国産車でも充分以上の性能がある今、個性爆発の輸入車を選べ!
テスラ モデルY
自動車の歴史の長さでは先輩にあたる欧州や北米の自動車メーカーたちの車に対して、国産車が明らかに劣っていたのは遠い昔のこと。嗜好的部分に関しては受け取り手次第ではありますが、自動車の基本的性能として、国産車で困るようなことはもはや皆無と言っていいでしょう。
そんな幸せな国、日本において、輸入車を選ぶ理由はもはやその個性を買うという面が一番大きいのではないでしょうか。
同じクラスの国産車よりもキャラ濃いめのその仕上がりは、毎日運転するたびにウキウキさせてくれる楽しいカーライフを予感させてくれますよね。
そこで、数多くある輸入車の中でも、今おすすめしたい個性的な車種を3台ご紹介していきます。なかなか国産車では替えのきかないその魅力を知ってしまうと、手に入れたくなってしまうかもしれませんよ。
今こそ買いたい最新輸入車 個性派3選はこれだ
■ルノー トゥインゴ|パリの風薫るコンパクトは激安×プレミアム?!
ルノー トゥインゴ
丸みを帯びたキュートなボディがあまりにコンパクトなこともあって、まるで軽自動車のようにも一瞬見えてしまいそうなのが、フランスの自動車メーカーであるルノーの最小コンパクト「トゥインゴ」です。
実際にサイズを見比べてみると、全長で150mm、全幅でも175mmと、軽規格よりはひとまわり大きめなのですが、それでも路地や駐車場でもまごつかずに済むコンパクトさ。
歴代トゥインゴとも共通するようなにっこりスマイルのデザインと相まって、いかにも扱いやすそうな優しい雰囲気に仕上げられている点は、近年のオラオラ顔ブームの中ではもはや貴重な存在と言えるかもしれません。
ルノー トゥインゴ
ぎゅっと凝縮されたボディだけに、用意されるのはスポーティな3ドア仕様のみ… と勘違いしそうになりますが、なんと全車でドアノブが隠された5ドア仕様。すっきりしたボディサイドを実現しつつ、使い勝手も犠牲になっていないところは、小型車とはいえ欧州車らしいシックなポイントですね。
また、お値段でも輸入車という固定観念をぶち壊すようなリーズナブルさ。なんと最安モデルでは181.5万円と、もはや軽自動車と競合できそうな低価格が実現されています。
ルノー トゥインゴ RR構造
安かろう悪かろうと思いきや、その中身が非常に意欲的な点もトゥインゴのポイント。
トゥインゴは、一般的なコンパクトカーのレイアウトと同じくフロントにエンジンがあるようなフォルムに見えますが、実はエンジンは荷室下に収納するリヤエンジンレイアウト。これによってフロントタイヤの切れ角を大きく取ることができ、最小回転半径はなんと4.3mとこちらも軽自動車並み。
むしろ寸法の規制が厳しい上、一昔前よりも大径タイヤを装着する例も多くなっている軽自動車では、5m近い最小回転半径も見られるほどですので、トゥインゴの小回り性能の高さが際立ちます。
ルノー トゥインゴ インテリア
残念ながら運転支援装備や予防安全装備の充実度では、国産軽自動車がここ数年で急激に成長したこともあって追いつけていない印象もありますが、サイドエアバッグなどの安全装備やApple CarPlay/Android Autoにも対応する7インチのタッチスクリーン「EASY LINK」が全車で標準装備されるなど、肝となる部分で抜かりがない点は評価できますね。
本国フランスを含む大部分の市場では左ハンドル車が販売されるのに対し、日本仕様はしっかり作り込まれた右ハンドル仕様。
なんと現行モデルの登場と同時に、同じく右ハンドル市場である英国で販売を終了するなど、日本向けといっても過言でない右ハンドル仕様のトゥインゴは、パリの路地だけでなく日本の街中でも輝くプレミアムコンパクトです。
ルノー トゥインゴのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,645mm×1,650mm×1,545mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,490mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 1,020kg | |
燃費 | WLTCモード:17.4km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒ガソリンターボ 897cc | |
エンジン最高出力 | 68kW(92PS)/5,500rpm | |
エンジン最大トルク | 135N・m(13.8kg・m)/2,500rpm | |
駆動方式 | 後輪駆動(RR) | |
トランスミッション | 6速DCT | |
新車価格 | 1,859,091円(消費税抜き) |
ルノー トゥインゴの新車・中古車価格まとめ(2020年12月調べ)
税抜き新車価格帯: 1,650,000円(S)〜1,940,910円(EDC キャンバストップ)
中古車在庫台数: 110台
中古車平均価格: 151.8万円(現行モデル)、74.4万円(二代目)、55.0万円(初代)
中古車本体価格帯: 66.5〜244.9万円(現行モデル)
■BMW 2シリーズ グランツアラー|走れるミニバン、現行で消滅?
BMW 2シリーズ グランツアラー(海外仕様車)
BMWブランドで初のFF乗用車である2シリーズ アクティブツアラーが2列シートのみの設定なのに対し、全長で210mm、ホイールベースで110mm延長することで3列シートを装備したのがこちらの「2シリーズ グランツアラー」。
3列シート車としては大型SUVのX5に次ぐ二例目となるほか、ミニバン系車種としてはBMW初となることもあり、まだまだそのスタイルには新鮮さが感じられますね。
BMW 2シリーズ グランツアラー(海外仕様車)
キャビンが延長されている分は間延びしておらず、むしろアクティブツアラーよりも大型で上級な雰囲気すら漂う2シリーズ グランツアラー。ヘッドライトやテールライトがパッチリと大きめなこともあってか、愛嬌のある表情を持ちつつも、BMWの一員であることがすぐに伝わる絶妙なデザインです。
3列7人乗り仕様とはいえ、全長約4.6m、全幅1.8mと意外とコンパクト気味のボディサイズをもつ2シリーズ グランツアラーは7人全員がゆったりできる空間とまではいかず、特に3列目のタイトさから、3列目は収納しておいて、5人と広大な荷室のレイアウトを享受するのが吉かもと思わせる点は注意しておきたい部分。
それでも、いざというときに使える3列目シートがあるとないとでは大違いですよね。
BMW 2シリーズ グランツアラー(海外仕様車) インテリア
人ではなく荷物を運ぶ場合は、ラインナップが充実しているBMWのステーションワゴンたちと比べても室内高の余裕がありますので、2列目まで収納した際の広大な荷室空間はもはや圧巻。
嵩張る荷物もしっかり運べるそのユーティリティは、幅広いファミリーのニーズにしっかりマッチすることでしょう。
憧れのBMWをファミリーカーとして使うなんてちょっと気が引けてしまいそうですが、お値段で国産ミニバン勢とも渡り合えるリーズナブルさも、うれしいポイントです。
BMW 2シリーズ グランツアラー(海外仕様車)
BMWのラインナップ中でもまだまだ珍しいFF車、さらに車高が高めのミニバンと、運動性能は二の次なのかもと思わせるスペックを持ちつつも、運転した感覚はBMWらしい安定しつつもグイグイ曲がっていける楽しさもしっかり確保。
クリーンディーゼル仕様では分厚いトルクも体感できますし、ミニバン界でもしっかりBMWの魅力は健在と言えるでしょう。
そんな魅力的な2シリーズ グランツアラーはそろそろモデルライフ終盤に到達していますが、どうやら次期型モデルが用意されていないとの噂も聞かれます。BMWでミニバン?!と意表をつく車選びができるチャンスは、今のうちだけかもしれませんね。
BMW 2シリーズ グランツアラーのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,585mm×1,800mm×1,640mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,780mm | |
最大乗車定員 | 7名 | |
車両重量 | 1,680kg | |
燃費 | WLTCモード:16.7km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒ディーゼルターボ 1,995cc | |
エンジン最高出力 | 110kW(150PS)/4,000rpm | |
エンジン最大トルク | 350N・m(35.7kg・m)/1,750〜2,500rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | 8速AT | |
新車価格 | 4,600,000円(消費税抜き) |
BMW 2シリーズ グランツアラーの新車・中古車価格まとめ(2929年12月調べ)
税抜き新車価格帯:
3,845,455円(218i グランツアラー)〜4,827,273円(218d xDrive グランツアラー ラグジュアリー)
中古車在庫台数: 203台
中古車平均価格: 223.0万円
中古車本体価格帯: 105.0〜448.0万円
■テスラ モデル3|いよいよ本格デリバリー開始、「FSD」の実力は
テスラ モデル3(左)、モデルS(右)
EV界のカリスマ的存在、テスラが普及価格帯EVとして発売しているのが「モデル3」。
発表自体は2016年ともはや4年前のことなのですが、本国米国でも納車開始は2017年から、右ハンドル化されるなど最適化がなされたこともあってか日本国内での納車はさらに遅れて2019年夏からと、特に日本国内ではまだまだ路上を走り出して間もない車両となっています。
テスラ モデル3とテスラ スーパーチャージャー
先行したモデルSやモデルXに比べて価格がかなり低廉に抑えられていることもあって、2016年の発表直後から受注が殺到していたモデル3は、大規模な生産の遅れが指摘されるなどした時期もありましたが、現在では生産ラインはフル稼働状態を維持しており、日本国内でもやっとちょくちょく見かけるようになってきました。
モデル3の世界販売台数は2020年3月に52万台あまりに到達したとのことで、これはそれまで日産リーフが約45万台で保持していた量産EVの販売台数トップという記録を抜き去る快挙。順調な生産と継続的な人気をバネにして、世界で最も販売台数の多い量産EVの座に上り詰めています。
テスラ モデル3
テスラは、一般的な自動車メーカーよりもかなり早いペースで商品改良やグレードや機能の追加・廃止を行なう上、そのことをあまり明確に発表しない社風があるようで、一体いつ買うのが正解なのかややわかりにくい部分もあります。
しかし、モデル3の特徴的な部分はもちろん不変。モーター駆動らしく緻密な駆動制御と暴力的ともいえそうな加速を両立している動力性能はテスラ車共通の魅力ですし、ドライバーの目の前にメーターはおろかディスプレイすらなく、大型のインフォテインメントディスプレイ1枚のみがダッシュボード中央に鎮座するミニマルなインテリアデザインなどモデル3独自の魅力も。
単なるエコカーに留まらない、趣味性の高さもモデル3の持ち味となっています。
テスラ モデル3
2020年12月現在の仕様では、廉価なRWDモデルも含めた全車で標準装備されているオートパイロットは、テスラの高い開発力を存分に感じさせる機能の一つ。
既存のレーンキープ機能よりもかなり踏み込んだ制御をしてくれる運転支援機能であるオートパイロットは、これからさらに高度な「完全自動運転」機能へとアップデートがなされる予定となっており、モデル3の更なる進化と、日本国内への迅速な展開にも期待がかかります。
兄貴分たちよりは割安とはいえ、それでも廉価仕様で511万円からと激安とまではいえないモデル3ですが、EVですので補助金支給や減税などのメリットが多数あるのはうれしいポイント。高速で充電可能なテスラ スーパーチャージャーの日本国内の配備も進んでいますし、今こそモデル3でEVライフを始めるいい機会かもしれませんね。
テスラ モデル3のスペック
ボディサイズ(全長×ミラー格納時全幅×車高) | 184.8in×76.1in×56.8in | |
---|---|---|
ボディサイズ(全長×ミラー格納時全幅×車高 換算参考値) | 4,694mm×1,933mm×1,443mm | |
ホイールベース | 113.2in | |
ホイールベース(換算参考値) | 2,875mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,844kg | |
航続距離 | WLTPモード:567km | |
モーター搭載数 | 2基(フロント1・リヤ1) | |
モーター最高出力 | - | |
モーター最大トルク | - | |
駆動方式 | 四輪駆動(4WD) | |
トランスミッション | 1速固定式 | |
新車価格 | 6,520,910円(消費税抜き) |
テスラ モデル3の新車・中古車価格まとめ(2020年12月調べ)
税抜き新車価格帯:
約464万円(スタンダードレンジ プラス)〜約652万円(ロングレンジ AWD パフォーマンス)
中古車在庫台数: 10台
中古車平均価格: -(サンプル数不足)
中古車本体価格帯: 523.0〜838.0万円
まとめ
メルセデスベンツ ヴィジョンEQS(フランクフルトモーターショー2019 出展車両)
今買いたい輸入車のおすすめ3選をご紹介してきました。
トゥインゴのような小型車からモデル3のようなEVまで、個性の際立つ車選びがしやすい点は輸入車の大きな魅力の一つ。
ライバルとなる国産車と比べても十分に競争力のある価格設定がされている場合も多いので、「外車なんて…」と敬遠する前に、ぜひ一度チェックしてみることをおすすめします。