むせ返るほど濃厚なマツダ味!クーペSUVの「MX-30」に注目
《画像提供:Response 》マツダ MX-30 EVモデル
今やあらゆるメーカーから必ず1台はラインアップされているSUVだけに、ただ車高が高めでボディ下部にプロテクターがついた程度の車では、市場では多数のライバルの中で埋もれてしまいがち。そのこともあって、各自動車メーカーからは自社の個性を存分に活かした「濃い味」なSUVが続々登場しています。
独特の車づくりで高い評価を受けているマツダからも、個性派のSUVが登場しています。扱いやすいコンパクトなボディサイズながら、非日常感のあるクーペSUVとして投入された「マツダ MX-30」こそ、マツダの味をとことん追求したモデルといえるでしょう。
ユーティリティ性重視のモデルも多いSUVの中で、MX-30はスポーティさやエレガンス重視の思い切った割り切りが各所に見られる、まさに「クーペSUV」なモデル。同社初の量産電気自動車という面も持つなど、注目度の高い1台になっています。
そんなMX-30の最新情報を、まとめて紹介します。
マツダ MX-30の魅力を3点ピックアップ
■特別なカーライフを演出!エレガントなクーペSUVスタイル
《画像提供:Response 》マツダ MX-30 EVモデル
分厚く力強い印象のボディがSUVらしさを演出するMX-30ですが、キャビンのフォルムはまさにクーペそのもの。大胆に傾斜したクォーターピラーは、上位グレードに設定される3トーン仕様でなくともに十分に存在感が感じられます。
またホイールベースは兄弟車種となるCX-30と共通ながら、リヤドアを観音開きの「フリースタイルドア」とすることで、乗り降りのしやすさは維持しつつ、2ドアクーペのようなすっきりとしたサイドビューも実現。
デザインにとことんこだわった点も、クーペらしさを感じる部分でしょう。
■新開発のサステナブル素材も活用!居心地抜群のインテリア
《画像提供:Response 》マツダ MX-30 EVモデル インテリア
ハイブリッド車と電気自動車が設定されるなど、高い環境性能を持つMX-30。そのエコへのこだわりは、インテリアの素材選びにまで波及しています。
中でも注目を集めるのが、自動車の車内部品としては非常に珍しいコルクを活用している点。コンソールトレイとドアグリップには「ヘリテージコルク」と呼ばれる素材を採用しており、コルクならではの手触りの良さや温かみが居心地のよいインテリアを演出します。
また内装部材には、リサイクル原料を活用した上質な手触りを持つファブリック素材を活用。上級グレードのシート表皮ではヴィンテージ調の柄を持つレザレット(人工皮革)で高級感を演出するなど、サステナブルな素材選びで2022年らしさを感じさせます。
■最新技術で運転がさらに楽しく快適に!優れた動的質感
《画像提供:Response 》マツダ MX-30 EVモデル
着座姿勢や乗員の体の動き方にまでこだわるマツダ車は、どのモデルでも非常に高い評価を得続けています。MX-30も例外ではなく、使いやすく座り心地のよいシートや、満載の最新電子制御などで、ロングドライブでも疲れにくく、運転が存分に楽しめる動的性能が実現されています。
中でもマツダ車オーナーに好評なのが、車両の挙動を滑らかにすることで快適性を大きく底上げする「Gベクタリングコントロール」。作動を意識させない自然さながら、マツダ車の安定感のある走りを支える技術です。
ハイブリッド車では「GVCプラス」、EV仕様では「e-GVCプラス」と、どちらも最新仕様のGベクタリングコントロールを搭載しますが、注目はe-GVCプラス。より緻密な駆動力制御ができるモーターの特性を活かし、カーブを抜ける際やアクセルオフ時にまで制御を拡大することで、よりいっそう滑らかな挙動が実現されています。
MX-30のパワートレインは現状2種類!マツダ唯一のEVを設定
《画像提供:Response 》マツダ MX-30 EVモデル
魅惑のクーペSUVとなるMX-30は、プラットフォームなどを兄弟車のCX-30と共有していながら、独自のパワートレイン設定となっている点も見どころです。
マツダ初の量産電気自動車となる「EVモデル」だけでなく、ガソリンエンジンにマイルドハイブリッドを組み合わせたお買い得な仕様も用意されているMX-30。求める性能や特性に応じた車選びにしっかり応えてくれるバリエーション展開となっています。
■エコとコスパを両立したマイルドハイブリッド『e-SKYACTIV G』
《画像提供:Response 》マツダ MX-30(マイルドハイブリッド仕様)
国内仕様では2020年から先行して発売されていたのが、マイルドハイブリッドの「e-SKYACTIV G」を搭載したモデル。マイルドハイブリッド車は「MX-30」と単独の車名で呼ばれ、販売の主力となっているようです。
日本やオーストラリアなど限られた市場のみ展開されているMX-30のマイルドハイブリッド車は、リーズナブルな価格でMX-30の魅力を味わえることもあり、注目度も高め。搭載するのは2.0リッターの直列4気筒エンジンで、モーターのアシストが加わることで余裕のある走行性能を実現しています。
また、マイルドハイブリッド車では4WDも選択できる点は隠れた重要ポイント。SUVらしいアクティブな使い方にも対応する高機能な「i-ACTIV AWD」によって、悪路や冬季路面への強さも光ります。
魅惑の内外装や走行性能を持つMX-30だけに、マイルドハイブリッド車の価格はリーズナブルさも魅力的。エントリー仕様では税抜220万円からという価格設定は、ライバル多数のコンパクトSUVクラスの中でも十分に競争力のある印象です。
マツダ MX-30のスペックはこちら
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,395mm×1,795mm×1,550mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,655mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,460kg | |
燃費 | WLTCモード:15.6km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒ガソリンハイブリッド 1,997cc | |
エンジン最高出力 | 115kW(156ps)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 199N・m(20.3kgf・m)/4,000rpm | |
モーター種類 | 交流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 5.1kW(6.9ps)/1,800rpm | |
モーター最大トルク | 49N・m(5.0kgf・m)/100rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | 6速AT | |
新車価格 | 2,200,000円(消費税抜) |
■ブランド唯一のEV、独自の哲学が光る『e-SKYACTIV』
《画像提供:Response 》マツダ MX-30 EVモデル ボディスケルトンイメージ
マツダ車初の量産電気自動車でありつつ、2022年1月時点ではブランド唯一の電気自動車でもあるのが「MX-30 EVモデル」。車名からも電気自動車であることがしっかりとアピールされていますね。
前輪駆動仕様のみの設定となるMX-30 EVモデルは、マイルドハイブリッド車ではエンジンが収まる車両前方にモーターを搭載。室内や荷室の使い勝手を損ねることなく、発進時から力強いモーター駆動が楽しめるEV化を達成しています。
搭載される動力用バッテリーはやや容量が少なめで、交流電力量消費率(電費)は良好ながら航続距離はライバルの電気自動車と比べるとやや短く、WLTCモードによる一充電走行距離は256kmに留まります。
これは、充電時間など日常の利用シーンにおける使い勝手の良さと、普段必要になる走行距離、さらには大容量電池を搭載しないことで軽量化できる点など、現時点での総合的完成度の高い電気自動車をマツダなりに追求した結果。キビキビと小回りのきくコンパクトSUVだけに、200km程度の航続距離で十分という方も多いかもしれませんね。
マツダ MX-30 EVモデルのスペックはこちら
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,395mm×1,795mm×1,565mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,655mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,650kg | |
一充電走行距離 | WLTCモード:256km | |
交流電力量消費率 | WLTCモード:145Wh/km | |
駆動用主電池 総電力量 | 35.5kWh | |
モーター種類 | 交流同期電動機 | |
モーター搭載数 | 1基(フロント1) | |
モーター最高出力 | 107kW(145ps)/4,500-11,000rpm | |
モーター最大トルク | 270N・m(27.5kgf・m)/0-3,243rpm | 駆動方式 | 前輪駆動(FF) |
トランスミッション | 1速固定式 | |
新車価格 | 4,100,000円(消費税抜) |
MX-30の最新ニュースまとめ!ロータリー×EVは発売されるの?
■ロータリーはPHEV車に搭載、2022年秋に北米でデビュー予定
《画像提供:Response 》マツダ ロータリーエンジン
長年その存在が噂されつつ、一時は開発中止説も流れるなど波乱の展開を見せているのが、マツダのアイデンティティである「ロータリーエンジン」を活用し、使い勝手を向上させた電動車です。
世界中のさまざまな会社がロータリーエンジンの実用化に失敗するなか、幅広い車種で数世代にわたって量産を続けたなど、ロータリーエンジンの達人でもあるマツダだけに、ラインアップへのロータリー搭載車の復活はインパクトが大きく、続報を待っている方も多いことでしょう。
レシプロエンジンと比べて大きさがコンパクトで、さらに振動が極めて少ないスムーズさを誇るロータリーエンジンは、航続距離を伸ばす目的で発電用途のエンジンを搭載した「レンジエクステンダー」仕様に最適なパワーユニットのひとつ。MX-30 EVモデルの登場当初から、ロータリーエンジンによるレンジエクステンダー仕様の設定追加が見込まれてきました。
最新情報を確認すると、ロータリーエンジンを発電用途で搭載するMX-30の追加モデルはEVとしてはブランディングされず、プラグインハイブリッド車としての登場となる予定が北米マツダから発表されています。北米マツダはこのMX-30 PHEV車について、2022年秋の登場を予告しています。
MX-30 PHEV車は、フルEVの需要が旺盛な欧州や、ハイブリッド車人気がまだまだ圧倒的な日本市場における展開がどうなるかは現時点で不明ですが、お膝元の日本市場では北米市場からそう遅れることなく、2022年後半にはラインアップ追加となることが見込まれています。
すでに発売されているマイルドハイブリッド車やBEV車と比べて部品点数が多くなるほか、ロータリーエンジンを搭載することもあって、価格はお高めになりそう。続報に期待がかかります。
復活のロータリー、他モデルへの展開はどうなる?
《画像提供:Response 》次期型マツダ6 予想CG
コンパクトなロータリーエンジンを活用したプラグインハイブリッド車なら、駆動用電池も小さめで済むので、既存のラインアップにもどんどん展開できそうな印象を受けます。クリーンディーゼル車が充実している反面、ハイブリッド車のラインアップが希薄なマツダだけに、他モデルへのPHEVの展開拡大にも期待している方も少なくないかもしれません。
しかし、ロータリーエンジンを活用したPHEVとしては、意外と多モデル展開の見通しは立っていない模様。
こちらも2022年中の登場が見込まれている大型SUV「CX-60」やフラッグシップの新型「マツダ6」でもPHEV仕様の設定が予告されていますが、こちらは直列4気筒エンジンを活用した、よりオーソドックスなシステムとなるとのことです。
ロータリーエンジンを活用した電動車の拡大は、MX-30でしっかりと経験を積んで実績を作り上げてから、というシナリオなのかもしれませんね。
■手動運転装置付き仕様「SeDV」も発売!運転の楽しさを広める
《画像提供:Response 》マツダ MX-30 SeDV仕様車
2021年12月には、MX-30シリーズに足の不自由な方向けの手動運転装置を装備する「SeDV(Self-empowerment Driving Vehicle、セルフエンパワーメントドライビングビークル)」を新たに追加設定し、受注を開始したことがニュースになりました。
MX-30のSeDVは、手動運転装置を介してドライバーの意図がしっかり車に伝わる、マツダらしい運転を楽しめる仕上がりとされている点が同種の車としては異例なポイント。
フリースタイルドアを生かしてドライバーが後部座席に車いすを収納することもできるなど、MX-30の魅力がうまく活かされた印象のMX-30 SeDV。マツダの追求してきた運転の楽しさを、より多くのドライバーに広めるきっかけの車となることが期待されています。
まとめ
《画像提供:Response 》マツダ MX-30 EVモデル
魅惑のクーペSUV、マツダ MX-30の最新情報をまとめて紹介しました。
まだ不確定な部分も多いものの、ロータリーエンジンが市販ラインアップとして復活することはほぼ確定となっており、マツダファンならずとも期待している方も多いはず。日本市場での展開やその性能について、続報から目が離せませんね。
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よくある質問
■MX-30にロータリーエンジンが搭載されるって本当?
北米マツダは2021年に、2022年秋ごろに北米市場でロータリーエンジンを発電機として活用するMX-30のPHEV車の導入を発表しています。詳細はまだ明らかになっていませんが、ハイブリッド車などの電動車両のニーズが高まっている日本でも、そう遅くない時期での展開が予想されています。
■MX-30に電気自動車があるの?航続距離は?
マツダ MX-30には、2022年1月時点で同社唯一の電気自動車となる「MX-30 EVモデル」が設定されています。WLTCモードによる一充電走行距離は256kmとやや短めに留まっていますが、ライバルの電気自動車と比べて控えめなバッテリー搭載量による総合的なエコ性能が訴求されています。
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