アウディとは?
アウディ A3 セダン新型
アウディは、ドイツのバイエルンに本社がある自動車メーカーです。フォルクスワーゲングループに属している自動車メーカーで、価格帯として中級から高級なモデルをカバーしています。1,000万円を超える高級車もラインナップしています。高級なだけではなく、機能や付加価値があるのが特徴です。
アウディの特徴として、「クワトロ」と呼ばれる独自の四輪駆動システム、さらにアルミボディなどの先進的技術があります。近年のモデルはスタイリッシュなデザインを採用しているものも多く、品質や性能にこだわったモデルが多いのが特徴です。
■アウディの概要
ウェストロンドンアウディ
創業以来、高性能で先進的な車作りをしているのがアウディ。4つのリングが重なったシンプルなデザインのエンブレムをイメージできる方は多いでしょう。アウディのエンブレムは、4つの会社を代表する企業連合体を意味していました。その後1964年以降は、フォルクスワーゲンの傘下です。
1980年代に乗用車向けの四輪駆動システムの「クワトロ」を開発すると、クワトロによる優れた走行性能のイメージを確立します。技術を追及しているメーカーだけに、優れた技術を持っており、亜鉛メッキの採用やフォルクスワーゲンのゴルフの開発があります。車の技術やヒット作を生み出す技術を持っているのが特徴です。
アウディが作る車は丸みを帯びていながらも、スポーツ感があるデザインです。現在のアウディにつながるデザインが最初に採用されたのは、アウディTT。独特のデザインが人気となり、新しいブランドイメージを作るようになりました。
■アウディの始まり
アウディ 36年型 Front 225カブリオレ
アウディの始まりは、アウグスト・ホルヒです。メルセデスベンツでエンジニアとして働いていたホルヒは1899年にホルヒ社を設立します。しかしその後、利益を追及する経営陣との確執からホルヒ社を退くことになります。
その後、別の会社を設立したときに「アウディ」が誕生しました。世界恐慌のときに、ドイツの産業も打撃を受けます。そして、1932年に経済危機を乗り切るため「Auto Union」が発足されます。「アウディ」「DKW」「ホルヒ」「ヴァンダラー」の4つの会社が企業連合体となることで、総合力を高めることが狙いでした。
アウディのロゴである「フォーシルバーリングス」はこの時の4社の意味があるのです。アウディは大型の車を主に製造して、自動車メーカーとして人気を博していました。フォルクスワーゲンの傘下になってからは、80シリーズなどの人気モデルを発売していました。高級車ブランドとしての地位を高めてきたのです。
■日本でのアウディの始まり
アウディシティ紀尾井町
日本でのアウディの始まりは、1967年にヤナセが輸入を開始したことにあります。1998年にアウディジャパンが設立されると、知名度を増していきます。
比較的手に入れやすい価格帯で、高品質の車を提供しているので、日本においても人気がある自動車メーカーです。
アウディの人気の理由
アウディの人気の理由を見ていきましょう。走行安定性の他に、高級感のあるデザインも定評があります。
■1:4WDの走行性能
アウディQ5
アウディの走行性能はラリーやカーレースの実績や技術が市販車に活かされているものです。例えば、「クワトロ」と呼ばれる4WDシステムは、どんな路面でも安定して走行するのに助けになる技術です。誕生したのは1980年。それまで横置きエンジンのFF方式を採用していました。FFはタイヤのグリップを高める点ではよい駆動方式です。
しかしアンダーステアがきつくなるなど、コーナリングでは不利になる場面があります。クワトロはエンジンのパワーをしっかりと路面に伝え、コーナリングをスムーズにする目的で開発されます。実際にラリーで大活躍するなど、先進的な技術の高さを証明しました。
四輪駆動であっても、後輪に多くの駆動力を伝えるモデルが多数ラインナップされるなど、安定感と軽快感のあるコーナリングを楽しめます。車種によって機構が少し異なるものの、エンジンの仕組みや車格を考慮して最適なシステムが搭載されているのがアウディの人気の理由です。
■2:高級感のあるデザイン
アウディ A3 セダン
アウディの高級感のあるデザインもポイントです。海外の映画などでもセレブがアウディの高級車に乗っていることもあり、高級車というイメージがあります。デザインも洗練されていることから、高級という雰囲気を感じさせてくれるのです。
また内装もシンプルでモダンなデザインが採用されており、サイズを超えた上質さを楽しめます。もちろん高級感だけでなく、質の高さを追及し続けていることから、クオリティの高さも評価されています。
バーチャルコックピットなどのナビゲーションシステムはデザインが優れているだけでなく、デザイン性も高いです。
■3:独特のスタイル
アウディ TT
時代を超えたデザインのよさを追求しているのも、プレミアムブランドとしてのアウディのこだわりです。機能性を損なうことなく、アウディの象徴ともいえるデザインを採用し、一目でアウディと分かるようにしています。
デザインの基盤となっているのは、人気シリーズだった80。水平基調でありながらも、適度にカーブしたデザインは、シンプルなデザインの車でした。その後、新しいデザインになったのは初代TT。水平基調が入っているのにもかかわらず、全体的に丸みをおびています。
プレミアムブランドとして、バランスの取れたデザインを採用しながらも、鋭さを増したデザインが特徴です。
アウディの最新情報
アウディの最新情報をご紹介します。大幅なモデルチェンジを受けて、新しいA4が登場しています。エクステリアの刷新やマイルドハイブリッドシステムの採用がポイントとなるでしょう。また新型EVスポーツカーの生産も期待できるニュースです。
■ビッグマイナーチェンジされたA4
アウディ A4アバント 35 TFSI アドバンスト
2020年10月にフルモデルチェンジほどの大幅な改良をして、A4が登場しています。エクステリアが刷新されていることやマイルドハイブリッドが採用されていることが大きな変更点。
デザイン面では、シングルフレームが横方向にワイドになっており、全幅も拡大しています。最新のチップが搭載されているインフォテイメントシステムを導入したり、タッチパネル式のセンタースクリーンが搭載されています。
■新型EVスポーツカー『e-tron GT』の生産
アウディ e-tron GT コンセプト
新型EVスポーツカーの生産がスタートしています。e-tronとはアウディが電気自動車に付けている車名で、既にSUVタイプのe-tron、クーペSUVタイプのe-tronスポーツバックが市販されています。これらに加えて、新たに4ドアスポーツカータイプのe-tron GTが加わることになります。
カーボンファイバーが採用されたり、アルミ製の部品も数多く採用するなどしており、性能の高さが期待されます。新燃費基準のWLTPモードで最大400kmという航続距離の長さも期待できるでしょう。
アウディの人気モデル
アウディの人気モデルと、特徴となる点をご紹介しましょう。日本の市場で人気があるのは、比較的コンパクトなモデルです。
■アウディ A3
アウディ A3スポーツバック ブラックスタイリング
アウディのA3は、Cセグメントに属しているハッチバックとセダン型の乗用車。プラットフォームはフォルクスワーゲンのゴルフなどと同じものを使用しています。ハッチバックが最初に発売されており、2014年からはセダンタイプも登場しています。
横置きエンジンでFFがベースとなっていますが、高性能モデルであるS3、さらにスペックが高くなるRS 3が選択できます。約330万円から購入できるので、比較的手が届きやすいモデルで、コンパクトで乗りやすいことから日本でも販売台数が多いです。
アウディ A3の特徴を見ていきましょう。
クワトロで力強く走ることが可能
アウディ A3スポーツバック Sライン テクノリミテッド
コンパクトなモデルであっても、アウディの走りのよさは変わりません。RS 3なら最高出力400PSにもなりますが、クワトロと7速Sトロニックの組み合わせで、エンジンの力をしっかりと路面に伝えてくれます。
シーンに合わせて走りのモードを選択できるアウディドライブセレクトや、アウディバーチャルコックピットなどが搭載されており、安全にスポーティな走りを楽しめるモデルです。通常のA3でも、1.4Lのダウンサイジングターボエンジンが搭載されており、必要十分なパワーを出しています。
日常で使いやすい
アウディA3スポーツバック
A3は街乗りなどに使いやすいサイズなことも特徴です。取り回しがしやすいサイズなだけでなく、効率がよい車内スペースとなっているので、荷物も積載しやすいです。特にスポーツバックを選択すれば、さらに積載しやすくなるでしょう。
VDA値でセダンなら425L、スポーツバックなら380Lの荷室容量となっています。リアシートを倒すと、スポーツバックなら1,220Lの広い荷室が出現します。
運転支援システムで安心して走行できる
アウディ A3スポーツバック/セダン Sライン テクノリミテッド バーチャルコックピット
購入しやすいモデルとはいえ、安全装備も充実しています。アダプティブクルーズコントールは0~200km/hで走行しているときに、レーダーセンサーが感知して、前走車との距離を保つようにアクセルとブレーキを制御します。
また車線のはみ出しを防止するアウディアクティブレーンアシストや渋滞したときに運転をサポートするトラフィックジャムアシストなどが用意されている点も安心です。
■アウディ Q2
アウディ Q2
アウディのQ2は日本の道路事情に最適なコンパクトなSUVのモデル。2016年のジュネーブモーターショーでワールドプレミアされたアウディで最小のSUVとなっています。競合と比較してもコンパクトなサイズになっているので、運転しやすいです。
また全高1,500mmに抑えられているので、立体駐車場に入れる機会が多い方でも安心。1.0Lと1.4Lの2種類のガソリンエンジンか、2.0Lのディーゼルエンジンできびきびと走ることが可能なモデルです。
スタイリッシュなエクステリア
アウディ Q2
Q2は多角形と多面性が組み合わされています。アウディと分かるシングルフレームグリルはもちろんですが、ルーフからテールエンドまで複雑に面が組み合わされているデザインです。
コンパクトでありながら、存在感を主張するデザインで、さらに個性的なリアビューも組み合わされています。Cピラーはボディと同色の他に、アイスシルバーメタリック、マットチタングレーなどが選択でき、アクセントのあるデザインにできます。
都会で走りやすいSUV
アウディ Q2
最小回転半径は5.1mと取り回しがしやすいだけでなく、プログレッシブステアリングが搭載されているので、ハンドル操作が楽になります。小さなハンドル操作のときには安定感のある操舵、車庫入れなどの大きなハンドル操作のときに操舵がクイックになる装備です。
ハンドル操作がしやすいだけでなく、1.0Lのコンパクトなエンジン、もしくは1.4Lエンジンできびきびと走行できます。街中から高速道路でのドライブまで必要なパワーをしっかりと出してくれます。
ハイスペックなSQ2も選択できる
アウディ SQ2
SUVでも走りのよさは忘れたくない方でも満足できるSQ 2も選択できます。2.0Lエンジンが搭載されており、力強いパワーをクワトロでしっかりと路面に伝えられます。またコンパクトなボディの隅々にスポーティさを感じさせるグレードで、専用の加飾が力強さを感じさせてくれるデザインです。
最高出力は300PSにもなり、コンパクトなボディと合わせてダイナミックな走りが楽しめます。コンパクトなSUVで力強い走りを楽しみたい方にぴったりの車です。
■アウディ A4
アウディ A4アバント 改良新型
アウディの主力モデルともいえるA4もDセグメントの車として人気があります。プレミアムセダンに含まれるモデルで、上質さだけでなく、価格以上の高級感が魅力のモデル。搭載されているのは、2.0Lのターボエンジンで、排気量を抑えながらもどの速度域でも力強く走ってくれます。
現行モデルはより直線的なエクステリアデザインとなっており、高級感だけでなく力強さも感じさせるデザインです。上質さを感じさせながらも、スポーティなモデルです。
縦置きエンジンが楽しめる
アウディ A4アバント 改良新型
A4以上のモデルは、縦置きエンジンになっているのが特徴です。FFの場合には、横置きスタイルを採用することが多いですが、アウディはエンジンの縦置きを採用しています。FFの横置きはキャビンを広く取れるのですが、前後左右の重量バランスが悪くなるのが懸念点。
A4以上のモデルであれば、FFでも縦置きエンジンとなっています。エンジンの縦置きはクワトロらしさのひとつであり、4WDの駆動方式がよりシンプルになるのが特徴です。アウディ伝統の技術を楽しみたい方には、A4がおすすめです。
水平基調のデザイン
アウディ A4アバント 改良新型 インテリア
ダッシュボード周りは水平基調のデザインが採用されています。タッチスクリーンのナビは画面が大きく、スマホの操作のように簡単に使えるなど、ドライバーをサポートしてくれるデザインになっています。
運転席の前には、バーチャルコックピットが設置されており、ディスプレイに走行状況などをドライバーがすぐに見られるようになっているのが特徴。スマートで利便性の高いデザインです。
安定感のある走り
アウディ A4アバント 改良新型
A4のご先祖は、アウディ80。ロングセラーモデルの後継車ということもあり、現行モデルでも安定感のある走りを見せてくれます。現行モデルではボディサイズもアップしているので、安定した走行を見せてくれます。
コンパクトカーよりも安定感のある走りを望む方にぴったりの1台です。
まとめ
アウディはクワトロという独自の4WDシステムが魅力です。走りのよさや質の高い車体はアウディの主な特徴でしょう。コンパクトカーから高級セダンまでラインアップしていますが、特にコンパクトハッチバックやSUVが日本でも人気となっています。国産車のミニバンと同じような300万円台から購入できるモデルもあるので、ぜひ参考にしてください。