エンジンオイル交換はどこで依頼する?
エンジンオイル
車検や修理の際によく聞かれる「エンジンオイルの交換」。
よくわからずに交換してもらっている方も多いのではないでしょうか。
エンジンオイルは、エンジンにとって必須アイテム。汚れていると諸々の性能が維持・発揮できないため、一定期間で交換が必要になります。
交換を怠ると、思わぬトラブルや修理が必要となり、余計な出費につながってしまう可能性も。
エンジンオイルは、ディーラー、カー専門店、ガソリンスタンド、整備工場などで交換できます。
それぞれの特徴をひとつずつ確認していきましょう。
■ディーラーの場合
ディーラーで車を購入した方は、そのディーラーで定期メンテナンスを行い、エンジンオイルを交換される方も多いと思います。
しかし、エンジンオイルの交換のみで依頼する際には、店によっては予約が必要だったり、新車販売の営業があったりする場合もあり、思い立った時にパッと済ませたい場合には、向かないかもしれません。
純正品の使用や技術力には絶対的な安心感はありますが、その分費用も割高です。
■カー用品店・専門店の場合
オートバックス、イエローハットなどのカー用品・専門店は、全国共通でエンジンオイルの種類も多く、曜日を気にせず気軽に行けるのが特徴です。
作業時間も20~30分と比較的短く、エンジンオイルの種類が多いので、いろいろと試せるのも嬉しいところです。休日のお店は混雑することもありますので、事前予約がおすすめです。
■ガソリンスタンドの場合
ガソリンスタンドであれば、ガソリンを入れるついでに交換できるので、時間をかけずに済ませられるのでおすすめです。
作業時間は長くても30分程度で、費用も他と大きな差はありません。大半のお店は予約不要で対応してくれ、店舗数が多いので身近で利用しやすいのが魅力です。
■整備工場の場合
整備工場は地域に密着していることが多く、常連のユーザーには値引きをしてくれることもあるようです。
追加のメンテナンスも頼みやすいので、近くに整備工場があれば、利用してみる価値はあるでしょう。工場の規模によっては対応に時間がかかることもあるので、気になる整備工場があれば、事前に問い合わせをしてみるのがおすすめです。
エンジンオイルを交換しないとどうなる?
汚れたエンジンオイル
エンジンオイルを交換をせずに放置しておくと、エンジンの故障につながります。
エンジンオイルは、潤滑作用・密封作用・冷却作用・清浄作用・防腐作用など、さまざまな役割があるので、エンジンオイルを交換しないと、これらの作用が次第に劣化していき、本来の性能を発揮できないどころか機能しなくなってしまうのです。
エンジンオイルに起因するトラブルは、エンジンに深刻なダメージを与えますので、修理費用が高額になることも十分考えられます。そうならないように、エンジンオイルは定期的に交換しましょう。
エンジンオイルの交換費用は?
SUNOCO エンジンオイル
結果からいうと、どこに依頼してもそこまでの金額差はありません。それでは、依頼先はどのように選べばいいのでしょうか?
プロにとってエンジンオイルの交換は難しい作業ではないので、候補の店舗が複数ある場合には、費用や立地の良さ、かかる作業時間などで選んでみましょう。
とにかく費用を抑えたい方には、ガソリンスタンドは最低金額のラインが2,000円と一番安く、時間も30分以内で済むという点でおすすめです。
なお、別途オイルフィルターの交換をすすめられる場合も。オイルフィルターは、その名の通りエンジンオイルの汚れなどを濾過するためのフィルターで、使用期間が長くなればなるほど、エンジンオイルの汚れが蓄積されていきます。
そのため、オイルフィルターは、オイル交換2回につき1回の交換が推奨されています。
オイルフィルターの値段は、1,000円~2,000円ぐらいのものが多く、それほど高い部品ではないので、交換タイミングであれば、エンジンオイルと同時に交換するのがよいでしょう。
ディーラー | 3,000円~10,000円程度 | |
---|---|---|
カー専門店 | 2,500円~7,000円程度 | |
ガソリンスタンド | 2,000円~5,000円程度 | |
整備工場 | 2,500~8,000円程度 |
エンジンオイル交換時期の目安は?
JAFが推奨しているオイル交換のタイミングは、以下のようになっています。
ガソリン車
1万5,000km または 1年
軽自動車(ガソリン車)
1万5,000km または 1年
ガソリンターボ車
5,000km または 6ヶ月
軽自動車(ターボ車)
5,000km または 6ヶ月
ディーゼル車/ディーゼルターボ車
1万km または 1年
最近のエンジンは加工精度が高くなっていて、昔ほどオイルの性能に依存しなくなってきているので、普通のガソリンエンジン車の交換推奨距離は長くなっています。
一方、ターボ車は、何十万回転にもなるターボの軸受を潤滑する必要があるので、エンジンオイル交換の間隔も短くなります。
愛車のエンジンがどのような構造なのかわからなければ、ディーラーやカー用品店で聞いてみるのもいいでしょう。
■走行距離と使用期間以外の交換時期の目安は?
エンジンオイルは車のエンジンにとって欠かすことのできない存在であり、適切な交換時期を守らないと最悪の場合エンジンに大きなダメージを与えてしまいます。適切な交換時期を守ることで車のコンディションを保てます。
エンジンオイルの交換時期と言ってもさまざまな条件があり、なかなかピンとこない人も多いでしょう。メーカーが推奨している推奨時期については、自動車メーカーにより異なるので乗っている車の取扱説明書やHPで確認できます。
一つの目安として走行距離がターボ車なら3,000km、ノンターボ車なら5,000kmで、時期については6ヶ月が推奨時期です。距離と時期のどちらかが満たすタイミングでエンジンオイルを交換するのが適切な交換タイミングとなります。
エンジンオイルの色を確認する
エンジンオイルの状態は交換してからの走行距離や期間によってある程度推測できますが、やはり自分の目で実際に確認するのも大切です。
エンジンオイルの色を確認するにはボンネットを開けて、エンジンに注目しましょう。エンジンに刺さっているオイルレベルゲージがあるのでそれを用いて確認しましょう。
エンジンオイルが劣化していれば色はどす黒くなり、サラサラではなくドロっとした状態になっています。これはエンジン内の鉄粉やカーボンが堆積することによってそのような変化が起こります。とはいえ、エンジンオイルの状態だけで劣化具合を判断するのはとても難しいです。可能であればエンジンオイル交換直後にすぐ写真を撮っておくと色の変化を比較しやすくなります。
エンジンの振動で確認する
エンジンオイルを長く交換しないでいると、エンジンの振動が明らかに大きくなってきます。これはエンジンオイルの劣化により、本来の役割である潤滑性能が落ちたことでエンジン内の機械の抵抗が大きくなってしまい、スムーズに動かなくなることが原因です。
適切な交換時期を守ることでエンジンオイル本来の性能を維持できるのでエンジンの振動を減らし、スムーズにエンジンを回す事ができるようになります。
■車にあまり乗らない場合の交換時期の目安は?
車にあまり乗らないならばエンジンオイルは交換しなくてもいいんじゃないの?と思う人も多いかもしれませんが、そのような場合でもエンジンオイルの交換をおすすめします。
その理由はエンジンオイルが酸化してしまうからです。エンジンはある程度密閉されていますが、完全に密閉されている訳ではありません。そのためあまり車に乗らなくてもエンジンオイルはどんどん劣化してしまい、あまりに長期間交換せずに放置してしまうと本来の性能からはかなり低下してしまいます。あまり車に乗らなくても、最低でも1年に1回はエンジンオイルを交換するようにしましょう。
■エンジンオイルの交換時期が早まる場合はあるの?
車の使用状況によりエンジンオイルの交換時期が早まる場合があります。これは「シビアコンディション」と言われる使い方をすると起こります。
シビアコンディションとは、車にとって過酷な使い方をした場合でその定義は各メーカーによりさまざまですが、一例として「悪路での走行が多い」や「一回の走行距離が10km未満の短距離走行が多い」などがあります。悪路を走行することによりエンジンに負担がかかってしまい、エンジンオイルが早く劣化してしまうのが原因です。
また短距離走行が多いと、エンジンオイルが温まることがないのでエンジン内で結露した水分を飛ばせない状態になります。それを繰り返すとエンジンオイルと水分がどんどん混ざってしまい、エンジンオイルの劣化スピードが飛躍的に早くなってしまいます。
■エンジンオイルの交換時期を早めた場合と過ぎた場合はどうなるの?
エンジンオイルは必ず交換が必要ですが、必要以上に早いタイミングで交換する必要はありません。通常通り車を使用していれば早くエンジンオイルを交換してもムダな出費になります。
また必ず交換推奨時期にエンジンオイル交換をしないとすぐにエンジンに不調がでてしまうものでもないので、数百km程度であればとくに問題はないでしょう。ただし交換推奨時期を過ぎればできるだけ早くエンジンオイルの交換をおすすめします。
交換時期を早めた場合
例えばあと1000kmで交換時期という時点でエンジンオイルを交換したとしましょう。エンジンオイルの交換費用は数千円が必要なので、交換サイクルを早めてしまうと出費ばかりが多くなってしまいます。適切な交換時期を守るのは財布にも車にも大事なことです。
交換時期を過ぎた場合
交換推奨時期から数百km程度過ぎてもとくに大きな問題はありません。ですが、大幅に遅くなってしまうと、エンジンオイルは本来の性能を失ってしまいます。そうなるとエンジンの潤滑や冷却といった役割を果たせなくなってしまい、最悪の場合エンジンの故障に繋がります。
長く交換しなかったエンジンオイルはエンジン内でヘドロ状に変質し、エンジン内にこびりついてしまうと、莫大な費用をかけてエンジン内の清掃をする必要が出てしまうので、適切な時期にエンジンオイルを交換するようにしましょう。
エンジンオイル 自分で交換する際の注意点
オイル交換作業
エンジンオイルは、DIYでも交換できます。費用は安く済みますが作業には注意が必要です。
まずエンジンオイルを抜く前に、オイルを吸い出しやすくするためにエンジンをかけ、エンジンオイルの温度を上昇させる必要があります。しかし、この時にオイルの温度を上げすぎれば、火傷の危険がでてきます。
そのため、必ず耐油手袋を装着し、皮膚にオイルが直接付着しないようにしましょう。また、抜き出した後、必ずドレンボルトを交換し、しっかりと閉めます。
閉め忘れるとオイル漏れが起き、大変危険です。車種ごとに定められた規定のエンジンオイルの量があるので、適当に注入しないようにしましょう。
エンジンオイルの量を間違えてしまうと思わぬトラブルとなってしまう可能性もあります。
まとめ
今回はエンジンオイルの交換、特に交換費用や交換時期の目安など、お店で交換する場合の情報をまとめました。
マイカーをお持ちの方には、必要なエンジンオイルの交換。カーライフをより良いものにするためにもしっかりしたメンテナンスが必須です。
ライフスタイルにあったエンジンオイルの交換先を、この記事の情報などを参考にしながら検討していただければ幸いです。
エンジンオイル交換に関するFAQ
■エンジンオイルって、交換しないとどうなるの?
エンジンオイルを交換せずに放置すると、最終的にはエンジンが壊れてしまいます。エンジンオイルは、潤滑作用・密封作用・冷却作用・清浄作用・防腐作用などの役割があります。エンジンオイルを交換しないと、これらの作用が次第に劣化していき、本来の性能を発揮できないどころか機能しなくなってしまいます。
■オイルフィルターの交換はするべき?
オイルフィルターは、その名の通りオイルを濾過するためのフィルターで、オイルを浄化する役割があります。オイルフィルターも使っているうちに劣化するので、定期的な交換が必要です。そのため、多くのディーラーやカー用品では、オイル交換2回につき1回のオイルフィルターの交換を推奨しています。オイルフィルターの値段は、1,000円~2,000円ぐらいのものが多く、それほど高い部品ではないので、オイルとの同時交換をおすすめします。
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