電動スクーターとは?どんなもの?
ヤマハ発動機 EC-03
ちょっとそこまでお出かけする時に選ぶ選択肢は何がありますか?
マウンテンバイクなどのスポーツタイプの自転車に乗っている方や、ママチャリといった荷物の持ち運びに便利な自転車、電動自転車などの電気で動く自転車、またはガソリンエンジンの二輪車に乗っている方などがいます。
そんな方に新しい選択肢として登場しているのが電動スクーターとなります。これは原付自転車のように見えるのですが、ガソリンではなくて電気で動くスクーターになります。
電動自転車と原動機付二輪車(ガソリンエンジン)の中間ぐらいに位置する乗り物で、双方の良いところも活かせる良いとこどりの自転車というイメージとなっています。
かつてはバッテリーが大きく、スクーターサイズで電動のものを作るのは難しかったのですが、現在では技術の発展により、かなり小型化・軽量化に成功し実現する事が出来た乗り物となります。
電気のみではなくガソリンも両方使うハイブリッド型のものもあるので、使う用途に合わせて選ぶ事が出来ます。
電動スクーター免許は必要?
運転免許証
電動スクーターは、あくまでも原動機付自転車や自動二輪車の一種として扱われるため、電動スクーター専用の免許などは必要ありません。
電動スクーターや電動バイクは、モーターの定格出力に応じて必要な免許が分けられており、それぞれの区分に応じた免許を持っていれば、運転することができます。
この点は、昨今普及が進む電気自動車を運転する際、普通自動車免許しか持っていなくても運転できることと同様となっています。
もちろん対象となる免許が必要な点は注意が必要ですが、特に原動機付自転車扱いの電動スクーターなどは普通自動車免許を取得されている方ならすぐに運転できるので、新たに免許取得などの追加費用が必要なく、電動スクーターデビューのハードルがグッと下がりますね。
■電動スクーターにもちゃんと区分があります
KTM 電動スクーター E-SPEED
先ほどもご紹介した通り、電動スクーターはモーターの定格出力によって、必要な免許の種類が変わってきます。
最も小型な分類電動スクーターの分類は、エンジン付きのものでは排気量が50cc以下となる『原動機付自転車』となります。こちらは定格出力が0.6キロワット以下のものが該当し、小型ボディで街乗りにぴったりな車両が充実しています。
原動機付自転車は、普通自動車免許などを取得していれば運転が可能なので、近場の移動手段として定番のクラス。しかし、法定最高速度が時速30kmと低めに制限されていたり、二人乗りは不可、二段階右折が必要なシーンがあるなど、さまざまな制限には注意が必要です。
続く分類としては、0.6キロワットから1キロワット以下のモーターを搭載する『小型自動二輪車』になります。こちらはエンジン付きのものでは排気量が50ccを超え125cc以下の分類になり、運転には小型限定普通二輪免許などが必要になるので、今まで車の免許しか持ってないよ、という方は新たに免許の取得が必要になります。
しかしその分、原動機付自転車に課されている制限の数々が緩和されているのがポイント。小型自動二輪車なら二人乗りも可能ですし、法定最高速度は時速60kmまで上がって、流れの速い道路でも安心して運転できそうですよね。街乗りからちょっとしたツーリングまで使いやすい区分なので、人気があります。
現在ラインナップされている電動スクーターとしては、これら原動機付自転車と小型自動二輪車に該当する区分のものが多くなっていますが、電動化の進展に伴ってより大型の電動スクーターも出現し始めています。
小型自動二輪車よりもさらに高出力となる、1キロワット以上のモーターを搭載している電動スクーターの場合は、バイク免許では126cc~400ccの排気量に乗る事が出来る普通自動二輪免許が必要となり、最も高出力の20キロワットを超えるものでは大型二輪免許が必要となります。
■バイク形状の種類もおさらい!おすすめはスクーター型
サイズにより必要な免許が異なるという事に加えて、電動スクーターにはボディ形状でさらにいくつか種類があります。一つはスクータータイプで、これは両足を置くフロアがあるタイプのものです。
いわゆる原付というとこのタイプを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。とてもバランスがとりやすく、乗りやすいタイプとなります。乗り降りもとても楽なので、女性や年配の方にも大変人気があります。
ガソリンエンジンのスクーターではフルフェイスヘルメットまで収納可能な荷室を備えるなど実用性の高さもスクータータイプの魅力の一つで、そんな広いシート下スペースにバッテリーをたくさん搭載できることで航続距離が長めのものも多く、電動スクーターとしても定番のボディタイプとなっています。
また、話題になっているのが折り畳みタイプの電動スクーターで、これは折り畳み自転車と同じようにスクーターを折り畳んで持ち運んだり車に積み込んだりする事が出来るものになります。
ガソリンタンクなどが必要な通常のオートバイでは考えられない使い方がこの電動スクーターでは実現できました。
折り畳み式の電動スクーターなら雨に濡れない室内で保管なんてこともできそうですし、車などに積み込むなんてことも楽々。たとえば人気のツーリング先までまずは車で行って、着いてからバイクを取り出して思う存分バイク気分を満喫するという事だって可能。
原動機付の二輪車では決して実現出来なかった使い方が様々にあり、夢が広がる乗り物として、アウトドア派の方などには特におすすめのタイプではないでしょうか。
■今後も電動化の動きは進んでいくのか?
環境問題が取りざたされる様になって久しいですが、今後も環境問題への配慮、クリーンエネルギーの利用などは進んでいく事が考えられます。世界中で取り組んでいかなければならない事でもあり、電動化の動きは確実に進んでいくでしょう。
ガソリンとは違い、排気ガスが出ないという事は大気汚染やCO2削減、地球温暖化防止の観点からも大変有用となります。
また現在はどこにでもあるガソリンスタンドも、電気自動車の普及なども相まって電気スタンドが主流になってくる事が予想されるので、これらが実現すればさらなる電気化への加速が進んでいくでしょう。
現在のデメリットでもある充電が切れた時の対応も、この様に電気ステーションが普及する様になれば、デメリットと感じなくなって来るのではないでしょうか。
今人気・おすすめの電動スクーターのご紹介
ヤマハ EC-05
電動スクーターに興味はあるけど、値段が高そうで手が出せないと思っていたり、種類がいろいろあって選べないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、手ごろに手に入るものから、お洒落なものまで人気の電動スクーターをご紹介します。
■XEAM スーパーソコ CUX
《写真提供:response》スーパーソコ CUX ドゥカティコラボモデル
XEAMの販売するスーパーソコ CUXは、見た目も殆どガソリンエンジンの二輪車と変わりなく、一見するだけでは電動スクーターと見分けがつかないほど完成されたフォルムが特徴です。
本体価格248,000円(税抜き価格)から
(公式ホームページ調べ)
最大航続距離は65km(体重75kgのライダーが気温26度、45km/hで走行した場合)と、普段の使用では十分な航続距離を走行可能となっております。
■YAMAHA E-Vino ZAD-SY11J
ヤマハ E-Vino
ヤマハの人気がある原付ビーノかわいらしいデザインがそのままの電動スクーターとなります。バイクにも電動自転車にも定評のあるヤマハが手掛けている電動スクーターなので、信頼度は抜群となっています。
メーカー希望小売価格
本体価格236,000円から
(公式ホームページ調べ)
最大航続距離29km
(体重55kgのライダーが、バッテリー新品、気温25℃、無風状態の乾燥路面で走行した場合)
■アクセス スウィーツN
《写真提供:response》アクセス スウィーツN(東京モーターサイクルショー13)
個性的で可愛いデザインが特徴的なアクセス電動バイクスウィーツは、特に女性に人気のモデルになります。
他にはなかなか見る事がない車体が淡いピンクカラーのものや、ミルキーがかったホワイトなど、街中でも可愛く運転したいという女性にはピッタリなタイプになります。
メーカー希望小売価格
本体価格191,400円から
(公式ホームページ調べ)
最大航続距離42km
(体重60kgのライダーが、バッテリー新品、気温20℃、無風状態の乾燥路面で走行した場合)
■折り畳み電動バイク「Aioon」
Aioon
テレビやYouTubeで話題の折り畳み式電動バイク。これ一台でどこでも自由にいくことができます。
車体重量16.5kgと軽く、約5秒ワンタッチで折りたためるので、車に乗せたり電車に持ち込んで移動先で乗ることも可能。
交換可能なバッテリーも備え、ナンバー取得可能で公道も走れるお洒落なバイクです。
メーカー希望小売価格
本体価格154,000円から
(公式ホームページ調べ)
最大航続距離 約30km
(メーカー調べのため、走行時の気象、道路、整備などの諸条件によっては走行できる距離が変わります)
■BLAZEの折り畳める原付「SMART EV」
ブレイズスマートEV
こちらはタウンユースのみならず、アウトドアにも持ち運びが便利な折り畳み可能タイプの電気スクーターとなります。電車で旅行中降り立った駅でぶらっと走り回りたい時など、大変便利な乗り物になります。
見た目もシンプルながら格好良く、また無駄を一切省いたデザインで軽量化に成功しています。重さはわずか18キロのため、重すぎて持ち運びに苦労するといったような事もありません。
メーカー希望小売価格
本体価格166,00円から
(公式ホームページ調べ)
最大航続距離30km
(メーカー調べのため、走行時の気象、道路、整備などの諸条件によっては走行できる距離が変わります。)
EV化も進んでる?
ホンダ ベンリィe:Ⅰ
かつては高級車に乗る事がステータスだった時代もありましたが、原動機付二輪車やガソリン車よりも電気自動車の方がエコで環境に配慮する事が出来る事から、現在は電気自動車に乗っている事がスマートで格好良いとも思われる時代になってきました。
この波は自動車だけではなく、二輪車の世界にも押し寄せています。
朝方に隣人がオートバイで出かける音で目が覚めてしまう、などという経験がある人も少なくないと思いますが、この電気二輪車であれば騒音問題も起こらず、どんなに朝早い時間でも静かに乗っていく事が出来ます。
環境や周囲の人の事を考えられる人が増えていけば、この電動化は止まる事はないでしょう。
まとめ
出光、系列SSで電動スクーター販売に参入
現在の電動スクーターは、折りたためたり見た目がシンプルなものやカワイイものまで様々な種類があります。ここまで値段も下がり、大きさもコンパクト化してきた電動スクーターなので、一度検討してみてはいかがでしょうか。