憧れの高級車が、どうして激安中古車になってまうのか!?
《写真提供:response》2000年型ロールスロイス コーニッシュ
クルマは、開発・生産に高度な技術を投入した、非常に複雑な工業製品。しかし、その一方で、クルマは売買される「商品」でもあります。なので、クルマによって、どうしても人気の有る無しが出てきます。
クルマの人気の有る無しは、新車であれば「新車販売台数」を見ればわかります。人気のあるクルマは、欲しい人が多いという事なので、新車が売れます。よって、沢山新車が売れているクルマ=人気車種という事になります。
では、中古車はどうでしょうか?中古車の場合、中古車価格の高さが人気のバロメーターとなります。人気の高いクルマは、価格が多少高くても売れるので、中古車価格が高くなります。
一方、不人気のクルマはなかなか買い手がつかず、中古車ディーラーからすれば不良在庫になってしまいます。クルマは置いているだけで結構な保管スペースが必要ですし、時間が経てば経つほど、クルマの価値は減っていきます。ですから、中古車ディーラーは価格を下げてでも、はやく不人気なクルマを売りたいと考え、非常に安い価格で販売するようになるのです。
《写真提供:response》2000年型ベントレー・コンチネンタル
このように、中古車価格は、需要と供給というマーケットメカニズムに極めて忠実です。新車の頃は憧れだった高級車が、中古車では激安になってしまう理由は、「需要が少ない」という事になります。
もともと、高級車を欲しい人は、新車で買えるのであれば新車で買ってしまいます。また、中古車を探している層は、出来るだけ新しくて、車両保証がしっかりついている中古車を買おうとします。
何故なら、高級車は「ステータスシンボル」と言われるように、自分の社会・経済的地位をアピールするためのツール、という側面があるからです。よって、古い高級車に乗っていると、「買い換えるお金がないの?」と思われてしまいかねません。これだと、逆効果ですよね。
また、高級車は同時に高額車でもありますから、高い性能を実現するためにコストの掛かったパーツを惜しみなく採用しています。10速や9速もあるような、超多段オートマチックトランスミッションや、油圧制御のアクティブサスペンションなど、非常に高度なメカニズムが装備されている高級車もあります。
それらの高度なメカニズムは、故障すると非常に高額な修理費用がかかります。交換のパーツも高いですし、複雑な構造をしていますから、工賃も高い。なので、ヨーロッパ製の高級車などは、一度の故障で100万円以上の修理費がかかる事も珍しくありません。
そうなると、高級車の中古を探している人は、故障の確率が低い走行距離が少なくて年式の新しいクルマを買おうとします。そして、メーカー保証や中古車ディーラーの車両保証がついているクルマが人気となります。
《写真提供 ヤナセ》メルセデス・ベンツ楠サーティファイドカーセンター
そのような中古車は、メーカーやディーラーの「認定中古車」や「サーティファイドカー」などの名称で販売されています。それらの中古車の多くは、もともとディーラーの試乗車だったり、新車を販売した際の下取り車だったりします。そのため、比較的新しく、走行距離が短かったり、きちんと整備記録が残っていて、メカニズムのコンディションが非常に良かったりします。
さらに、中古車として販売する前に、ディーラーによって定められた点検や整備を行い、故障時の車両保証も付けて販売しますので、高品質な中古車として、ユーザーは安心して購入できるのです。高級車の中古車をお得に購入できる「認定中古車」や「サーティファイドカー」は非常に人気があり、ディーラーの重要な収入源となっています。
では、同じ高級車でも、激安に売られているクルマはどんなクルマになるのでしょう。それは、年式が古かったり、走行距離がかさんでいたり、そして何より、車両保証が切れてしまっているクルマが、激安中古車になってしまうのです。
ユーザーからすれば、古くて見栄を張れないし、すぐに故障するかもしれないし、もし、故障してしまったら高い修理費がかかってしまうかもしれないクルマって、欲しくないですよね。
このような理由で、かつては憧れの的だった高級車も、最後は激安中古車となってしまうのです・・・。
だからどうした!芳醇な激安中古車の世界!
《撮影 内田千鶴子》デイムラー ダブルシックス
という訳で、高級車の激安中古車を普通の人が積極的に買う理由はありません。
しかし!この記事を読んでくれている皆さんは、クルマが好きな方ばかりのハズ!クルマが好きな人にとっては、高級車の激安中古車は、とても芳醇で味わい深い世界になってしまうのです!
だって、考えて下さい!新車の頃は、1,000万円ぐらいしたクルマが、100万円で売っている事もあるんですよ!昔、憧れていたけど、とても手が出なかった高級車が、新車の何分の一ぐらいの値段で売っていたら、クルマ好きだったら欲しくなっちゃいますよね!
見栄が張れない?そんなの、クルマへの愛があれば他人の目なんて関係ないですよね!
故障したら修理費が高い?確かに、正規ディーラーだったら高額な費用がかかるかもしれませんが、それぞれの車種の専門店だったら、リーズナブルな値段で直してくれるかもしれません。そして、どうしても修理できなかったら、廃車にしてしまえばいいんですから!
ね?楽しそうでしょう?高級車の激安中古車の世界!格安で憧れのクルマに乗れて、クルマ好きとしては至福の時間を過ごす事ができます!まぁ、愛車の故障で突然のお別れが訪れるかもしれませんが、その時は、それまで共に過ごした時間に感謝をして、次のクルマとのご縁を探しましょう。
中古車探しは一期一会。どんなクルマに出会えるのかは、運が左右します。でも、自分が憧れていたクルマの激安中古車を探す時間は、クルマ好きにとっては決して不快な時間ではないはずです!さぁ、一緒に高級車の激安中古車を探しにいきましょう!
今、そこにある激安高級車!
■W221 メルセデス・ベンツSクラス|100万円でも高級車の威厳は健在!
《写真提供:response》W221型 メルセデス・ベンツSクラス
メルセデス・ベンツって、いいですよね。クルマに全く興味がない人でも、ベンツが高級車である事は知っていますから、とってもわかりやすいクルマではあります。
そのメルセデスのラインナップのなかでも、やっぱりSクラスは別格。最高級車らしい風格に溢れています。そんなベンツ・Sクラスがたったの100万円!から買えるなんて、すごくないですか?
激安中古車となっても、元々は世界最高の高級車だったSクラスです!腐っても鯛です!あ、Sクラスは腐っていません、念のため・・・。
W221型のSクラスは、2005年に発売されました。先代のW220型Sクラスのデザインがしょぼしょぼで、全然高級車らしくない!と言う激しいツッコミを全世界規模で受けたため、W221型ではボディサイズを拡大して、押し出しの強いデザインに刷新されました。
そのため、デビューから15年以上が経過しますが、外見のドヤ感は全然衰えていません。今の路上でも、全然高級車で通用します。どこかの国の某将軍様の愛車も、W221型Sクラスの防弾リムジン仕様ですから、どれだけ押しの強いデザインなの!?って感じですね。
内装も、今時の大きなマルチファンクションディスプレイを装備した、全く古さを感じないデザイン。一目みただけで高級車!とわかるインテリアとなっています。そう、W221型Sクラスは、これは高級車だ!とスゴくわかりやすくアピールするデザインを追求しているのです。
《写真提供:response》W221型 メルセデス・ベンツSクラス
100万円W221型Sクラスの出物の大半を占めるS350グレードは、Sクラスのエントリーモデルになります。とは言っても、Sクラスですから、エアサスペンション、可変ダンピングダンパー、3.5L V6エンジン(225kW/370Nm)、7Gトロニック+オートマチックトランスミッションと、現代でも十分通用するハイテク装備満載となっています。
Sクラスですから、フロントシートもリアシートも足元広々、リラックスしてドライブを楽しめます。クルマの基本性能は非常に高いレベルにあるため、今乗っても古さを感じる事は無いでしょう。これほどレベルの高いクルマがたった100万円で買えるなんて、本当にお買い得だと思います。
では、100万円Sクラスには、どんな心配事があるのでしょう。それは、やはりメンテナンスコストだと思います。
そもそも論で、特にヨーロッパの高級車を買う際に気をつけなければならない事は、「日本車とは、パーツの消耗品の概念が全く違う」と言う点です。その違いは、特に高級なドイツ車で顕著に現れます。
例えば、ドイツ車の「消耗品」のリストには、ブレーキパッドだけでなく、ブレーキローターも含まれます。さらに、ショックアブソーバーや、サスペンションブッシュも消耗品となります。いずれも、日本車では滅多に交換しない部品ばかりですね。
なぜドイツ車は、そうなってしまうのでしょう。それは、ドイツ車の性能要求が過酷だからです。一部速度無制限区間があるドイツのアウトバーンでは、クルマのポテンシャルを目一杯使って走るユーザーがたくさんいます。
時速200km/hで何時間も連続走行する事なんて、普通にあります。高級車は高性能車でもあるため、より高いスピードレンジで使われる事が多く、その分、クルマへの負荷も高くなります。
そんな過酷な使い方に対応するため、重要なパーツは耐久性よりも性能を優先して設計する事が多くなります。部品には対応年数や走行距離が決まっている場合もあるので、キチンと性能を確保するためには、定期的な整備や交換が必要となるのです。
言い方を変えれば、消耗品さえきちんと交換していれば、クルマの性能を長く維持できる、という事になります。ドイツ車のボディは強靭で長持ちするので、ダンパーなどの消耗品を交換すれば、新車並とはいかなくても、かなりそれに近いコンディションまで、キリッとリフレッシュできるのです。
よって、100万円Sクラスを買う人には、二つのストラテジーがあります。
一つは、100万円で買って現状のまま乗り続ける作戦です。致命的なトラブルが出れば、そのまま廃車にしてもいいでしょう。なんと言っても、もともと100万円ですから。トラブル発生がいつになるかは運次第ですが、それまではSクラスを楽しむ事ができます。
二つ目は、100万円で素材を安く仕入れたと考えて、エアサスのダンパー等の重要機能部品を全部交換してしまう作戦です。ひょっとしたら、その費用だけで100万円以上かかってしまうかもしれませんが、もともと1000万円以上の車ですから、考えようによっては、まだまだ十分激安と言えます。
メルセデスがラッキーなのは、走っている台数が多いため、正規ディーラー以外でも整備を受け付けてくれる整備工場が多い事です。メルセデスの場合、交換部品も純正以外に社外品やリビルド品等、様々な選択肢があり、工夫次第では費用を抑える事も出来ます。
このように、このクルマとどうやって付き合っていこうか?と自分でいろいろ考えて、プランを立てる事ができるのも、激安中古車の魅力と言えるでしょう。
どうですか、W221型Sクラスで、激安中古車の道に入門しませんか?新しい世界が待ってるかもしれませんよ!
■996型ポルシェ911|涙の激安200万円だけど、911は911!
《写真提供:response》996型ポルシェ 911
996型ポルシェ911は、1997年にデビューしました。過去30年、細かい改良を繰り返して進化してきた911でしたが、厳しくなる一方の環境規制や衝突安全基準に対応するため、996型はエンジンの水冷化を始めとする、完全に新設計のブランニューモデルとして登場しました。
そういう意味では、996型はポルシェ911史上に残る画期的なモデルとなるハズ、でした。しかし、結果的に911は、その特徴的なヘッドライトの形から「涙目の911」と呼ばれた通り、セールス的には本当に泣きたくなるような結果になってしまいました。
ある意味、911の黒歴史と言われてしまいそうな996型ポルシェ911ですが、そのメカニズムは先代の993型から大幅に進歩していました。
先述したとおり、長年空冷を守り続けてきた空冷水平対向6気筒エンジンは、996型でついに水冷化されました。水冷化により、エンジンの冷却を緻密にコントロール出来るようになった結果、最大の目的であった環境規制への対応に成功しました。
また、シリンダーの空冷フィンが不要となったため、エンジンのサイズは大幅にコンパクトとなり、DOHC化も達成しました。水冷化によりモダナイズされたエンジンは、排気量が小さくなったにも関わらず、933型よりもパワフルな300PS/35.7 kg・mを発揮しました。
シャシーは、こちらも規制が強化された衝突安全性能基準をクリアするために新規に設計され、ボディ剛性の大幅な向上を達成しつつ、軽量化も果たしていました。
エンジンとシャシーを完全に新設計する事は、莫大なコストがかかります。しかし、996型は21世紀にも911を存続させるために、エンジンとシャシーの全面刷新を断行しました。そういう意味では、非常に画期的かつ進歩的なモデルであるのです。
ですが、ブランドイメージは高くとも、規模的には小さい自動車メーカーに過ぎないポルシェにとっては、そのれらの投資は非常に大きな負担になるものでした。投資負担を軽減するためにポルシェが行った作戦は、「ポルシェ・ボクスターと設計を共有する」というものでした。
たしかに、衝突安全性能を確保するためのフロント部分の設計をボクスターと共有すれば、1台あたりの開発費も大幅に削減できますし、量産効果で製造コストも下がります。ポルシェの非常に合理的なこの判断を非難する事はできません。
ただ、ポルシェが失敗してしまったのは、涙目のフロントライトまでボクスターと共用してしまった事でした。誇り高き911オーナーとしては、911こそが最高のポルシェ。なのに、そのお顔は、911オーナーからすれば安物にしか過ぎないボクスターと全く一緒!これでは、911オーナーの心が離れていってしまいますよね。
《写真提供:response》996型ポルシェ 911
996型は、ただでさえ空冷から水冷へ、という911史上最大の変革があったモデルで、長年911を愛用してきた空冷エンジン信者にとっては、何じゃこりゃ!と思われてしまうクルマでした。そこに、下位モデルのボクスターと同じ、「涙目」のフロントライトを付けてしまったとあっては、セールス的には極めて厳しくなってしまうのも仕方ありませんでした。
しかし、996型の911が売れないポルシェの苦境を救ったのは、皮肉にも996型とフロント部分を共用していたボクスターでした。ボクスターは、ポルシェとしては比較的低価格のオープンスポーツカーとして世界中で大人気を博し、ポルシェを大いに潤しました。
そして、2002年にはVWと共同開発したポルシェ初のSUV、カイエンが世界的な大ヒットを記録し、1990年代は非常に厳しい経営状態が続いたポルシェは、完全に息を吹き返したのです。
という訳で、セールス的には涙目のフロントライトの様に涙涙涙だった996型ポルシェ911ですが、不人気という事は中古車価格が非常に安いという事になり、出来るだけ安く911に乗りたい!という人にとっては、とってもありがたいモデルになります。
実際、空冷ポルシェ911の中古車価格が高騰するなかで、996型のポルシェ911は非常に安い価格のままとなっています。なかでも、ティプトロニックと呼ばれるトルコンATモデルは、特に価格が下がっています。やはり、スポーツカーではマニュアルミッションモデルが好まれるので、トルコンATモデルは人気がないのでしょう。
しかし、どんなに不人気でも、中古車価格が安くても、ポルシェ911は911なのです。ポルシェの最高峰にして最良のスポーツカーが911である事に、異論の余地はありません。996型911は、我々クルマ好きに、極めて安価に911の世界を体験させてくれる、天使のような存在なのです!!
ただし、996型911は全てのコンポーネントが一新されたモデルなので、設計がこなれていなくて、それなりにトラブルが多かったりします。また、価格が安い個体は、メンテナンス面で厳しい状態である事も考えられます。
ですので、激安車を買ってその状態で楽しむのか、きちんとメンテナンス記録が残っていて、コンディションを保っているモデルを少々高い価格で購入するのかは、本当に個人個人の判断となります。
激安モデルを乗り潰す覚悟で乗るのも良し、メンテナンスがバッチリのモデルを買って長く楽しむのも良し。996型の楽しみ方は、人それぞれです。重要なのは、そんな選択肢を提供してくれる911は、996型だけだという事です。
だって、996型以外に、激安なポルシェ911の中古車なんて無いんですから。
■GZG50型 トヨタ・センチュリー|ニッポンの最高級車を100万円で堪能せよ!
《写真提供:response》GZG50型 トヨタ・センチュリー
センチュリーは、トヨタ車であってトヨタ車ではありません。何故なら、センチュリーの内外装には、皆さんがお馴染みのあのトヨタマークが一箇所も使われていないからです。
その代わりにセンチュリーにあしらわれているのは、初代から伝統の「鳳凰」のマーク。鳳凰は中国の神話に登場する伝説の鳥にして、霊鳥。鳳凰は「よいことが起きる前触れ」として出現する瑞鳥として、また、高貴の象徴として、遥か古代から崇められてきました。
そんな鳳凰をあしらうセンチュリーは、トヨタの最高級車としてでなく、日本の最高級車として、数ある日本車のヒエラルキーの頂点に君臨しています。レクサス LSが車両価格でセンチュリーより高価であっても、高級車としての車格は圧倒的にセンチュリーが上なのです。
今回紹介するGZG50型 センチュリーは、日本車としては異例の30年という長いモデルライフを全うした、初代センチュリーの後継として1997年にデビューしました。30年間の自動車技術の進歩を反映して、GZG50型は初代に比べてあらゆる性能が大幅に向上し、日本を代表する高級車に相応しいクオリティを実現していました。
GZG50型センチュリーの技術面での最大のトピックは、日本メーカーの市販車で史上初のV型12気筒エンジンを搭載した事。最高出力こそ280psと控えめでしたが、熟練工によって組み立てられたV12エンジンは、アイドリング中にエンジンカバーの上に500円玉を立てても倒れなない、という伝説を生み出すほど徹底的に振動を廃した、超絶滑らかなエンジンに仕上がっていました。
トヨタは、生産合理性を追求したトヨタ生産方式で有名ですが、センチュリーの生産は、その例外となっています。センチュリーの生産ラインには熟練の職人が配置され、匠の技で1台1台丁重にセンチュリーを組み立てています。
少量生産車であるので、その作業は手作業の部分が多く、匠たちは目や手の感覚を研ぎ澄ませて、最高の精度でセンチュリーを組み立てて行きます。ボディパネルは、職人が手作業で研磨し、表面を徹底的に滑らかに仕上げます。
そして、塗装工程では、何度も塗装と研磨を繰り返し、こちらも塗装面を徹底的に磨き上げます。そのため、センチュリーの塗装面は、他の量産車とは全く違う鏡のような仕上がりになっていて、見るものを驚かせます。
トヨタは明言はしていませんが、歴代のセンチュリーの販売価格は、その極めて丁重な生産方式に比べて明らかに安く、センチュリーでは利益は出ていないのではないか?とも言われています。
《写真提供:response》GZG50型 トヨタ・センチュリー
そんな、様々な特徴を持つGZG50型センチュリーは、リアシートに座っているだけではもったいないクルマだと思いませんか?やっぱり、クルマ好きだったら、自分で運転してV12エンジンのフィーリングを楽しみたいですよね。
いっその事、GZG50型センチュリーを自分のものにしてしまえば、毎日V12エンジンのありえないレベルの滑らかさを堪能できますし、超絶凄まじいレベルに達している各部のクオリティは、きっとあなたを幸せにしてくれます。
そして、そんな素晴らしいGZG50型センチュリーは、なんと!なんと!100万円で中古車が購入できてしまうのです。これはもう、奇跡と言うしかありません。新車では、最低でも1000万円のクルマが、たった100万円で購入できてしまうのですよ!!
さらに、センチュリーは高級車ではあっても、何と言ってもトヨタのクルマですから、基本的に丈夫です。センチュリーは、特に丁重に設計・生産されていますから、トヨタ車のなかでも格別に丈夫です。
そして、故障したとしても、ヨーロッパ製の高級車の様に、修理代だけで何百万円もかかる事は、極めてまれと言っていいでしょう。やっぱり、メンテナンスが安心なのは国産車ですね!
どうですか?俄然、GZG50型センチュリーが欲しくなってしまいませんでしたか?まぁ、大きくて重い車ので、多少燃費が悪いのと、駐車場を選ぶのさえ我慢できれば、これほど素晴らしいクルマはそうありません。
さぁ、100万円を握りしめて、GZG50型センチュリーを買いにいきましょう!そこには、センチュリーでしか味わえない世界が確実に広がっていますから!
■初代 ベントレー コンチネンタルGT|究極のGTが300万円!?
《写真提供:response》初代 ベントレー コンチネンタルGT
初代ベントレー コンチネンタルGTは、2003年にデビューしました。戦前の栄光の歴史とは対象的に、長年ロールスロイスのサブブランドのような地位に甘んじていたベントレーですが、1998年にフォルクスワーゲンに買収された事をきっかけに、完全復活への道を歩み始めました。
コンチネンタルGTは、フォルクスワーゲンの傘下に入ったベントレーとしては、初めて新規に開発をしたモデルで、そのプラットフォームやエンジンは、当時、フォルクスワーゲンが自社の最高級車として開発していたフェートンと同じものを搭載しています。
そのため、当時の最新のメカニズムを搭載した、非常に高性能で豪華なグランドツアラーとなっています。
エンジンは、フォルクスワーゲン独特の、非常に特徴的なW12気筒ツインターボエンジンを搭載。560PS/66.3kgmという超高性能なエンジンとなっていました。
その大パワーを受け止めるシャシーは、フルタイム4WDとなっており、高い高速安定性を誇りました。メーカー発表の最高速度は時速300km以上とされ、「コンチネンタル」という車名にふさわしく、広大な大陸をどこまでも走っていけるクルマに仕上がっています。
クルマの世界の一つの理想は、ドイツのエンジニアリングと、イギリスのクラフトマンシップの融合かもしれません。何故なら、コンチネンタルGTの室内は、イギリス車伝統のウッドと本革で仕立てられた、極めてラクシュリーで居心地の良い空間になっているからです。
一度でも、その豪華な空間に身を置いてしまうと、もう他のクルマにはいけなくなってしまうような独特の魅力が、ベントレーにはあるのです。
《写真提供:response》初代 ベントレー コンチネンタルGT
豪華で快適なコンチネンタルGTは、2003年の発売以来7年間で2.3万台を販売する、大ヒット車となりました。ベントレー自体が、1919年の創業から1999年までの80年間で生産したクルマの合計が1.6万台と言われていますから、7年間で2.3万台を販売したコンチネンタルGTの数字が、ベントレーにとっていかにスゴい数字なのかが理解できるでしょう。
超豪華で超高性能な初代コンチネンタルGTは、日本では約3,000万円前後で販売されていました。このような超高級車の常として、顧客のありとあらゆる要望に答える長大なオプションリストが用意され、欲望のままにオプションを選んでいくと、オプション代だけで数百万円!という世界でした。
そして今、そんな超高級・高性能車が、たった300万円で手に入るようになって来ています。スゴいですよね!新車価格のわずか1/10で、ベントレーが買えちゃうんですよ!これぞ、激安中古車の醍醐味というものですね!!
正直に申しまして、維持費は高いと思います。次の車検で、スゴい金額の見積もりが来るかもしれません。エアサスが壊れたら、高額の修理費がかかるでしょう。
それでも、ごく短い期間であっても、世界的にも最高級なブランドのベントレーの、それも極めて優雅なグランドツアラーを所有する!と言うのは、クルマ好きの心を震わせますね!
ね、ちょっとベントレーの世界を覗いてみしょうしょうか。一度味わったら、もう抜け出せなくなるかもしれませんよ!
■フェラーリ 456GT A|神に感謝!V12 フェラーリが500万円!
《写真提供:response》フェラーリ 456GT A
おお、神様!
あなたに感謝します!こんな素晴らしいフェラーリのベルリネッタと巡り会えた事を!!
日本のフェラーリ市場は独特な面があります。それは、人気がV8ミッドシップモデルに集中しすぎている、という点です。フェラーリ348のような、456GTAよりも年式の古いモデルでも、V8ミッドシップモデルは1000万円近辺からなかなか価格が下がりません。
中古車的に言えば、V8ミッドシップモデルは人気が高いので、強気の価格設定でも売れてしまうのでしょう。そして、再び手放すときも、V8ミッドシップモデルであればかなりの価格で下取りしてもらえるので、オーナーはリーズナブルにフェラーリを楽しめる、という事になります。
しかし!本物のフェラーリとはなんですか!?それは、12気筒エンジン搭載車なのですよ!ご存知の通り、フェラーリはF-1を始めとする数々のレースで素晴らしい成績を収め、その事がフェラーリのブランドイメージを大いに高めました。。
そのフェラーリの伝説のマシンたちは、みんな12気筒エンジン搭載車なのです。世界で最も高価なクルマ、フェラーリ250GTOは3L V12気筒エンジン搭載ですし、1970年代のF-1で無敵の強さを誇った312Tシリーズも、180度V12エンジンを背負っていました。
市販車でも、スーパーカーブームの時に少年たちの心をときめかした512BBは、F-1直系の180度V12エンジンを搭載。バブル経済の時代に強烈な存在感を放ったテスタロッサも、512BB譲りの180度V12エンジンを積んでいました。
何故、フェラーリは12気筒エンジンにこだわるのか。それは、12気筒エンジンが極めて滑らかに回り、この世のものとは思えない素晴らしいエキゾーストサウンドを奏でる、究極のエンジンだからです!
《写真提供:response》フェラーリ 456GT A
フェラーリ456GTAは1992年に発売された、当時のフェラーリの最高級車でした。なので、当然5,5L V型12気筒エンジンを搭載。最高出力は442hpを誇りました。
ピニンファリーナが手掛けたベルリネッタボディは、ボディサイドに大胆なエアアウトレットを抉った、アグレッシブな造形。リトラクタブルヘッドライトが装着されたフロントノーズは、V12エンジンが搭載さているのが信じられないような低さでした。
しかし、そのデザインはアグレッシブであるにも関わらず、フェラーリの最高級車にふさわしいエレガントさも身につけていました。
今回ご紹介の456GTAは、当初6速マニュアルミッションしか選択できなかった456GTに、4速オートマチックトランスミッションを搭載した追加モデル。V12エンジンを街中でもじっくり楽しめるモデルとなっています。
新車当時の価格は、オプションの選択にもよりますが、限りなく3,000万円に近いプライスとなっていました。今も昔も、フェラーリは超高級車なんですね。
そんなフェラーリの最高級車、456GTAが、新車からわずか24年が経過しただけで、たった500万円で手に入れる事ができるなんて、本当に神様に感謝です。
確かに、壊れたら修理代が超高額になるかもしれません。なので、そのまま泣く泣く手放す事になるかもしれません。でも!クルマ好きの人生の中で、あなたがフェラーリのV12ベルリネッタのオーナーであったという事実は、いつまでも光輝く勲章となるのです。
いろんな意味で、誰もが買える訳ではないV12フェラーリ。その限られたオーナーへの道が、今、あなたの目の前に広がっているのです!
さぁ!ご決断を!
まとめ
高級車の激安中古車の世界、いかがでしたか?えっ!?こんな高級車が、こんな値段で買えるの?って、驚きの連続だったしょ?
確かに、いろいろ心配な事もたくさんあります。でも、それ以上の驚きや発見があるかもしれません!これは!と思うクルマがあれば、ぜひ見に行ってみてください!