トップへ戻る

【今さら聞けない】ブリスターフェンダーって何?

【今さら聞けない】ブリスターフェンダーって何?

国産車ではあまり見なくなったブリスターフェンダーですが、まだ一部のスポーツタイプの車などには今だに多く装備されているブリスターフェンダーです。今回はこのブリスターフェンダーについて解説していきます。

[PR]本ページはプロモーションが含まれています
⏳この記事は約3~4分で読めます。


ブリスターフェンダーとは?

スバル インプレッサS206

スバル インプレッサS206

ブリスターフェンダーは標準仕様よりも膨らんだフェンダーのことで、スポーツカーの定番装備の1つになります。近年はスポーツカー自体が減少しているものの、一部の車には採用され続けている仕様となっています。

フェンダーの意味をおさらいすると、車の前後のタイヤ部分を覆っている外板のパーツを指す単語となります。一方ブリスターとは水ぶくれを表す単語で、車業界においてはフェンダー全体を膨らませる形式を指します。

つまり2つを合わせて膨らんだフェンダーとなり、ワイドなイメージを演出できるアイテムの一種になります。

ちなみにこういったフェンダーの取り付けは、旧車やスポーツ車に多く見られる仕様でした。しかし技術が発達し外付けが容易になってからは、SUVやクロスカントリー・4WDにも多くみられます。

ブリスターフェンダーとオーバーフェンダーの違い

トムス、カローラスポーツ用オーバーフェンダー

トムス、カローラスポーツ用オーバーフェンダー

車の前後フェンダーにはいくつかの種類がありますが、よく見かけるものにオーバーフェンダーがあります。ブリスターフェンダーと同様に、ボディの幅を広げる、という意味では同じ目的のパーツとなります。

この2つの明確な違いとしてはフェンダーそのものの形状、車体と一体化しているかどうかの2点です。オーバーフェンダーとは幅広いタイヤを付ける際に被せるパーツで、三日月型の形状となっています。

信号機のライトの上にある、ひさし部分を浅くしたものと考えるとイメージしやすいでしょう。一方でブリスターフェンダーは、車体部分に一体化して途中から膨らんでいるという形状が特徴です。

オーバーフェンダーのように外付けの形状ではなく、もともと車体のデザインに組み込んで加工されます。

フェンダーを広げる意味とは?

フェンダーを広げる目的は、より幅の広いタイヤを履かせるため、という場合がほとんどです。タイヤとホイールは車両の外側方向に突出してはならないと、道路運送車両法の保安基準で定められているため、フェンダーでカバーする必要があります。

もちろん、単にオーバーフェンダーを装着し、見た目を良くするという点もその動機に挙げられます。ワイドな外観を求めてタイヤとそれに応じたフェンダーを装備するのは、自動車をカスタマイズする際の定番の手法でもあります。

ブリスターフェンダーが象徴的な車5選!

ブリスターフェンダーに関してや、他の種類との相違点を把握した所で具体的な車種を見ていきましょう。印象的なブリスターフェンダーを標準装備している、各社の名モデルを5つ紹介していきます。

トヨタ GRヤリス

トヨタ GR ヤリス(欧州仕様)

トヨタ GR ヤリス(欧州仕様)

世界各地でレースに参戦するGAZOO Racing(ガズーレーシング)が手掛けるスポーツカーブランド『GR』の専用車種として、GRスープラに続く第二弾モデルが、GRヤリスです。

もともとはラリーでの活躍を第一に専用設計されており、その用途ならではの仕様が盛り込まれています。目を惹くのは迫力あるフェンダーであり、ベースとなる標準仕様のヤリスよりも印象的なデザインとなっています。

【無料】ガリバーにGRヤリスの中古車探しを依頼する

日産 スカイラインGT-R

日産 スカイラインGT-R(R34型)

日産 スカイラインGT-R(R34型)

日産自動車が生産していたスカイラインをもとに開発されたのが、スカイラインGT-Rになります。モータースポーツ活動に主眼を置いて作られた車種で、初代のPGC10/KPGC10型だけで数えても、クラス優勝を含めば50勝以上もの戦績があります。

GT-Rのブリスターフェンダーは、初代後期型・二代目ではオーバーフェンダーを装着していたのに対し、1989年発売のR32型がリアフェンダーにブリスターフェンダーを採用し、以降R33・R34型とモデルが変わるたびに形を変え継承されました。

【無料】ガリバーにスカイラインGT-Rの中古車探しを依頼する

三菱 ランサーエボリューション

三菱 ランサーエボリューションX

三菱 ランサーエボリューションX

2016年まで生産・販売されていた、セダン型およびステーションワゴン型のスポーツカーになります。世界ラリー選手権におけるホモロゲーション取得を目的に、限定車として生産および販売されました。

2001年製造のGH-CT9A型のランエボⅦに採用されたブリスターフェンダーは、レースにおいても不足のない頑強・屈強なデザインとなりました。

【無料】ガリバーにランサーエボリューションの中古車探しを依頼する

スバル インプレッサ WRX

スバル インプレッサWRX STI

スバル インプレッサWRX STI

1992年の初代インプレッサ発売からラインナップされていたスポーツグレード、WRXは、ランサーエボリューションの好敵手として、車名にインプレッサがつかなくなった現在に至るまで人気を博しています。

ブリスターフェンダーに関して言えば、2007年に発売された三代目インプレッサでは当初、WRX STIが先代までのセダンボディではなくハッチバックボディのみ発売されたことが話題になりましたが、STI専用装備の大きく張り出した前後のブリスターフェンダーが特徴的でした。

WRX STIはまるでラリーカーそのもののようなワイドな迫力満点のボディとなり、見た目にもインプレッサ WRXの魅力を引き出していました。

【無料】ガリバーにインプレッサ WRXの中古車探しを依頼する

ホンダ シティ ターボII

ホンダ・シティ・ターボII

ホンダ・シティ・ターボII

ホンダによって1983年に販売されたのが、独特なスタイルを持つシティターボIIになります。ブルドッグという愛称を持ち、標準仕様のシティに比べて迫力のある外観となっています。

大型のブリスターフェンダーが採用され、車幅とトレッドが大きく拡大してよりワイルドなイメージの車種となります。

【無料】ガリバーにシティ ターボIIの中古車探しを依頼する

結構大変!愛車をブリスターフェンダーにする方法

フェンダー加工作業

フェンダー加工作業

形状の違いからオーバーフェンダーよりも、ブリスターの方が後から取り付けるのは至難の業となります。設計段階からデザイン・仕様に盛り込まれているため、後からないものを付け足すのは大変になります。

ここではカーショップに頼らない自作の方法や、改造を施した後の車検について解説していきます。

ブリスターフェンダーを取り付ける方法

もし自作でフェンダーを取り付けるのであれば、加工のための材料を揃えることから始めましょう。塗装も自分で行う場合においては、塗料もあらかじめカーショップなどで揃えておくと良いでしょう。

用意したウレタン・ガラスマットなどを用いて、ブリスターフェンダーの成形を行います。成形が終わったら、次はFRP樹脂を使ってブリスターフェンダーの型をとる作業へと移行します。

成形と型を取り終えたら、パテを使って車のボディのタイヤ上部へと取り付ける作業になります。このままの状態で完成でも良いですが、車のボディカラーと合わせた塗料を用意すると見栄えが良くなります。

車種専用にキット販売されているものも

スポーツ車など特定の車種に向けた、専用のブリスターフェンダーのキットも販売されています。専用キットと銘打っているだけあって、汎用品よりも適合率が高いためぜひ利用しましょう。過去の名車のモデルのキットや、既に塗装が施されている専用モデルのキットも販売しています。

フェンダー幅によっては構造変更申請が必要に!

自作の場合もカーショップに依頼したケースにおいても、普通はそのままでは車検に通りません。車幅に規定があり左右の合計値で20mm、片側だけの場合10mm以上全幅が広くなると、届け出が必要となります。

公道を走る車は長さや幅・高さが、車検証の記載より一定以上変化した場合は検査を受ける義務があります。

構造変更は、基本的には先に必要書類を提出し、書類審査を受けた後に管轄の運輸局・運輸支局(軽自動車の場合は軽自動車検査協会)へ車を持ち込んで検査を受けます。

この手続きは、ブリスターフェンダーなどを取り付けて車検証記載値から車幅が変わってしまってからすぐに行わなうことが原則で、またその車両の検査を受け直すことになるため、一般的な車検と同様に事前の整備も必要になります。

検査を受ける時期によっては車検の残り期間を切り捨てることになってしまうことも注意が必要です。

なお一度加工すると戻しにくいカスタムでもあるため、フェンダー加工は慎重に行うことが大事になります。

まとめ

スバル・レヴォーグ

スバル・レヴォーグ

オーバーおよびブリスターフェンダーは、いずれも車幅を広げて太いタイヤを履かせるパーツになります。スポーツ車に多く搭載されており、装備することにより外観もよりワイルドに変化しますが、用途に応じて選び方も異なる上に、車幅も変わるということに注意しなければなりません。


憧れのブリスターフェンダーを装備するには、自作とカーショップに依頼するという2つの方法があります。それぞれの利点やデメリットを把握しつつ、自分の愛車に適した方法およびパーツを選びましょう。

車をローンで購入するなら?カーローン申込ランキング

関連するキーワード


豆知識

関連する投稿


車のエアコンガス チャージ・補充方法は?入れ方や料金を徹底解説

車のエアコンガス チャージ・補充方法は?入れ方や料金を徹底解説

季節の変化で気温が変わると必要になるのが車のエアコン。車のエアコンが効かなくなると、ドライブが快適ではなくなるだけでなく、車内が不快な環境になることもあります。今回は、そのエアコンのために補充が必要なエアコンガスについて、エアコンガスが少なくなったときに出る症状、補充の費用目安、自分での補充を行う場合の手順など徹底解説します。


【交通安全協会】入会は任意、会費を払うメリットは?実はお得?

【交通安全協会】入会は任意、会費を払うメリットは?実はお得?

免許証の交付や更新時などに入会できる「交通安全協会」ですが、そもそも入会は任意なのか義務なのかといった疑問から、チャイルドシートの無料レンタルや協賛店の割引などの入会メリット、会費を紹介します。また、入会と退会の方法についても記載しています。


駐車違反の反則金はいくら?標識がなくても駐車禁止の場所は?

駐車違反の反則金はいくら?標識がなくても駐車禁止の場所は?

当記事では駐車禁止違反(駐禁)について、違反をしてしまった際の反則金・罰金、違反点数などの罰則内容から、駐車禁止のステッカーを貼られてしまった場合にどうすればいいのか等の対処方法、駐禁の反則金の支払いについてや、違反をしてしまった場合はすぐに出頭すべきか否か等をまとめて掲載しています。(※情報は執筆時点のものです)


免許停止(免停)とは?免停になる違反点数や免停期間、講習に関する疑問を解決

免許停止(免停)とは?免停になる違反点数や免停期間、講習に関する疑問を解決

交通違反や交通事故によって違反点数が加算され、一定の点数を超えると免許停止(免停)になります。免停となる点数や免停期間、免停講習はどのようなことをするのかなど、免停に関する疑問をわかりやすく紹介します。


金融車とは?相場より安く販売される理由と知っておくべきデメリットを解説

金融車とは?相場より安く販売される理由と知っておくべきデメリットを解説

車を安く購入する方法にはさまざまなものがあります。中でも相場よりかなり安く販売されていることで注目されているのが金融車です。ここでは金融車とは何なのか、そしてメリットやデメリットについてわかりやすく解説します。


最新の投稿


2024-2025年末年始の新幹線 混雑予想・予測!帰省ラッシュ・Uターンラッシュはいつ?

2024-2025年末年始の新幹線 混雑予想・予測!帰省ラッシュ・Uターンラッシュはいつ?

2024年(令和6年)〜2025年(令和7年)の年末年始は最大9連休!大型連休となる今年の年末年始の新幹線の混雑状況はどのぐらいになるのでしょうか。また、帰省ラッシュ・Uターンラッシュはいつ発生するのでしょうか。昨年の年末年始のJR東日本・JR西日本における新幹線が混雑した日から、2024~2025年の新幹線の混雑日予測を紹介します。


【カー用品】Amazonブラックフライデー2024で買うべきおすすめカー用品をピックアップ

【カー用品】Amazonブラックフライデー2024で買うべきおすすめカー用品をピックアップ

Amazonブラックフライデー(BLACK FRIDAY)は、年間を通して最大級のセールイベントの一つ。この期間中、多くの人気商品が大幅値引きされ、普段は手が届きにくいアイテムも手に入れるチャンスです。特にカー用品は、機能的なものからドライブを快適にするグッズまで幅広く揃っており、車好きには見逃せないセールです。この記事では、Amazonブラックフライデー(BLACK FRIDAY)で買うべきおすすめのカー用品を紹介します。


ダイハツ新型「ロッキー」発表!安全性の向上と価格改定を実施

ダイハツ新型「ロッキー」発表!安全性の向上と価格改定を実施

ダイハツは2024年11月5日に、コンパクトSUV「ロッキー」の一部改良モデルを発表しました。安全性を高めたほか、価格を改定したといいます。


車の雪対策に!準備しておきたいグッズや降雪時の運転前・運転中・駐車時に気を付けるべきポイントを徹底解説

車の雪対策に!準備しておきたいグッズや降雪時の運転前・運転中・駐車時に気を付けるべきポイントを徹底解説

突然の積雪に見舞われると、準備不足から大きなトラブルにつながることもあります。雪による交通事故や車の故障を防ぐためには、事前の準備と適切な対策が欠かせません。この記事では、車の雪対策として、事前に揃えておきたいグッズや雪道での運転時の注意点、駐車時の積雪への対策などを詳しく解説します。これから始まる寒い季節に備え、この記事を参考に雪対策の準備を整えておきましょう。


MOTA(モータ)の新車見積は超便利!自宅で簡単比較見積

MOTA(モータ)の新車見積は超便利!自宅で簡単比較見積

MOTA(モータ)が提供する新車見積は、これから新車を購入する人にオススメのサービスです。通常、新車を購入するには、ディーラーや販売店へ足を運んで見積りや商談を直接やり取りしたり、比較検討するために複数のディーラーや販売店へ出向かなければならなかったりと大変です。しかし、MOTA(モータ)の新車見積は自宅に居ながらWEBだけで、気になる新車を簡単に複数のディーラーや販売店から見積りをしてもらうことが可能です。そこで本記事では、MOTA(モータ)の新車見積サービスについて、特徴からメリット・デメリット、そして利用方法についても詳しく解説していきます。新車購入を検討している方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。