初代デビューは95年!ご長寿モデル、ダイハツ ムーヴ
ダイハツ ムーヴ
ダイハツを代表する軽自動車であるムーヴは、ライバルであるスズキ ワゴンRと並んで長年にわたって人気モデルとして愛され続けています。この車は天井が高くなっていて広い車内空間を確保できるので、まさに現代軽自動車の基本形です。
ここではまず、ムーヴの特徴についてご紹介します。
■現行モデルは発売6年目なのに、販売ランキングTOP3常連!
《画像提供:Response 》ダイハツ ムーヴ
2021年4月現在で現行モデルとして販売されているムーヴは2014年に発売された6代目となっています。すでにデビューから6年以上が経過しているモデルではありますが、マイナーチェンジが繰り返されていることもあり、商品力は抜群。
なんとムーヴは現在でも月間販売台数ランキングで気を吐いており、直近では2021年4月の月間販売台数ランキングで、人気のスーパーハイトワゴンに混ざって第3位を獲得したほど。2020年度の販売台数ランキングでも4位につけており、まだまだ人気があることが分かります。
ダイハツでは現在、ワイルドなルックスで人気の最新モデルであるタフトをはじめとして、スライドドアを採用したタントなどさまざまな軽自動車のラインナップがあります。その中でムーヴは比較的低価格帯に位置するモデルとなっており、非常にコストパフォーマンスに優れています。
流行に流されない落ち着いたスタイルと充実の商品性、さらにコスパまで優れていることこそが、長年ムーヴが売れ続ける秘訣なのかもしれませんね。
■ダイハツ ムーヴ、数多くある魅力をおさらいしよう
《画像提供:Response 》ダイハツ ムーヴ リヤシート
近年ではより車内空間の確保を実現したスーパーハイトワゴンタイプのモデルが軽自動車市場の主流となっています。ダイハツでも、タントやウェイクなどがこのスーパーハイトワゴンにあたります。それに対してムーヴはあくまでスタンダードな軽自動車です。昔からの軽自動車の利点である低価格、低燃費を強く意識しつつ安全性能や走行性能を高められたモデルとなっています。
これといった強烈な個性を持っているわけではありませんが、オールラウンダーとして幅広い層の方に愛されるモデルです。
現行モデルの大きな特徴のひとつとなっているのが軽量化と剛性アップを実現した新開発のシャシーです。骨格を軽量化すると同時に、構造断点をなくすことによって剛性が強化されています。このシャシーによって走行性能を高めるとともに、高い燃費性能を実現しました。
さらに、ムーヴはダイハツを代表するモデルということもあり、最新技術も惜しみなく導入されています。中でも注目したいのが「Dアシスト」です。ステアリングに配置されたスイッチによって走行モードの切り替えが可能となっており、より高い加速力を発揮します。
歴史の長いモデルということもあり、長い年月をかけてドライビングポジションなどの改善が行われ続けており、長時間の運転でも疲れにくいという点もムーヴの魅力のひとつです。
このように、ムーヴは低価格帯のモデルでありながら、燃費性能、走行性能、快適性の高さを兼ね備えた非常にコストパフォーマンスの高いモデルであるといえるでしょう。
先ほども触れましたが、ムーヴはスタンダードモデルとカスタムモデルの2種類で展開されており、カスタムモデルはエアロパーツを装着することでよりスポーティなモデルに仕上がっています。
ダイハツ ムーヴのコスパを詳細分析!燃費・価格はどう?
《画像提供:Response 》ダイハツ ムーヴ
通勤などの普段使いをする車の購入を検討するにあたって、特に重要となるのが燃費と価格です。ここではムーヴの現行モデルの燃費と価格、そして中古市場の相場などについてご紹介します。
■意外?ダイハツ ムーヴは低燃費で家計大助かり
《画像提供:Response 》ダイハツ ムーヴ エンジンルーム
まずは気になるムーヴの燃費からチェックしていきましょう。カタログ値ではWLTCモードで、ベースグレードのLは、2WDモデルが20.7km/L、4WDモデルが20.0km/Lとなっています。より走行性能を重視したXターボ“SA III”では2WDは19.5km/L、4WDは18.8km/Lです。
実燃費の方でも、ほぼカタログスペックと同等の数値が期待できます。
近年の軽自動車の燃費は20km/L前後が一般的なので標準的な燃費であると言えるでしょう。しかし近年では軽自動車にもパワートレインにハイブリッドを採用しているものも増えており、こちらは25km/L以上のモデルもあるため、数値としてはやや物足りなさを感じてしまうかもしれません。
とはいえ、走行性能を重視したターボモデルでも20km/L近い燃費を実現できているという点は高く評価すべきでしょう。
ダイハツ ムーヴのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,630mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,455mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 830kg | |
燃費 | WLTCモード:19.5km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒ガソリンターボ 658cc | |
エンジン最高出力 | 47kW(64PS)/6,400rpm | |
エンジン最大トルク | 92N・m(9.4kg・m)/3,200rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | CVT | |
新車価格 | 1,250,000円(消費税抜) |
■お手頃なムーヴの新車価格と中古価格まとめ
《画像提供:Response 》ダイハツ ムーヴ インテリア
現行モデルのムーヴの価格を一部ご紹介すると、ベースグレードのLでは2WDモデルが1,030,000円(税別)、4WDモデルが1,145,000円(税別)です。ミドルグレードのXでは2WDが1,120,000円(税別)、4WDが1,235,000円(税別)となっています。
もっとも高価なグレードがXターボ“SA III”で、2WDが1,250,000円(税別)、4WDが1,365,000円(税別)です。
【ダイハツ ムーヴの新車価格】
L | 2WD:1,030,000円 4WD:1,145,000円 |
L“SA Ⅲ” | 2WD:1,090,000円 4WD:1,205,000円 |
X | 2WD:1,120,000円 4WD:1,235,000円 |
特別仕様車 X“リミテッドⅡ SA Ⅲ” | 2WD:1,160,000円 4WD:1,275,000円 |
X“SA Ⅲ” | 2WD:1,180,000円 4WD:1,295,000円 |
Xターボ“SA Ⅲ” | 2WD:1,250,000円 4WD:1,365,000円 |
※情報は2021年5月現在 ダイハツ公式サイトより
※価格はすべて税抜き価格です。
先ほどもご紹介した通り、ムーヴはダイハツで数多くラインナップされている軽自動車の中でも低価格帯に位置します。しかし、価格を抑えながらも燃費性能、走行性能のいずれも高い水準を実現しており、最新技術も惜しみなく導入されています。
そう考えると、現行モデルのムーヴは非常にコストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。
中古車市場では、現行のムーヴは2014年の発売で7年近くの年月が経過していることもあり、かなりの台数が出回っています。モデルチェンジ直後の初期モデルであれば本体価格で20万円台から購入できる車体も少なくありません。高年式のモデルでも50〜100万円前後の価格帯のものの選択肢が多いので、中古で購入する場合もコストパフォーマンスに優れたモデルであると言えるでしょう。
ただし、ムーヴは前回のフルモデルチェンジからかなりの期間が経過しています。そのため、近々最新モデルが登場する可能性があります。当然、フルモデルチェンジが行われれば現行である6代目の中古市場が大幅に下がる可能性があります。なので、より安く中古ムーヴを購入したいと考えているのであれば、モデルチェンジ情報もしっかりとチェックしておきましょう。
選択肢広がる!バリエーション豊富なムーヴ
ダイハツ ムーヴカスタム
ムーヴにはグレードの他に複数のモデルがラインナップされています。続いてはムーヴの派生モデルをご紹介します。
■ダイハツ ムーヴカスタム
ムーヴカスタム
ムーヴカスタムは、スタンダードモデルをベースとして、エアロパーツなどを装着したモデルです。よりスタイリッシュでスポーティな印象に仕上がっていることから人気が高く、中古市場でも価格が下がりにくい傾向にあります。
■ダイハツ ムーヴキャンパス
ムーヴキャンパス
前述のムーヴカスタムが、スタンダードモデルをほぼそのままカスタムしたモデルであるのに対して、ほぼ別のモデルとして開発されたのがムーヴキャンバスです。スーパーハイトワゴンタイプのボディを採用することによって、通常のムーヴよりも広い車内空間を確保しています。さらにスライドドアを採用することで開口部も広く、ファミリーカーとしても人気を集めています。
デザインはナチュラル系のツートンカラーなどを採用することによってとてもお洒落です。
ムーヴの名前を冠したモデルではありますが、こちらはまったく別のモデルとして検討すべきでしょう。
ダイハツ ムーヴをライバルと比較してみた
これまでご紹介してきました通り、ムーヴは非常にコストパフォーマンスに優れた魅力的な車です。しかし、購入を検討するのであればやはりライバルとなる他のモデルとの比較は欠かせません。
そこで、最後にムーヴのライバルにあたるモデルをピックアップしてご紹介します。
■スズキ ワゴンR
《画像提供:Response 》スズキ ワゴンR FZ(左)、FX(中)、スティングレー(右)
ムーヴのライバルとして、多くの方がスズキ ワゴンRをイメージするのではないでしょうか。ムーヴやホンダのライフなどと並んで、現代軽自動車の基本形を作った定番モデルです。モデルチェンジを繰り返しながら現在でも販売されています。
現行モデルのワゴンRには、ムーヴにはないマイルドハイブリッドモデルがラインナップの中心となっており、燃費性能ではワゴンRに軍配が上がりそう。非装着仕様も用意されながらも、廉価グレードまで含めたワゴンRのAT仕様全車で「スズキセーフティサポート」が標準装備される点も、ワゴンRのポイントですね。
またムーヴが標準仕様とカスタムの2本立てなのに対して、ワゴンRは標準系の「FX」とカスタム系にあたる「FZ」、さらに先鋭的なデザインが特徴的な「スティングレー」の3本立てというバリエーションの豊富さも注目したいところです。
■ホンダ NーWGN
《画像提供:Response 》ホンダ N-WGN カスタム(左)、N-WGN(右)
好調なホンダのNシリーズの中で、ムーヴとガチンコのライバルにあたるのがN-WGNです。ハイトワゴン系のスタイルは、シルエットこそムーヴと近さも感じさせるものの、よりシンプルかつキュートなN-WGNのデザインは、落ち着いたムーヴとは異なる魅力がありますね。
デビューからかなり時間が経っているムーヴに対し、N-WGNは2019年にフルモデルチェンジをしており、予防安全装備「ホンダセンシング」や電子制御パーキングブレーキを全車で標準装備するなど現代的な装備が魅力的。
ムーヴもそろそろモデルチェンジの噂が囁かれていますので、次期型モデルでどこまで追いつけるか、見所ですね。
ダイハツ ムーヴ
よくある質問
ムーヴのスマアシはどの世代なの?
ムーヴに搭載されるのは第三世代となるスマートアシストIIIで、ステレオカメラとソナーセンサーの組み合わせによる高精度な予防安全機能が特徴的です。ただし、スマアシが標準装備されないグレードではオプション選択もできないことは注意が必要。
ムーヴのボディカラーは何色あるの?
ムーヴのカラーバリエーションは10色と非常に豊富で、廉価グレードでも10色全てが選べるのが嬉しいポイントです。ムーヴの雰囲気にぴったりな落ち着いたトーンの色が多くなっており、選ぶ楽しさが広がります。
ムーヴで車中泊はできるの?
ムーヴのシートバリエーションでは、荷室から前席までフルフラットにすることはできませんが、前席を後ろに倒して後席と一続きにする「ロングソファモード」が用意されています。後席をリクライニングさせれば、仮眠程度なら十分に休めそうですね。
まとめ
ムーヴはダイハツのみでなく日本を代表する軽自動車のひとつです。近年ではより広い車内空間を確保することができるスーパーハイトワゴンタイプのモデルに押され気味ではありますが、燃費性能やコストパフォーマンスなどの面で依然として強い存在感を放っています。
現行モデルの新車はもちろんのこと、中古市場でのコストパフォーマンスもとても優れているので、中古車の購入を検討している方にとっては魅力的な選択肢の一つでしょう。今回ご紹介したムーヴの特徴や、ライバルにあたるモデルとの比較も行いながらあなたに合った軽自動車を探してみてください。