ジェイドのマイナーチェンジ概要
新型ジェイドRS後席
ジェイドは2015年2月に発売され、セダン並みの低全高で美しいフォルムの中に高い居住性とユーティリティーを実現したモデルとなっています。
今回のマイナーチェンジでは、2列5人乗り仕様へ変更するとともに、1.5Lターボエンジンのみの設定だった「RS」にも、新に「スポーツ ハイブリッドi-DCD」を搭載した仕様も追加設定します。
さらに、新たにRS専用色として「プレミアムクリスタルオレンジ・メタリック」や、ブラックルーフ仕様を追加するなど、スタイリッシュなデザインに一層の磨きをかけ、また、先進の安全運転支援システム「ホンダ センシング」を全タイプに標準装備しています。
全長/全幅/全高:4,650/1,775/1,530mm
室内長/室内幅/室内高:2,850/1,505/1,230mm
詳細はまだ公表されていませんが、現行ジェイドのハイブリッド車は2,720,000円から、1.5Lターボエンジンの「RS」は2,530,000円からとなっており、新しく5人乗りとなることで、1.5Lターボエンジンの「RS」は多少価格が下がることが期待され、新設定されるハイブリッド車も、現在の上級グレードである「ハイブリッドX」の2,920,000円と同額程度となると予想されます。
シャトルの概要
シャトル
シャトルは、5ナンバーサイズの扱いやすさや優れた燃費性能とクラス最大の広さを誇るフラットなラゲッジスペース、そして上質な走りを融合した新しいコンパクトステーションワゴン。1.5L直噴エンジンと、「スポーツ ハイブリッド)i-DCD」を採用。ハイブリッド車はクラストップとなる34.0km/L(JC08モード)という優れた燃費性能を達成、また、5ナンバーステーションワゴンのハイブリッド車として初めて4WDを設定しています。
全長/全幅/全高:4,400/1,695/1,545(4WD1,570)mm
室内長/室内幅/室内高:1.925/1.450/1.290mm
ジェイドを5人乗り仕様に変更する理由
新型ジェイドRSラゲッジスペース
ステーションワゴンである「シャトル」は、同じハイブリッドシステムを搭載したモデルが2,080,080円からとなっています。
同じ5人乗りとはいえ、価格差が60万円以上もあるので、購入者のターゲットも異なるとは思いますが、あえて「ジェイド」を5人乗り仕様に変更する理由はどこにあるのでしょうか。
理由のひとつは、「ジェイド」のユーザーも、普段は折りたたんでおいて、いざという時には3列シート車として使うというユーザーも多く、ならばいっそ5人乗りでいいじゃないかという意見もあったはずです。3列シート車が必要なら「ステップワゴン」が同額で買えるのですから。
ミニバンからスポーツワゴンへ
スバルレヴォーグ
もうひとつの理由としては、ホンダには「シャトル」以上のステーションワゴンがなかったこと。
そして、ステーションワゴンの需要は減る一方で、若い人が好むスポーツワゴンとして、「カローラフィルダー」の人気があるという事実もあります。
それに引き換え、「シャトル」にはスポーツモデルがなく、ボディーデザインもスポーティとは言えません。
そこで、「シャトル」にテコ入れするのではなく、「ジェイドRS」を需要の少ないロールーフミニバンではなく、スバルの「レヴォーグ」のようなスポーツワゴンとして若い層を取り込むという選択をしたのです。
ラゲッジスペースとしては、数字こそ3ナンバーボディの「ジェイド」の方が上回っていますが、室内高が高く開口部の広い「シャトル」の方が実用性が高いのですが、スポーツワゴンとしてのスタイリッシュなスタイルと、何よりも質感の高いインテリアは、同じパワーユニットを採用するとしても選ばれる価値は十分あると思います。
まとめ
先行サイトには「待望の5シーター登場!」という文字が躍っていますが、待望していたのはユーザーよりももしろディーラーサイドでしょう。ロールーフミニバンといっても、3列シート車としてセールスするのは厳しく、むしろ中国市場で導入されている2列シート車なら、スポーツワゴンとして需要があるのにという声が多かったことは、容易に想像できます。
ロールーフミニバンもステーションワゴンも需要が少なくなっている現在ですが、狭い3列シート車よりも荷室の広い2列シート車の方が生き残る道はありそう。全車に設定せず、手始めに「RS」から始めようということは「RS」だけきりはなしてスポーツワゴンにするため。ならばいっそ、ホンダには、3列シートのままSUVにすることを提案したいです。