運転代行とは
運転代行とは
■運転代行のサービスの流れ
居酒屋へ車で向かい飲んだ帰りに利用することが多いのが「運転代行サービス」
自分自身と車の両方を自宅へ運んでくれるのが大きな特徴です。
一般的に、運転代行業者は二人一組で業務を行います。
一人が利用者の車を運転し、もう一人が随伴車を運転するためです。
随伴車とは、代行業者が呼ばれた場所に向かい、業務終了後に帰るために使う車です。
利用者である皆さんが乗るための車ではありません。
運転代行のサービスの流れ
車だけを運んでもらうこともできません。
これも違法行為に近いので、業者が引き受けて事故を起こしたとしても運転代行用の保険は効きません。
これらの最低限のことを守っていれば大変便利なサービスです。
ここまでの説明でわかるとは思いますが、運転代行の大きなメリットは「車も一緒に帰宅できる」という点です。
車を運転していても何かの機会でお酒を飲むこともあるはずです。
その帰りにタクシーを使うと次の日にが自分の車を取りに戻らなければなりませんが、運転代行ではその必要はありません。
そのため首都圏よりも車社会である地方で普及しているサービスとなっています。
■運転代行はどんなときに頼む?どんな人におすすめ?
お酒を飲んだ帰りに利用するイメージの強い運転代行ですが、必ずしもそのときだけの利用とは限りません。
運転代行は、人とその人の車を目的地まで運ぶサービスです。
ですから、飲酒後以外の利用も可能と言えます。
例として、テーマパークやキャンプなどのレジャーをした帰りがあげられます。
向かうときはワクワクして運転も苦にはならないと思いますが、帰りはどうでしょう?
きっと遊び疲れているはずなので、正直運転するのは嫌ですよね。
そんなときに運転代行を頼めば、車内でゆっくり疲れを取ることができます。
また、帰宅のためではなく、逆に目的地に向かうための利用もアリです。
どうしても朝早く起きて会社などに行かなくちゃいけないけど、もう少し寝ていたいなんてことは誰にでもあります。
それをかなえるために運転代行を利用してみるのはいかがでしょう?
目的地まで向かってもらっている間、自身は車内で眠っていたらいいのです。
しっかり睡眠をとれれば、そのあとの仕事が間違いなくはかどるでしょう。
あと、おすすめしたいのが体力・能力的に運転することに不安を感じる人の利用です。
中でも高齢者の方であれば特におすすめです。
生活上車は簡単に手放せないけど、帰省などで長距離運転する自信がないのなら利用してみるといいですね。行きも帰りも利用できる会社もあるので、事故を未然に防ぐ意味でも利用をおすすめします。
■運転代行の料金は?
運転代行の料金は?
料金は業者が独自に決めているので、全国的な相場をハッキリさせるのは難しいです。
ですから、利用する前に地域ごとの相場を調べておくのが賢明です。
相場はまちまちになりますが、料金システムは共通しています。
初乗り料金に、距離に応じた金額がプラスされるシステムになっているのが大半です。
距離の測り方は主に2パターンです。利用者の車のトリップメーターを使うパターンと随伴車に取り付けた料金メーターを使うパターンです。
トリップメーターは一定区間の距離を測る計器で、リセットが可能です。
出発時にリセットして目的地までの距離を正確に出し、業者が料金表と照らし合わせる形になります。
料金メーターの場合は、タクシーとほぼ同じ要領と思って問題ありません。
ですが、業者がメーターを操作して料金を水増しするということも過去にはあったそうなので注意して下さい。
運転代行の頼み方と選び方
次は、運転代行の頼み方と選び方について紹介していくことにしましょう。
運転代行の頼み方と選び方
■運転代行の頼み方
一番基本的な方法は、運転代行が必要になったときに代行業者に電話して来てもらうというパターンです。
電話した際には、名前、連絡先、目的地(自宅の場所など)のほかに、車の色、車種、停めている駐車場を伝えます。ナンバープレートの数字を教えておくと、業者との合流がよりスムーズに進みます。
必要事項を伝え終えたら業者が来るまで待ち、現れたら車を預け目的地へ向かってもらいます。ただ、合流したとき自分の車が離れた場所に停めてある場合、一旦その場所まで業者に車を取りに行ってもらい、それから迎えてもらいます。
そして、目的地まで着いたら支払いを済ませて終了となります。
運転代行の頼み方
なお、利用する場合には、前もってインターネットで良さそうな業者をピックアップしておくといいでしょう。
ただ、週末や年末などの繁忙期だと、いきなり電話しても混みあっていてすぐには来てもらえないかもしれません。
そのような時期に運転代行を頼む場合には、先に予約を入れておくようにしましょう。
あらかじめ帰る時間が決められてしまうというデメリットはありますが、そうしておけば、運転代行がつかまらないという事態は防ぐことができます。
また、大都会のチェーン店などでは難しいかもしれませんが、郊外にある個人経営の居酒屋などであればお店の人に頼んで地元の運転代行を呼んでもらうというのもよくあるパターンです。
■運転代行の安心できる業者の選び方
運転代行の安心できる業者の選び方
続いて、安心できる業者の選び方を紹介していきましょう。
まず一番大事なポイントは、「正規の業者を選ぶ」ということです。
運転代行ビジネスは、誰がやってもOKというわけではありません。
都道府県の公安委員会による認可が必要です。
きちんと認可を受けた正規の業者であれば、随伴車のボディの横側(左右両方とも)に認定を行った公安委員会の名称と認定番号、屋号、「代行」および「随伴用自動車」の表示がなされているはずです。
しかも、その表示はテープなどで貼り付けるタイプのものではなく、ペンキ書きなどによって直接施されていなければなりません。
そのような表示をきちんと行っている正規の業者を選ぶようにしましょう。
運転代行の安心できる業者の選び方
認可を受けていない違法業者に運転代行を頼むと、万が一の事故が起きてしまったときに大変なことになってしまうかもしれません。
なぜなら、代行の運転手があなたのクルマを運転中に事故を起こしてしまった場合、業者が加入している運転代行専用の保険が使われることになっているからです。(上記にもある通り、あなたが加入している任意保険は使えません)
もし、代行保険に加入していない違法業者に運転代行を頼み、その運転手が人身事故を起こしてしまった場合、使用者責任や所有者としての責任を問われ、あなたが被害者に対する賠償を負担しなければならない可能性もあります。
正規の業者であれば、公安委員会の認定を受けるにあたって代行保険への加入が義務付けられていますので、その点は問題ありません。
次のポイントは、料金システムが明確になっている業者を選ぶということです。
自社サイトで料金システムをはっきりと示している会社であれば、信頼できる可能性が高いでしょう。
なお、料金システムを見る際には、時間帯や車種による割増料金の有無や、保険料・待機料金が別途必要になるかどうかなどといった点もしっかりと確認しておきましょう。
また、接客マナーの良い会社、地域の地理に詳しい会社というのも安心できる業者を選ぶときにはポイントになるでしょう。
運転代行を利用する際の注意点
運転代行を利用する際の注意点
次に、実際に運転代行を利用する場面で注意するべき点について見ていきましょう。
まず、利用の際は必ず「自分のクルマ」に乗るようにしましょう。
決して随伴車には乗らないようにして下さい。
なぜなら、随伴車に同乗してしまうと、「白タク」行為となってしまうからです。
お店からクルマを停めてある駐車場までだけ、などといったごく短い距離であっても随伴車に乗せてもらうことは「違法行為」となりますのでご注意下さい。
また、運転代行業者を選ぶときには、ついつい料金の安さを判断の基準にしてしまいがちです。
しかし、他の業者と比べてあまりにも安すぎる場合には、その業者の利用は避けたほうが無難です。
安い料金で運転代行サービスを運営するのであれば、他の業者よりも回転率を上げなければならないでしょう。
そうなると、自然と速度を出し過ぎることとなり、結果として大きな事故を起こす確率も高くなります。
特に近年は業者間での価格競争が激しくなっており、2017年には国土交通省から「著しい低価格で運転代行サービスを提供すること」に関して、独占禁止法に抵触する場合があるとの注意喚起が行われました。
国土交通省では、利用者保護のために最低料金の導入や料金メーターの設置義務化も検討しているようです。
いくら利用料金が安くても、事故に巻き込まれてしまっては元も子もありません。
あなた自身の生命にも関わってくる問題です。
悪質な業者や危険な業者を選ばないようにするためにも、適正な料金でサービスを提供している業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
運転代行で飲酒運転ゼロへ!
今回は、運転代行とはどのようなサービスなのかについて説明し、また運転代行業者の頼み方、選び方、利用時の注意点などについても紹介してきました。
年末年始はお酒を飲む機会も増え、運転代行サービスを利用する機会もあるかと思います。
そのようなときには、質の良いサービスを提供している業者を選び、安心して運転代行を利用できるよう、ぜひこの記事を参考にしてみて下さい。