マツダとは
マツダ3 SKYACTIV-X リアビュー
マツダは日本にある自動車メーカーで、広島県に拠点を置く企業です。乗用車を製造・販売しており、国内のみならず海外にも輸出しています。
トヨタや日産などと比べてマイナーなイメージを持たれることもありますが、世界初のロータリーエンジンを搭載した自動車を開発したりと、独自の技術を持つ会社です。
マツダは2018年まで自動車学校向けにMT(マニュアルトランスミッションタイプ)の小型セダンを特注で生産していたので、日本全国の多くの自動車学校で同社の小型セダンの乗用車が教習に使用されています。
セダンとは
MAZDA3 セダン
一般的にセダンはエンジンなどを格納したエンジンルーム(ボンネット)と、後方にトランクのためのリヤデッキを装備したボディの乗用車を指します。
エンジンルーム・キャビン・トランクがはっきり分かれているため、3ボックスと呼ばれます。
セダンはトランクルームとキャビンが分けられていることから、ハッチバック式と比べて車内の自由度が低くなってしまいます。そのため、現在ではワンボックスまたはハッチバック式の自動車のほうが人気を集めています。
ただし、同じ全長・全幅のハッチバックやワンボックスタイプの自動車と比べて車内の騒音が小さく車体重量が軽く済み、後方の視認性に優れるというメリットがあることから、現在でも根強い人気があります。
自動車学校の教習車両には、特注された4速ATと5速MTの小型または中型セダンが用いられています。
マツダ セダンの種類
MAZDA3 セダン インテリア
マツダではセダンタイプの乗用車も生産しており、車種は「MAZDA3」と「MAZDA6」の2種類となっています。
これらは車体のサイズに違いがあり、MAZDA3は全長4,660mm(Dセグメント)の小型セダンで、MAZDA6は全長4,865mm(Eセグメント)の中型セダンです。
車種としては2種類のみですが、それぞれでガソリンエンジンとディーゼルエンジンの2種類があります。
ただし、MAZDA3のガソリン車は、従来のガソリンエンジンに加えて燃費性能を大幅に向上させた新世代ガソリンエンジン車が用意されています。
MAZDA6は6速ATに加えて6速マニュアルの設定もあり、特注ではない国産の市販車では数少ないMTのセダンです。
いずれもエンジンやトランスミッションの組合わせに加えて駆動方式として2WDと4WDが存在するので、非常に多くのバリエーションから選べます。
■【MAZDA3】またの名はマツダ アクセラ
MAZDA3 セダン 20S L Package
2019年に発売が開始されたMAZDA3は小型セダンで、以前はアクセラの車名で販売されていました。
2003年に発売された先代のアクセラから通算すると4代目に相当し、16年もの間に培われてきた技術が盛り込まれたセダンタイプの乗用車です。
搭載するエンジンは、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン共に直列4気筒DOHCとなっていますが、排気量や燃焼方式の違い等で、多数のモデルがあります。
MAZDA3 セダン 20S L Package
MAZDA3の大きな特徴は、従来のガソリンエンジンに加えてマツダが独自に開発した「新世代ガソリンエンジン」と、高い燃費性能で人気が高まっているディーゼルエンジン仕様が用意されていることです。
これらのエンジンを搭載するタイプは、ハイブリッド車に匹敵するほどの高い燃費性能を誇ります。
現在は電気自動車やハイブリッド・プラグインハイブリッドといった電気を使ったエコカーが人気を集めていますが、マツダではそれらとは異なる方法で低燃費を実現しています。
マツダ3 に搭載される「SKYACTIV-X」エンジン
X PROACTIVEに搭載されている「スカイアクティブX」と呼ばれるエンジンは、世界初のHCCIと呼ばれる予混合圧縮着火方式を実用化した、画期的な技術を採用しています。
通常のガソリンエンジンは、ガソリンと空気を混ぜた混合気を点火プラグで着火して燃焼させます。
一方、スカイアクティブXエンジンは、混合気を高い圧力で圧縮する事で、混合気が自ら燃え出す「圧縮着火」と呼ばれる技術を採用しています。圧縮着火の技術により、従来のガソリンエンジンに比べて、高い圧縮比を達成する事が出来るようになり、エンジンの熱効率を大幅に向上させる事が出来ました。
エンジンの熱効率の向上に伴い、従来のガソリンエンジンに比べ、燃費性能が大きく向上しています。
「新生代ガソリンエンジン」では混合気を点火させるタイミングを調整したり混合気の割合を変えることで従来のガソリンエンジンよりも大幅に圧縮比を高めることが可能で、高い燃費性能が実現されました。
【新世代ガソリンエンジン】X PROACTIVEのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,660mm×1,795mm×1,440mm | |
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ホイールベース | 2,725mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,420kg | |
燃費 | WLTCモード:17.2km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ | |
最高出力 | 132kW(180PS)/6,000rpm | |
最大トルク | 224N・m(22.8kgf・m)/3,000rpm | |
電動機種類 | 交流同期電動機 | |
最高出力 | 4.8kW(6.5PS)/1,000rpm | |
最大トルク | 61N・m(6.2kgf・m)/100rpm | |
駆動方式 | 2WD(FF) | |
トランスミッション | 6EC-AT |
【ガソリンエンジン】20S PROACTIVEのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,460mm×1,795mm×1,440mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,725mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,360kg | |
燃費 | WLTCモード:15.6km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ | |
最高出力 | 115kW(156PS)/6,000pm | |
最大トルク | 199N・m(20.3kgf・m)/4,000rpm | |
駆動方式 | 2WD(FF) | |
トランスミッション | 6EC-AT |
【ディーゼルエンジン】XD PROACTIVEのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,460mm×1,795mm×1,440mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,725mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,410kg | |
燃費 | WLTCモード:19.8km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ | |
最高出力 | 85kW(116PS)/4,000pm | |
最大トルク | 270N・m(27.5kgf・m)/1,600〜2,600rpm | |
駆動方式 | 2WD(FF) | |
トランスミッション | 6EC-AT |
■【MAZDA6】またの名はマツダ アテンザ
MAZDA6 2019年
MAZDA6は中型サイズのセダンで、2018年まではマツダ・アテンザの名称で販売されました。2002年に発売された初代アテンザから通算すると、3代目に相当します。
アテンザは1970年から2002年まで販売されていたマツダ・カペラの後継車種なので、初代カペラから数えると半世紀の歴史をもつ乗用車です。
MAZDA6 2019年
MAZDA6の特徴はガソリンエンジンに加えてディーゼルエンジン車が存在することに加えて、今や日本や北米では絶滅危惧種であるMT車仕様が選べることです。
現在は国内で販売されている乗用車の98%がAT車で占められており、MT車は教習車・一部のスポーツタイプの乗用車や大型車に限られます。
このような状況でも燃費の良さや運転の自由度が高いという理由からMT車を好むドライバーが存在しているため、MAZDA6は数少ないMT仕様のセダンとして一定数の需要があります。
MAZDA6 2019年
これはアクセルペダルを軽く踏んでいる時などのように負荷が低い時に、4気筒のうち2気筒の年商を停止することで“2気筒エンジン”として運転させてガソリンの消費量を抑えます。
気筒休止システムは6~10気筒の大型エンジンを搭載した自動車に装備されているケースがありますが、4気筒以下のエンジンでは採用例は少ないです。
【ガソリンエンジン】20Sのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,865mm×1,840mm×1,450mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,830mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,510kg | |
燃費 | JC08モード:16.6km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ | |
最高出力 | 115kW(156PS)/6,000rpm | |
最大トルク | 199N・m(20.3kgf・m)/4,000rpm | |
駆動方式 | 2WD(FF) | |
トランスミッション | 6EC-AT |
【ディーゼルエンジン】XDのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,865mm×1,840mm×1,450mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,830mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,610kg | |
燃費 | JC08モード:17.8 | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ | |
最高出力 | 140kW(190PS)/4,500rpm | |
最大トルク | 450N・m(45.9kgf・m)2,000/rpm | |
駆動方式 | 2WD(FF) | |
トランスミッション | 6EC-AT |
まとめ
MAZDA6
マツダのセダンと聞くとマイナーなイメージを持つ方が多いかもしれませんが、ハッチバックやワンボックス全盛期の現代でも他社にはない独自の低燃費技術が盛り込まれたMAZDA3とMAZDA6が販売されています。
4ドアセダンの購入をお考えの方であれば、MAZDA3・MAZDA6も検討してみてはいかがでしょうか。