことが可能です。
夜間運転時には基本的にハイビームで走行し、対向車線を他の車が走行している時や歩行者などがいる際にロービームへと切り替えます。
ロービームにするにはワイパーレバーのスイッチをロービームのところへ動かしてワイパーレバーを手前にします。スイッチをそのままの状態にしてでワイパーレバーを奥に押すとハイビームにすることが可能です。
■給油口の開け方
ガソリンエンジンを搭載する車を運転する場合、給油口の開け方も覚えておきましょう。給油口とはガソリンを給油する場所のことです。大方の車では右または左のリアフェンダ上部にあります。最近の車であれば、燃料メーターに設けられている三角がどちらにあるかで判断可能です。
給油口の開け方は2つあります。1つは車内から給油口レバーを引いて開ける方法、そしてもう1つはドアロック解除時に蓋を押すことで開ける方法です。筆者は給油口レバーを引くタイプしか経験したことありません。
ちなみに、給油口レバーとボンネットレバーが隣同士になっているタイプもあるので、間違えてボンネットレバーを操作しないようにしましょう。
■運転席周りの調整
運転を開始する前には運転席周りの調整を行なってください。運転席周りというのは、具体的にはシートポジション、ハンドルの高さ・距離、サイドミラーとバックミラーの位置になります。
アクセルペダルやブレーキを確実に踏むことができる位置にシートを合わせ、ハンドルを回しても肩がシートから離れないようにしてください。
それができたら、サイドミラーとバックミラーを後方や側方の様子が確認しやすい位置に合わせましょう。これがきっちりできていると、運転時の身体の疲労も軽減されますし、周りの車の様子を確認しやすくなり、いざという時のとっさのブレーキも踏みやすくなります。
実際の運転編
■走行車線と追越車線の違いを理解する
走行車線と追越車線の違いについても理解しておきましょう。追い越しの方法については道路交通法でも明記されています(道路交通法第28条 追越しの方法)。
2車線の道路なら左側が走行車線で右側が追越車線、3車線の道路なら左側から順に第1通行帯(走行車線のこと)・第2通行帯(走行帯)・追越車線に該当します。
2車線の道路を走行する場合、基本的には走行車線上を走りましょう。前方の車を追い越したい場合には車線変更をして追越車線へ移動し、その車を抜いてから再び車線変更して走行車線へ戻ってください。ただし、一般道路で右折する場合などにはその然りではありません。
3車線の道路を走行する場合も同じで、基本的には走行車線を走りましょう。第1通行帯を走行し、前方の車両を追い越したい場合には第2通行帯を利用して追い越しを行います。第2通行帯を走行していて前方の車を追い越したい場合には追越車線を使って追い越してください。
■「止まれ」では一旦停止する
逆三角形で背景色が赤色、白色の文字で「止まれ」と記載されている道路標識があります。
この標識を見つけた場合、すぐそばに白線が引かれていて、その白線の手前で一旦停止することが義務付けられています(道路交通法第43条)。
違反した場合、7,000円の反則金と違反点数2点が課されますのでご注意ください。
■高速道路に乗る際には、絶対に後部座席の乗員もシートベルトをする
高速道路に乗る際には後部座席の乗員もシートベルトを装着する必要があります。
一般道路を走行している際に後部座席のシートベルト取り締まりはほとんどされていません。
しかし、本来はどの席でも乗員は、そのシートに備えられているシートベルトを装着することが義務となっています(道路交通法 第71条その3)し、
もちろん、安全のために、後部座席の乗員は一般道であれ、高速道路であれ、シートベルトを締めていることかと思います。
ただし、後部座席におけるシートベルト非着用で反則金や違反点数といった行政処分に課されるのは、高速道路のみとなっています。
高速道路では料金所手前では時折、取り締まりが行われています。この時に後部座席の乗員がシートベルトを着用していないと、運転手に違反点数1点が課されることとなるのです。なお、シートベルト非着用の場合、違反点数は課されても反則金は課されることはありません。
違反の有無にかかわらず、シートベルトを着用しましょう。
仮に後部座席の乗員が自分の意思でシートベルトをしていなかったとしても、最終的に責任は全て運転手に来ることとなりますので、必ずシートベルトを装着するように乗員に指示しましょう。
■周りの様子に気を配る
運転中には周りの様子に気を配ることも大切です。前後左右に他者がいるのかいないのか、そして走行する他車がいる場合にはどのような動きをしているのかetc、前方不注意にならない程度でチェックするようにしましょう。
ペーパードライバーの方であれば、車の運転をする時というのは年に数回あるかないかの中・長期連休などかと思います。友人・知人・家族でのドライブは楽しいものですから、その際のドライブも楽しむに越したことはありません。
しかし、重量にして1トンを超える鉄の物体を時速60km近くで走行するわけですから、ある種の危険は存在します。そのような危険があるということも理解した上でハンドルを握るだけでも、意識が異なります。
また、緊急車両が走行している場合もあります。緊急車両のサイレンが鳴っているのに気が付いたら、路側帯に車を寄せて道を譲るなどしてその場に合わせた対応を取るようにしましょう。
ドライブを楽しみつつ、周りの様子を把握しながら運転してください。
トラブル編
■タイヤがパンクした
車を運転していると、稀にタイヤがパンクすることもあります。
当然ですが、タイヤがパンクしたまま運転すると基本的には危険です。そのため、車載されているスペアタイヤに交換しましょう。
スペアタイヤとタイヤ交換用の車載工具が車内に用意されていることを確認してください。
■煽り運転に遭遇した
煽り運転に遭遇することもあります。
幅寄せ、前走車の意図的な急ブレーキ、後続車が必要以上に近づいてくる、パッシング、車から降りてきて暴言を吐く・暴力を振るうetc、何れにせよ危険な行為です。
煽り運転に遭遇した場合の対処方法を紹介しますと、後続車が煽ってきた場合には車幅に余裕のある道路で路側帯に自車を停車させて道を譲りましょう。前走車が煽ってきた場合にはその車と距離を置いてください、コンビニなどの駐車場に一旦逃げるなどでも良いです。
煽ってきた車の運転手が何かしらの危害を加えてきた場合には、すぐ警察に連絡して助けを求めましょう。相手の車両のナンバープレート情報も伝えてください。可能であればその様子を動画に抑えめておくと証拠として使えます。
■車が動かなくなった
車がトラブルで動かなくなることもあります。動かなくなったら場合に考えることは、その場で修理して直すか、レッカーサービスを使って修理工場まで車を運ぶかのどちらかです。
今回紹介するのは後者の方法です。レッカーサービスを利用する場合、加入している保険会社、または保険代理店の担当者に連絡しましょう。保険の加入内容によってはレッカーサービスを等級に影響なく利用することができます。
JAFに加入しているのであれば、そちらに連絡するのもありです。
■高速道路で車が止まった
高速道路を走行していて車が止まってしまった場合、ハザードを焚いて路肩へ車を安全に移動させましょう。
路肩へ車を移動させたら、少なくとも50m後方に三角停止表示板を置いてください。発煙筒も同時におくと良いですが、エンジンからオイルが漏れている場合に発煙筒を使用すると引火の恐れがあるので、状況を見て使い分けましょう。
これらを終えたら車外の安全なところへ逃げて、非常電話で救護依頼をするか、JAFに連絡しましょう。
まとめ
日頃から車を運転している人からしたら当たり前のことでも、久しぶりに車を運転すると忘れてしまうということもあります。今回紹介した点を最低限押さえておけば、ある程度のことには対応できると思いますので、安心してください。これを機に、運転する機会を少し増やしてみてはいかがでしょうか。