ペーパードライバーが車購入時に押さえたいポイント
■ボディサイズと小回り
まず最初に押さえたい点は運転のしやすさです。運転のしやすさといっても色々と定義はありますが、ここでは「ボディサイズ」と「小回り」に注目したいと思います。
車のボディサイズと小回りの良さは、狭い道路や駐車場での切り返し・駐車のしやすさに大きく影響する要素です。総じて日本の道路は幅の狭いところが多いので、ボディサイズによっては車幅からはみ出す可能性も無きにしも非ず。
軽自動車のようにボディサイズが小さければ街乗りの際にも車幅をそれほど気にせずにどこでも走ることができるでしょう。
小回りの良い車の場合、ハンドルがよく切れて切り返しをする手間が少なくなります。ステアリングを切れるところまで切った状態で車が動いた際に外側のタイヤ中心が描く円の半径が最小回転半径と呼ばれていて、この数値が小さいほど小さく回ることができるのです。
■所有するにあたってかかる費用
所有するにあたってかかる費用がどれくらいになるのかを把握しておくことも大切です。
車両価格をご覧いただくとわかる通り、自動車は非常に高価なものです。やすいと言われている軽自動車でも、100万円を超える金額となっています。しかしそれ以上に、購入後の維持費について詳しく知っておくべきです。
車を維持するためには、大きく分けて税金と修理・整備費用がかかります。税金には自動車税や重量税ならびに自賠責保険料、整備費用には消耗品や故障した部品の代金や工賃などです。特に車両価格の高い車は税金も部品代も総じて高くなる傾向にあります。
車両によって各種費用は異なりますので、少なくとも1~3年でどれくらいの維持費用がかかるのかを事前に調べておくと良いでしょう。
■所有することへの満足感
所有することに対して満足感を与えてくれる車を選ぶことも大切です。
すでに説明した通り、車を購入・維持するにあたって高い費用がかかるます。別の角度から考えると、どのような車に乗っても費用がある程度かかるのであれば、支払った金額に対して満足感を与えてくれる車を選ぶべきという考え方もできるというわけです。
支払った金額に対して満足感を与えてくれる車、例えばデザインがかっこいい、車内の快適性が良い、見栄が良い、燃費が良いetc、人によって求めている要素は異なりますので、そこは自身が車に対して何を求めているのかを一度考えてみましょう。
ペーパードライバーにオススメの新車
■日常使いに最適!足としてオススメの車種
※なお、新車価格はすべて公式サイトの情報をもとに作成しております
(情報は2019年8月現在のもの)
スズキ アルト
スズキ アルト
5ドアハッチバックのスズキ アルトは、スズキだけでなく日本の軽自動車の中でも代表的な車種です。
アルトをオススメする理由の1つが車両価格の安さになります。4つのグレードが用意されていて、その中でもベースグレードにあたるFグレードの2WD 5MTモデルは、新車価格で863,500円です。100万円を切る価格で新車を購入できるという観点では、非常にお得となっています。
ボディサイズは全長3,395mm x 全幅1,475mm x 全高1,475mmで軽自動車ということもありコンパクト、最小回転半径は4.2mとなっています。
燃費性能も比較的優れています。FグレードならJC08モードで25.2km~29.6kmLです。ちなみに、上位グレードにあたるXでは33.2km~37.0km/Lとなっています。
軽自動車であると同時にエコカー減税対象車となっているので、自動車税や重量税も小型乗用車と比べて安いです。
純正タイヤサイズは13インチですから、タイヤ代も安く抑えることができます。
一般道路の法定速度は時速60km以下ですから、足車として使うには十分です。
価格も価格なので、移動手段に特化して車を探しているのであれば、オススメします。
スズキ アルト バン
スズキ アルトバン
続いて紹介するのはスズキ アルト バンです。アルト バンは軽商用車として販売されている5ドアハッチバックで、商用車としての実用性と経済性が考えられた車となっています。
特長は、車両価格が737,000円~929,500円と100万円を下回っていてかなり安いということです。2WDモデルには5MT仕様車も用意されているので、お手軽にマニュアルシフト操作を楽しむことができると考えても良いでしょう。
燃費性能はカタログ値で24.0km~26.2km/Lとなっています。燃費対策装備は先ほど紹介したアルトと比べてほとんど採用されていません。
また、先進安全技術はほとんど採用されておらず、その他の装備も最低限度のものとなっています。
車両価格をとにかく安く抑えて、移動手段として車を使いたい、なおかつある程度の荷物を運べるようにしたい、そんな方にオススメです。
スズキ キャリイ
スズキ キャリイ
スズキ キャリイは軽トラックです。狭い、遅い、フルリクライニングできないと街乗りメインの車としては非実用的ですが、何といっても車両価格の安さが魅力的。ベースグレードにあたるKCの 2WD 5MTモデル(エアコンレス・パワステレス)なら税込735,900円で販売されています。
荷台に荷物を置くことができるので、引っ越しやバイク・自転車の運搬などにも便利です。
■走りをそこそこ楽しむのにオススメの車種
マツダ デミオ 15MB
マツダ デミオ15MB
走りをそこそこ楽しむのにオススメな車種の1つがマツダ デミオ 15MBです。
モータースポーツベース車両としてマツダが製造・販売している、デュアルS-VT(シーケンシャル・バルブタイミング)が採用された1.5LエンジンであるSKYACTIV-G 1.5搭載の5ドアハッチバックになります。
変速機に6速MTを採用し、燃費性能はWLTCモードで20.2km/Lと燃費性能も高いです。
ボディサイズが4,065×1,695×1,500mmとなっており、軽自動車と比べると大きいですが、コンパクトカーサイズで扱いやすいです。
実際、サーキット走行や、ダートラ、ジムカーナ、ラリーのベース車両として使われた実績も数多くあります。ただし、ジムカーナに関してはドライブシャフトがすぐに折れてしまうので、オススメしません。
車両価格は税込1,650,000円となっています。
トヨタ ヴィッツ GR SPORT
【参考画像】トヨタ・ヤリス(日本名:ヴィッツに相当) GR SPORT 欧州2019年型
トヨタ ヴィッツ GR SPORTは専用チューニングが施されたヴィッツです。GRはトヨタ自動車が展開しているスポーツカーブランドで、GR仕様の車は通常モデルよりも性能・見た目ともにスポーティーなものにチューニングされています。
専用マフラーやリアスポイラー、スポーティーシート、本革巻3本スポークステアリングホイールetc、通常のヴィッツとは異なるオリジナル装備を装着しています。
中でも特に注目なのが車体剛性や空力を高めるための工夫が数多く採用されていることです。ロッカーフランジスポット溶接打点追加やフロントスポイラーの装着などが為されています。
車両価格は税込2,115,300円、先ほど紹介したデミオ 15MBと比べると50万円ほど車両価格が高いながらも、排気量1.5Lで維持費は通常のコンパクトカーとそれほど変わらないので、お買い得と言えるでしょう。乗車定員も5名で友人とのドライブにも行けるので、使い勝手も良いです。
ホンダ フィット RS
ホンダ フィットRS
ホンダ フィットといえばヴィッツやデミオと並んで日本を代表するコンパクトカーの1つ、そんなフィットのグレードの1つとして用意されているのがRSグレードです。
筆者がフィット RSをオススメする理由は1つ、それはエンジンにあります。搭載されている1.5L水冷直列4気筒DOHCエンジンは、最高出力97kW(132PS)/6,600rpmに最大トルク155N・m(15.8kgf)/4,600rpmのスペックを備えています。
1.5Lエンジンを搭載するコンパクトカーで、130馬力以上の最高出力を発揮する車種はフィットのみです。上記で紹介したヴィッツやデミオよりも10馬力以上高いスペックとなっています。
デミオやヴィッツとともにモータースポーツでの採用実績も数多い車です。お手軽にスポーティーな運転を楽しみたいのであればオススメ。
コンパクトカーでも力強り走りを味わいたい、そんな初心者にオススメです。
車両価格は税込2,088,900円となっていて、ヴィッツ GR SPORTよりも若干安くなっています。
■快適・おしゃれに街中を走るのにオススメの車
スズキ ハスラー
スズキ ハスラー
軽SUVとして絶大な人気を誇っているスズキ ハスラー、スズキらしい個性的・中性的なデザインやカラーリング、フルフラットにすることもできる豊富なシートアレンジバリエーション、豊富な収納スペースなど、車内での使い勝手もしっかり考えられています。
エンジンではNAエンジンモデルとターボエンジンモデルの2種類が用意されているので、より快適に走りたいのであればターボエンジンモデルをオススメします。それほど走りを求めないのであれば、NAエンジンで十分です、ターボが無い分だけメンテナンスも容易・低コストに抑えることができます。
燃費が良い点もポイントです。JC08モードで最大32.0km/Lの燃費性能を持つグレードがあります。
車両価格は税込1,120,900円~1,780,900円です。一部グレードには5速MTモデルも用意されているので、マニュアル車を運転できる免許を取得している方はそちらを選んでも良いでしょう。
まとめ
ペーパードライバーの方が車を購入する場合には、その車を購入することでどれくらいの維持費がかかるのかを把握しておくことが大切です。
決して安い買い物ではありませんから、興味のある車や乗ってみたい・所有したいと感じる車を見つけたら、見積もりと購入後1~3年でかかるであろう維持費・整備費用などを販売店やディーラーなどで問い合わせてみると良いでしょう。
今回紹介したポイントからのアプローチも、ぜひおこなってみてください。