カーシェア(カーシェアリング)って?
カーシェアとは
みなさんは、カーシェアをご存知ですか?
そもそも、カーシェアが発祥したのは1940年代のスイスといわれており、当時は高級品である車を「共同所有」していました。
その後、経済発展が進むと一時衰退しますが、大気汚染など環境に対する意識が高まると再び注目を集め、1980年代後半にはヨーロッパ各地に広がり、このときに共同所有から「共同利用」へと形を変えました。
日本への導入は1999年ごろで、電気自動車の普及が主な目的でした。
始まった当初は利用者数は伸び悩んでいましたが、2010年ごろから急激に利用者数が増え始め今では運営会社の競争が激化しています。
今では、カーシェアには、個人間でシェアする方法と、運営する会社が用意した車を利用する方法とがあります。
日本では後者の方が広く普及しています。
カーシェア会社の選び方のポイント!
カーシェア
現在、カーシェアサービスを提供している会社は数多くあります。
そこで会社選びに迷った時の注目ポイントを3つ紹介します。
■料金・価格帯
カーシェア画像
料金は基本的に月額基本料+時間または距離に応じた利用料金で計算されます。
(最初は初期費用が2000円ほどかかります)
月額基本料は、ほとんどの会社が1000円前後となっています。
ただし中には初期費用・会費がなく、利用料金だけの会社もあり、使った分の支払いになるのでシンプルです。
また、平日の利用だと利用料金が他社よりも安く設定されている会社や、6時間以上の長距離パックの方がお得になってくる会社などがあります。
また利用料金をプレゼントするキャンペーンを行っている会社もあります。
このように基本的な部分は似ているものの、料金の設定やキャンペーンなど微妙な違いが見られます。
そのため料金を考える際には、自身の利用の仕方でどこが最安になるかシミュレーションしてみるといいでしょう。
あとプランが分かりやすいというのも会社選びで大事なポイントですね。
■ステーション(駐車場)
カーシェアを利用するうえで一番重要になるのがステーション(駐車場)です。
どんなに料金が安くても、利用を考えている場所の周辺にステーションがなければ利便性を失ってしまいます。
例えば、ステーションの場所を確認せず入会した結果、1km以上も離れた場所にしかステーションがないとなったら、なかなか利用しないですよね。
ですので、利用したい会社があるのなら、会員登録する前に近くにその会社のステーションがあるのか確認をしておきましょう。
でないとカーシェアを存分に活用することができません。
目安としては徒歩5分圏内といったところでしょう。
また、使い終わったらステーションに車を戻さないといけないので、駐車に自信がない人は駐車位置も確認しておくといいかもしれません。
「車をキズつけるかも」といった心配をしなくてすみます。
■車種
普段ほとんど運転をしない人や運転初心者の人なら外せないのが車種の確認。
運転にあまり慣れていないわけですから「扱いやすい車種があるかどうか」の確認は必須といえるでしょう。同じく家族全員を乗せてドライブしたいという人も、それをできる車種の有無は必須です。
ですから、まずは車種が豊富にラインナップされているか?をチェックするのも一つの手です。
大手の会社の中には、50~100種類と豊富な車種を取り扱っている会社もいくつかありますし、定員人数の多いノアやセレナなどファミリーカーを扱っている会社もあります。
また、カーシェアは車を所有するのではなく、共有するのでいろんな車を運転することが可能です。
そのため運転に慣れてきたころに、手の届かない高級車やスポーツカーをシェアして、ドライブを楽しんでみてもいいかもしれません。
実際、そういったベンツやレクサスのような高級車を取り扱っている会社もいくつかあります。
ただ、こういった会社だと免許取得1年以内だと利用できないといった決まりがあるので各社のサイトを確認することをおすすめします。
おすすめのカーシェア会社とそれぞれの特徴
では、先ほど挙げた「料金」「ステーション」「車種」という3つのポイント別を意識して、おすすめの会社を紹介していくことにしましょう。
(※情報は2019年11月現在のものです)
■①dカーシェア
料金面で、費用を安く抑えたいという方におすすめなのは「dカーシェア」です。
カーシェアを利用する場合、一般的には月額基本料金が必要になりますが、「dカーシェア」なら月額料金は0円です。
それに加えて初期費用もかかりません。
月額料金無料ということなら「オリックスカーシェア」など他社にも似たプランはあるのですが、その場合は時間当たりの利用料金がやや高くなるというのが普通です。
ところが「dカーシェア」なら15分220円と利用料金もリーズナブルな価格となっているので、とにかくお金をかけずにカーシェアを始めてみたいという方にはおすすめです。
「dカーシェア」は少し特殊で、実は自前のステーションやクルマがありません。
代わりに「オリックスカーシェア」「カレコ」「カリテコ」のステーションを使うことになります。
ですから、全国展開の「オリックスカーシェア」、都市部に強い「カレコ」、東海エリアで展開する「カリテコ」と、それぞれの地域的な強みが合わさった形といえるでしょう。
加えて「dカーシェア」は個人間カーシェアやレンタカーも利用できますので、幅はさらに広くなります。
車種の多さという点でいえば、まずは「dカーシェア」でしょう。
先ほども見たように、いくつかのカーシェア運営会社を利用できますので、必然的に選べる車種の数も多くなってきます。
それに個人間カーシェアの車種まで含めれば、選択肢は無数に広がっていくことになります。
■②オリックスカーシェア
次にレンタカーを借りるまではいかないけれど、カーシェアで長い時間クルマを利用したいという方におすすめなのは「オリックスカーシェア」です。
6時間以上の長時間パックは、他社のそれと比べても安めの料金設定となっています。
「オリックスカーシェア」は万が一に備えた補償が、業界の中でもトップレベルの水準となっている点も安心ですね。
「タイムズカーシェア」のステーション数にはだいぶ及びませんが、「オリックスカーシェア」も全国にステーションを展開しています。
料金の項でも触れたように「オリックスカーシェア」は長時間パックがお得になっていますので、出張や旅行が多く、現地でそれなりの時間カーシェアを使うという方には使いやすいのではないでしょうか。
■③タイムズカーシェア(旧:タイムズカープラス)
タイムズカーシェア
ステーションの数ならダントツで「タイムズカーシェア」がトップです。
全国47都道府県に12000ヶ所以上のステーションがあります。
他社を見てみると、「カレコ」が約1900ステーション、「オリックスカーシェア」がおよそ1430ステーションとなっていますから、いかに「タイムズカーシェア」のステーション数が抜きん出て多いかがお分かりいただけるのではないでしょうか。※2019年11月現在
「タイムズカーシェア」や「オリックスカーシェア」は、車種の数はそこまで多くはありませんが、普通に利用する分には十分な程度にラインナップがそろえられていますので問題ありません。
■④カレコ
平日にカーシェアを利用するという方なら「カレコ」が断然お得です。
平日の利用料金は10分あたり80円と破格の料金設定になっていますし、それに利用する際は料金プランを選ばなくても自動的に一番安い料金を適用してくれるようになっています。
それに加えて「カレコ」は、距離料金も6時間以内なら0円です。
一つの会社だけでということになると、「カレコ」が車種の豊富さでは優位になります。
コンパクトカーやミニバンなどオーソドックスな車種はもちろんのこと、ベンツ・レクサスなど高級車のラインナップも豊富で、いろんな車に乗ってみたい人にとっては魅力的なのではないでしょうか。
まとめ
今回は、カーシェアを利用する際の会社の選び方や、実際にいくつかの基準で見た場合のおすすめ会社について紹介してきました。
総合的に見てみると、カーシェアをこれから試してみたい、手軽に試したいという方は「dカーシェア」が利用しやすいということになるのかもしれません。
また、ステーション数の多さ、総合力で言えばタイムズカーシェアもおすすめです。
もちろん、他社にもその会社なりのおすすめポイントが存在します。
また、時代の流れとしては、クルマは所有するものから共有(シェア)するものへと変化しつつあり、企業もそれを見逃すことなくカーシェア事業に参入してきている状況にあります。
そのような中、特にこれからカーシェアを始めてみようと考えておられる方は、「使い方に応じた料金の安いカーシェアを使いたい」「ステーションの便利さで選びたい」「いろんな車種に乗ってみたい」といったご自身の希望を用意して、さらに今回の記事をカーシェアサービスを選ぶ際の参考にしてみてはどうでしょうか。