万が一の交通事故、貴方はどうする?
自分がいくら安全運転をしていても、交通事故は起きてしまうかもしれません。
そんな時、自分の身の潔白を証明してくれるものは何でしょうか。
ここ1、2年の間で、一気に装着率が上がっている、『ドライブレコーダー』。
注目度の高まりに呼応して、新製品のリリースラッシュが止まりません。
■ドライブレコーダーって、何?
JAFによると、ドライブレコーダーとは、急停止などで車両に大きな衝撃が加わったとき、その前後十数秒間の車両の前方映像と音声を記録する車載機器のこと。
2005年頃から普及が始まり、時刻、位置、加速度などを記録できる機種が一般的で、ドライブレコーダーが記録した映像を見直すことでドライバーがどのような運転操作を行ったのかが分かり、交通事故の詳細な状況を容易かつ客観的に分析できます。
ドライブレコーダーは主にカメラと本体(記録装置)で構成されています。
形状はカメラと本体が一体化している「カメラ一体型」が主流といえますが、カメラと本体が分かれている「カメラ分離型」もあります。取り付け方法は機種によって異なります。
(参考:JAFのクルマ何でも質問箱)
■2016年のドライブレコーダー国内販売台数は前年比29%増
GfKジャパンは、全国のカー用品量販店、家電量販店、インターネット通販等の販売実績に基づくドライブレコーダーの国内販売動向を発表しました。
この調査によると、2016年のドライブレコーダーの国内販売台数は前年比29%増の79万台でした。
大型バスの転落事故や高齢者による自動車事故などの報道から、万が一の備えとして注目を集め、結果年間販売台数は3年前と比べて約3倍に拡大したそうです。
増加傾向にあったメーカー参入は一段落、販売メーカー数は前年並みの60社強となっています。
2016年のドラレコのトレンドとしては、高機能化が進展し、前方衝突警報機能、車線逸脱警報機能といった安全運転支援機能を搭載したモデルが増加。
カメラ画素数では、300万画素以上のモデルが数量構成比で44%へ拡大され、より詳細な映像を映すことが可能になりました。さらに夜間モード搭載モデルも60%を占めるまでに拡大しました。
これらのデータからも、ドラレコの注目度合いがわかりますね。
【気になる】ドラレコは本当に役立つの?
実際のところ『ドラレコ』は事故後の処理に本当に役立つのでしょうか。
大手保険会社の1つ「損保ジャパン日本興亜」。
保険金サービス企画部 自動車グループ 特命課長・磯部 崇さんと、損害調査企画室 第二グループ 調査課長代理・前田隆祥さんのお二方によると、
■相手との意見の食い違いを防ぐ
損保ジャパン日本興亜
保険金サービス企画部 自動車グループ 特命課長・磯部 崇さん。
[磯部さん]「相当に役立ちます。相手のある事故では、意見が食い違うことも多々あります。信号の色がどうだったのか、速度は何キロ出ていたのか、寄った寄らない等々、誰かが見ていないとわからないことばかりです。とはいえ、目撃者を探すことは容易ではありません。しかし、『ドライブレコーダー』があれば、すべてが一目瞭然です」
■事故は、コンマ2秒で起こる。だからこそドライブレコーダーを
損保ジャパン日本興亜
損害調査企画室 第二グループ 調査課長代理・前田隆祥さん
[前田さん]「例えばこんなケースがありました。片側3車線の道の中央の車線を走行していたお客様が、左側の車線を走っていたクルマに体当たりをされたんですね。事故後に相手の方は、“真っ直ぐ走っていた”の一点張りでした。しかし『ドライブレコーダー』の映像によって、相手の方が横からぶつかってきたことがはっきりと証明できました。最終的に、お客さまの運転に落ち度がないことが判明しました。映像がなければ、スムーズな解決は難しかったと思います」
[前田さん]「事故は、コンマ2秒ほどの瞬間に起こります。何が起こったのか分からない、というケースがほとんどです。しかし『ドライブレコーダー』があれば、その瞬間を克明に記録することが可能です。ご自身を守る、保険の1つだと考えていただきたいですね。お客様は悪くないのに、それを証明することが難しい場合もあり得ます。『ドラレコ』があれば、それを証明できるんです。より多くの方に装着していただきたいと思っています」
ドライブレコーダーは、自分の身を守る保険。
ドライブレコーダーを導入していれば、事故が万が一起こってしまったとしても、事故の瞬間を証明できる映像があることで、スムーズに解決しそうです。
まとめ
いかがでしたか。
事故が起こってしまった場合、自分に非がなかったとしても、目撃者がいなかったり、意見の食い違いがあったりすることも大いに考えられます。そんな時、自分を守ってくれるのがこのドライブレコーダー。
事故が起こってしまってから、「ドラレコつけておけばよかった」と後悔をする前に、一度自分を守る「保険」として、導入を検討してみても良いかもしれません。