運転免許を紛失したら?再発行はできる?
運転免許の再発行は可能?
運転免許証は取得すればそれだけで常に運転をしてもいいというわけではありません。運転時は常に携帯しておく必要があります。
道路交通法95条では自動車の運転時には常に免許証を携帯していなければならないことが明記されていますし、免許証を携帯せずに運転をしてしまうと「免許証不携帯」という反則行為となり、反則金3,000円が課されることが定められています。
また、検問などで警察官から免許の提示が求められた場合は速やかに提示することも義務づけられていますので、紛失したからといって免許を携帯せずに運転することはできません。
そのため、免許を紛失したらすぐに手続きを行う必要があります。
■運転免許紛失時にすべきこと
運転免許証にはさまざまな個人情報が含まれています。そのため、紛失してしまい第三者の手に渡ると悪用される恐れもあります。免許証を紛失したことに気づいたらその時点ですぐに警察に遺失物届を提出しましょう。遺失物届けは交番や警察署などで提出可能です。
また、悪用を防止するための対策として全国銀行信用情報センターといった信用情報機関への申告も有効です。運転免許証はお金を借りる際の身分証明書としても利用することができます。
そのため、第三者の手に渡ると勝手に借り入れの契約などに使用されてしまう恐れがあります。このような不正利用の防止を目的として銀行などの金融機関が加盟している信用情報機関では免許証紛失の申告が行えます。
これによって、すべての悪用を確実に防げるわけではありませんが、免許証紛失によるリスクを軽減することができます。
■運転免許証は再発行できる?
運転免許証はあくまで国が発行する資格の証明です。そのため、紛失したからといってただちにその資格が失効してしまうというわけではありません。
資格を所持していることは変わりませんので、手続きをすることで再発行が可能です。
■免許証を紛失したまま運転はできる?
資格が失効したわけではないとは言っても、先ほどもご紹介しました通り、道路交通法では運転時には必ず免許証を携帯することが義務づけられています。また、運転中に警察官に求められたら速やかに免許証を提示する必要があります。
そのため、免許証を紛失したまま、それに気づいていながら運転を続ければ違反にあたります。なので、前述の紛失時の対応を終えたらすぐに再発行の手続きを行う必要があります。
運転免許証再発行の手続き
どんな手続きがある?
免許証はドライバーにとってとても重要なものなので、紛失したまま運転し続けることはできません。すぐに再発行を行う必要があります。
とはいえ、いきなり免許の再発行と言われてもどこで何をすればいいのかわからないという方も多いでしょう。そこで、ここでは運転免許証再発行の手続きについて詳しくご紹介します。
■再発行手続きができる場所
免許証の再発行手続きができる場所はいくつかあります。免許証の取り扱いはそれぞれの都道府県になるため、住民票のある都道府県の警察署や運転免許センター、運転免許試験場など再発行を受けることができます。
ただ、再発行手続きが可能な場所は都道府県によって異なっていますので、必ず事前に都道府県警察のHPなどで場所を確認するようにしましょう。いずれにしても免許証を紛失した時点で警察に遺失物届を出す必要があるため、その際に確認することができます。
また手続きを行う場所によって受付時間が異なっているケースもありますので注意が必要です。
■再発行手続きに必要なもの
再交付手続きに必要なものは以下の通りです。
申請用写真 | 縦3cm書ける横2.5cm |
身分を証明できるもの | パスポートやマイナンバーカードのなどの写真付きのものであれば1点、写真のない住民票や保険証、年金手帳、預金通帳などの場合は異なるもの2点 |
暗証番号 | 免許証交付時に設定した4桁2組のもの |
印鑑 | |
運転免許証再交付申請書 | 窓口に設置 |
運転免許証紛失・盗難てん末書 | 窓口に設置 |
申請書類以外は事前に用意するものがありますので、忘れないように揃えておきましょう。また、この情報は2021年1月現在のもので、変更の可能性もありますので事前に管轄の都道府県警察のHPなどで確認しておきましょう。
■再発行手続きの流れ
再発行の手続きはそれほど複雑なものではありません。まず、受付窓口に行って運転免許証再交付申請書と運転免許証紛失・盗難てん末書に必要事項を記入します。そして身分証明書類などを提示することによって再発行を受けることができます。
これはあくまで書類としての運転免許証の再交付ですので、更新時のように適性検査や講習などを受ける必要はありません。単純に免許証を再び発行してもらうための手続きであると考えましょう。
■免許証再発行の所要時間・費用
運転免許証再発行のかかる所要時間は一般的に30分から1時間程度です。ただ、受付場所の混雑具合などに大きく左右されますので多くの人が集中する休み明けなどはできるだけ時間に余裕を持つようにしましょう。
運転免許証の再発行にかかる費用は2021年1月時点で2250円となっています。手数料は変更されることがありますので、こちらも実際に手続きを行う前に都道府県警察のHPなどで確認しておくことをおすすめします。
運転免許証を紛失したままにすると・・・
運転免許証を紛失すると・・・
運転免許証の再発行手続きはそれほど難しいものではありません。とはいえ、面倒で紛失したことに気づいてもそのままにしてしまう…なんて方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、運転免許証を紛失したままにすることにはとても大きなリスクがあります。最後に、運転免許証を紛失したままにすることによって起こりえるトラブルや問題などについてご紹介します。
■悪用される恐れがある
先ほども少し触れましたが運転免許証は身分証明書としても使用することができます。実際に、さまざまな場面で身分を証明するものとして免許証を提示する機会は多いかと思います。
そのため、紛失して第三者の手に渡ってしまうと悪用される恐れがあるのです。たとえば、運転免許証を提示するだけでお金を借りることができるサービスなどもあります。そうすると突然身の覚えのない借金を背負うことになる可能性もあるのです。
さらに、免許証を使ったなりすましなどで犯罪などに巻き込まれてしまう可能性もあります。
運転免許証は身分証明書としてとても強い効力を持ちますので、悪用されてしまった際の被害も大きくなってしまう可能性もあるので注意が必要です。
■紛失に気づいていて運転を続けると?
紛失に気づいた状態では運転することはできません。免許不携帯で道路交通法違反となってしまいます。罰則の規定もありますので絶対に運転してはいけません。
また、免許証を紛失した状態で事故や違反などを起こしてしまった場合、その場で運転免許を所持していることを証明することができません。それどころか、身分の証明をすることもできませんので、軽微な違反やちょっとした検問などであっても解放されるまでに長い時間がかかってしまう可能性もあります。
自動車を運転していると何が起こるかわからないものです。なので、常に自分の運転資格や身分証明ができる免許証を失ったままの場合とても高いリスクを背負うことになるということを頭に入れておきましょう。
■思いがけないトラブルに巻き込まれることも
免許証を失うということはもっとも身近な身分証明書を失うことを意味します。健康保険証なども身分証明書になりますが写真がついていないので単独では証明に使用できないケースもあります。
普段の生活の中でも案外身分を証明しなければならないケースは多いものです。例えば、いたるところで行われている警察による職務質問などでも、すぐに免許証を提示して身分を証明できればすぐに解放されます。しかし、身分を証明することができなければ長い取り調べを受けることになるかもしれません。
自分の身分の証明は一見簡単そうに思えるかもしれませんが、実は案外難しいものです。運転免許は自分が何者なのかを他人に伝えるためのもっとも便利で強力なアイテムのひとつです。それだけに失ってしまうと思わぬトラブルを引き起こしてしまう可能性があるという点は必ず頭に入れておくようにしましょう。
まとめ
免許証の紛失に気をつけよう
運転免許証は、自動車や自動二輪などを運転できることを証明するためのものです。しかし、現在では身分証明書としても利用されることが多いことから紛失してしまうと、日常生活を送る上でもかなり困ったことになります。
運転免許は普段から持ち歩くことが多いこともあってそれだけ紛失のリスクもあります。なので、常に運転免許を紛失してしまった場合に何をすればいいのかを頭に入れておくことが重要となります。
今回は運転免許証を紛失した時に取るべき行動や、再発行の手続きに必要なものや手順などご紹介しました。自分は免許証を紛失なんてするわけがないと考えるのではなく、いざというときになって焦らなくてもいいようにしましょう。