まとめ買い、お引っ越し… 余裕がうれしい!室内広々コンパクト
フィアット コンセプト チェントヴェンティ
コロナ禍の時代、パーソナルスペースを十分に確保できる点からも、価値が見直されてきている自家用車。しかし、駐車スペースの問題、価格、燃費など、大型車ではなく小型車の方がライフスタイルに沿っている方もたくさんいらっしゃることでしょう。
昨今では人との接触をなるべく減らすために、お買い物はまとめ買いにしているご家庭も。しかし、コンパクトカーは普段の取り回し性能や燃費では輝く反面、人や荷物用のスペースが足りなくなってしまうこともありそうですよね。
そこで、今回は、コンパクトカーながらしっかりと室内が広々としている車をご紹介していきます。より上級のミニバン顔負けの機能性を持つコンパクトカーもありますので、しっかりチェックしてくださいね。
室内空間の広い現行コンパクトカー 3選!
■スズキ ソリオ
スズキ ソリオ 新型
(室内寸法:長さ2,500×幅1,420×高さ1,365)
2020年11月に発表されたばかりの新型ホヤホヤの広々コンパクトが、スズキの「ソリオ」です。
全長は3,790mmと、4mを優に下回るコンパクトさながら、全高を1,745mmと高めに取ることによる室内空間の広々感は、クラスでも随一のもの。なんと室内高は1,365mmにも達しているので、お子様なら立ったままお着替えもできそうですね。
先代のソリオでもその室内ユーティリティの高さは定評がありましたが、新型モデルでは全長を80mmと大幅に延長。特に荷室床面長で100mmの拡大がなされたことで、これまで同等の高級セダンのような後席足元空間はそのままに、定員乗車時の使い勝手をさらに向上させています。
スズキ ソリオ 新型 インテリア
その室内の広さは、もはやコンパクトカーとは思えないほどの余裕。軽自動車でも同様のスーパーハイトワゴン系がその広さで高い人気を得ていますが、全長全幅ともに軽自動車規格よりも余裕のあるソリオでは、その魅力にさらに磨きがかけられています。
もちろん、シートアレンジの豊富さも魅力の一つ。独立してスライドとリクライニングが可能なリヤシートを全て収納してしまえば最大1,390mmの床面長となる荷室が登場するほか、助手席が前倒し可能なので、より長尺の荷物でもしっかり飲み込めます。
こんなコンパクトなボディサイズなのに、うまくシートアレンジを利用すれば大人2人でゆったり車中泊もできそうなほどですね。
スズキ ソリオ 新型 荷室
標準のソリオも、よりキリッとした顔つきとワイドなフロントグリルで上級感が増していますし、内外装の意匠が異なるソリオ バンディットでは、先代モデルよりもさらにコワモテのフロントフェイスを獲得しているなど、個性の違いで2シリーズが用意されている点も魅力的です。
12月4日の発売から、すぐに大人気車となることが明白なほどに魅力たっぷりな新型ソリオ。街中でもそこかしこで見かけるようになるまでそう長くはかからなさそうですね。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,790mm×1,645mm×1,745mm | |
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エンジン種類 | 直列4気筒ガソリン 1.2L/直列4気筒ガソリンハイブリッド 1.2L | |
WLTCモード燃費帯 | 17.8〜19.6km/L | |
新車価格帯(消費税抜き) | 1,378,000〜1,938,000円 |
■ダイハツ トール/トヨタ ルーミー/スバル ジャスティ
ダイハツ トール
(室内寸法:長さ2,180×幅1,480×高さ1,355)
先ほどご紹介したソリオのガチンコライバルにあたる、ダイハツ トール・トヨタ ルーミー・スバル ジャスティ三兄弟。なんと3ブランドから同時展開されているということで、需要の大きさが窺えますね。
開発や生産はダイハツが担当しており、そのため軽自動車で培われた小型ボディへ機能を満載するというノウハウが活かされた、見所がたくさんの仕上がりとなっています。
特に、地面から366mmという乗り込みやすい低床フロアや、上下二段構造のアシストグリップなどは、お子様や足腰をいたわりたいお年寄りの方でもゆったりと乗り込める余裕の構造。
スライドドア開口高が1,216mmと大きいので、大柄な方でもあまりかがまずに済む点もポイントでしょう。
ダイハツ トール インテリア
240mmもの左右独立スライドが可能なリヤシートは、格納してしまえば荷室とフラットな1,540mmもの床面長が確保できますし、フロントシートを倒してフルフラットモードにすれば、リヤシートが70度もリクライニングできるので、まるでベッドのような快適空間を出現させることも可能。
荷室にも賢い機能があり、防汚シート付きのデッキボードを活用すれば、荷室を2段重ねにして床下スペースを活用したり、アンダーボックスも含めて荷室の高さを最大限に取ったりなど、さまざまなアレンジが可能です。
ダイハツ トール インテリア
デッキボードだけでなく、リヤシートの背面もカバーできる防汚シートを活用すれば、雨が降ったからお子様と自転車を迎えに行く、なんてシーンでも車内が汚れることなく安心です。
ここまでフレキシブルな室内が実現されていると、買い物にレジャーに、どうやって活用しようか考えるだけでも楽しくなりそうですね。
3兄弟の弱みとしては、1.0Lガソリンエンジンの非力さと、1.0Lガソリンターボエンジンの燃費性能の伸びのなさが挙げられますが、それを推してでも選びたくなる室内ユーティリティ性が、トール・ルーミー・ジャスティの魅力です。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,700/3,705mm×1,670mm×1,735mm | |
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エンジン種類 | 直列3気筒ガソリン 1.0L/直列3気筒ガソリンターボ 1.0L | |
WLTCモード燃費帯 | 16.8〜18.4km/L | |
新車価格帯(消費税抜き) | 1,415,000〜1,900,000円 |
■スズキ クロスビー
スズキ クロスビー
(室内寸法:長さ2,175×幅1,355×高さ1,280)
SUV系のデザインながら、室内はもはやミニバン?!と思うほどの懐の深さがうれしいのが、こちらもスズキの「クロスビー」です。
ポップな外観は、同社の軽自動車「ハスラー」を思わせながらも、優雅な曲線に囲まれたボリューミーな印象。画像だとなかなか伝わりにくいのですが、実車は結構大きめな印象すら与えるデザインとなっており、ハスラーよりも上級感がしっかり感じられます。
それでいて、ご紹介してきたソリオたちのようにしっかり四角いキャビンによって、室内は余裕たっぷり。室内高こそソリオやトールたちには劣りますが、室内長ではトールたちに迫るなど、内外装の遊び心というプラス点を考えれば十分以上に競争力のあるパッケージングになっていますね。
スズキ クロスビー インテリア
ソリオのように絶壁タイプのリヤウィンドウにはしていないこともあり、ベルトライン以上にまで荷物を積みたい場合には比べると見劣りもしますが、実際の室内空間は広々そのもの。肩口や腰回りにも余裕がしっかりあり、5人が乗ってドライブでも楽々こなせてしまいそうですね。
左右独立で165mmのロングスライドが可能になっており、荷室空間を優先させたり、足元空間をしっかり取ったりと、シチュエーションに応じた使い分けが可能な点がクロスビーのうれしいところ。後席を格納すれば、床面長1,165mmという大きめのスペースも得られます。
また、2WD車で81L、4WD車でも31Lという大容量のラゲッジアンダーボックスもクロスビーの特徴の一つ。取り外して水洗いが可能なので、アウトドアの後、汚れ物の専用収納場所としても良いですし、ラゲッジフロアを立てればベビーカーを縦積みすることも可能な高さが出現します。
スズキ クロスビー 荷室
最低地上高が140mmとなっているソリオに比べ、SUVらしい180mmが確保されているクロスビーは、これだけの室内ユーティリティを維持しながら、ちょっとした荒れ場や雪道でも安心感を持って運転できるという、場所を選ばない活躍も可能。
洒落た内外装も愛嬌がありますし、お値段がお安めに抑えられている点も、うれしいところです。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,760mm×1,670mm×1,705mm | |
---|---|---|
エンジン種類 | 直列3気筒ガソリンターボ 1.0L | |
WLTCモード燃費帯 | 17.0〜18.2km/L | |
新車価格帯(消費税抜き) | 1,641,000〜2,047,000円 |
まとめ
シトロエン ベルランゴ アクセサリー装着車
小型車ながら、室内ユーティリティ性に優れた車を3台ご紹介しました。
5人が乗りつつ、1.0リッター以上のエンジンを搭載するそれぞれ3台。横から眺めてみると、機構類が収まっている範囲は非常に短くなっており、各社開発陣の苦労が透けて見えるようですね。
室内の使い勝手がよく、それでいてコンパクトなボディサイズはどこへ乗っていってもスイスイ運転できる安心感もありますよね。もしかすると、これら3台のパッケージングは、自動車としても最良のものの一つなのかもしれませんね。